「もぉ! ちょっと聞いてよラビ!」

「んー? どしたんリナリーさん」

「駅のコンビニのソフトクリームが食べたくなったの。でも駅までちょっと遠いじゃない?」

「まぁ、歩いて15分ぐらいさね」

「でしょ!? 往復で30分かかるわけ!
それで、どうしようかなって思ってたら神田が通りかかったのよ」

「あー、何となく解ったさ。ユウチャリ通だもんな」

「そうなの! だから後ろに乗せてって頼んだのに神田ったら断ったのよ!? 逆方向だから無理だって……。
女の子が頼んでるのにあんなにケチな男だとは思わなかったわ」

「あはは……。まぁユウだもんな」

「ただいまー」

「あれ? アレン早かったさね」

「アレン君どこに行ってたの?」

「駅のコンビニにシャーペンの芯買いに行ってたんですよ。途中で神田が自転車に乗せてくれたんで早く着いちゃいました」

「え?」

「えっと……、ユウが乗せてくれたん?」

「はい、自分もコンビニに用があるからって。帰りも乗せてもらっちゃいました」

「………」

「あの……、リナリー?」

「大丈夫よ。死亡一歩手前でとどめておくから」

「何の話ですか?」

「いや、アレンは気にしないでいいさ!
つか気にしないほうがいいから!」

「?、 ……はぁ」



end