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拍手レス♪

21:05『変態ティキ最〜』の方☆



ありがとうござい!
なんだかちょっとシリアスな感じになってしまいましたが、その中でちゃんとティキの変態ぶりが伝わって嬉しいですVv
しかも最高だなんてッ
変態ティキしか書いていませんが、そう言って頂けて安心しました〜☆
これからも彼は変態でいきます(笑)

ではでは!
拍手&コメントありがとうございました♪

神アレ会話文

 


談話室で、耳通りの良い声と胸クソ悪い声が聞こえた。



「‥‥‥‥何やってんだお前ら」

「あっ、神田。おはようございます」

「よぉユウ。何って任務の資料見てんさ」

「‥‥‥」

「まだ何か?」

「資料見てるにしては体勢がおかしくないか」



なぜなら、ソファーに座るクソ兎の足の間にモヤシが座ると言う体勢だからだ。
殴りてえ。



「それが、資料一つしか無いらしくって‥‥」

「もともとアレン一人で行くハズだったんだけど、AKUMAが数体確認されたから急遽俺も行く事になったんさ」

「だからって何なんだソレは」

「あんま時間がねーんだよ、昼には出発するし。地図とかも入ってっからこの方が二人とも見やすいだろ?」

「‥‥‥‥‥。」



俺はその場をあとにした。
クソ兎は後ほど斬っておこうか。











*****


一週間ほどたった昼時、俺は資料を握り締め教団を歩いていた。



「おいモヤシ」

「はい、どうしましたか?」

「任務だ、明日でテメェとペアだとよ」

「分かりました。ソレは今回の任務の資料ですか?」

「今から見るぞ」

「今から‥‥‥僕も?
まぁ、かまいませんけど」

「分かったらサッサとコッチ来い」

「え、何で」

「見にくいだろが」

「でも資料二人分あるでしょ。一組くれたら僕も見れるんですが」

「‥‥‥」



俺は六幻をさり気なく抜いた。
急に素振りがしたくなったんだ。



「ちょっ、神田!?」

「何だ」

「何だじゃありませんよ! 資料が紙吹雪みたいになっちゃったじゃありませんか!!」

「あぁ‥‥手がすべった」

「‥‥ずいぶん派手にすべったもんですね」

「それより資料見るぞ。一組になっちまったが我慢しろ」

「中断させたのも一組にしたのもアナタでしょ」

「グダグダ言ってねーでサッサとしろ」

「‥‥ハイハイ」

「逆からじゃ見えにくいだろ」

「大丈夫ですよ、地図とか無いし」

「‥‥コムイの野郎気がきかねぇな」

「何か言いました?」

「俺はそっちからのぞかれるのは嫌いだと言ったんだ」

「そんな事を言ってたようには聞こえませんでしたが‥‥‥。まぁいいか、それじゃあ──」



──長かった、この道のり。
様々な障害を乗り越えた俺はやっと──



「──読み終わったら貸して下さい」

「は!?」

「任務は明日でしょ? 僕は先にお昼食べてきますね」

「っ‥‥‥」











****



「あれっ、ユウ? そんなトコで何して‥‥‥‥って、ユウ何!? 泣いてんさぁ!!?」



俺はまだまだ修行が足りないのだと、思い知らされた18の春。






end

神アレラビ?SS

 


「何で僕のせいなんですか!?」

「テメェがちんたらしてっから逃したんだろがトロモヤシ!」

「神田が一発で仕留めておけば問題なかった筈です! レベル1ぐらいで何やってんです」

「自分の失敗棚に上げてんじゃねーよ」

「その言葉そのままお返ししますよ」



二人が帰って来たなって思ったら、これまた随分と険悪な事で。



「とりあえずお疲れさんさ」



笑顔で出迎えてみても、アレンはニコリともせずに小声で「ただいま」と一言。
ユウにいたってはわざわざ出迎えてやってる俺を空気扱い。
ま、いつもの事だけど。

アレンの横に並んで一言二言話しながら教団内を歩く。
ちょっとずつ気分が晴れてきたのか、俺に笑顔を見せてくれるようになった。

やっぱり、可愛いなって、
思う。

よく分かんないけどさ、アレンの笑顔はキラキラして見えるんだ。
だから好き。
ついでに声も好き。
アレンの声はフワフワしてる。
寒い日にちょっとだけ差し込んだ日だまりって感じかな。
そんな声で、グサッとくる事言ったりするけど‥‥。

なんて、色々あるけどさ、俺は要するにアレンって人間が好きなんだと思う。
もちろん他の仲間も大好きだ。
けど、それとは多分違うんだろな。



(つってもムダなんだろうなぁ)



俺の儚い想いは届かないらしい。
なぜなら、アレンとその隣のぶっきらぼうな彼との、強く握られた手がそれを物語る。

喧嘩してたくせに、その手は決して放さない。
強く強く握り締めているのは、どちらの手だろう?

なんて考えて見てたら、アレン越しにユウと目が合った。



(はいはい、盗りませんよ)



分かりやすいほどの彼の視線に苦笑い。
AKUMAでさえそんな鋭く睨み付けた事ないだろ。


そしたら今度はアレンがユウを睨み付けて、強く握りすぎだと怒ってた。
そして再び始まる口論に、俺はまたまた置いてきぼり。



「‥‥‥ア〜レ〜ン〜」

「はい? なん───‥‥ッ!?」

「!!」



振り向いた瞬間、まばたきをする間もないぼどの口づけ。
チュッと音だけは大きく残した。



「──な‥」

「テッメェ‥‥」



顔を真っ赤にしたアレンと、かなりヤバめのオーラを醸し出すユウ。

なぁ知ってる?
ウサギは淋しいと死んじゃうんだぜ。

それから俺たち三人は、かなり本気な鬼ごっこ。。











明日も明後日もコレからも

ほんの少しは俺を見てね



end

神アレ(+ラビ)

 


凍える日々に訪れた小春日和。
窓から流れる風を、久しぶりに心地よいと感じた。
こんな日は外に出てみようか、なんて考えが浮かんだから、さっそく本を本まみれの部屋に置き去りにしてちょっとだけ寒い廊下に出る。

背伸びをしたら、まずどこに行こうか。
ポケットに手を突っ込んですれ違う顔見知りに愛想良く挨拶を交わす。

なんとなく、親しい仲間を探してみるが、真っ白い年下の少年も、だいぶ綺麗な髪が伸びてきた彼女も、いつも不機嫌な顔をした青年も見つからない。

つまらないな。
こんなに良い天気なのに、任務や修練に忙しいのだろうか。

ブラリブラリ、だいぶ人気の薄れてきた最上階のちょっと手前を歩いていたら、ゴーレムがスイッと通り過ぎる。
金と黒の小さな二匹のゴーレムはクルクル回ったかと思えば、時たまコツンと軽くぶつかってまた回る。
まるで春空でじゃれ合う小鳥みたいだ。



「仲良しさんさねー」



小さくつぶやいて横目で通り過ぎる。
つい顔が笑ってしまうけれど、誰も見ていないから、まぁいいか。

屋上でも行ってみようかな、そう思った時、すぐそばの扉が開いているのに気づく。
たしかここは資料室、と言うより倉庫に近い。
頻繁に使われる資料室に入りきれなくなった古いデータがここに持ってこられるのだ。
あまり人が使っている所を見たことがないのだけど、誰かいるのだろうか。

ヒョイと扉の隙間から顔をのぞかせてみたら、親しい仲間がそこに居た。

真っ白い年下の少年と、いつも不機嫌な青年だ。

二人とも俺には気づいていない。
二人って言っても一人は寝ちゃっているけれど。
棚の向こう側、埃っぽいその部屋で、曇った窓からこぼれた日の光を浴びて眠る真っ白い年下の少年。
ソファーに膝を抱えるように、そして頭だけはいつも不機嫌な青年に寄りかかって。
そして、そんな少年を見つめるいつも不機嫌な青年。

しかし、まいった。
いつも不機嫌な青年を、今日はそう呼べそうにない。
なんて穏やかな顔してるんだ。
いつも眉間に付けていたシワは、今日はどこに落として来たのだろう。
手に持った数枚の資料の存在なんて、きっと彼は忘れてる。
凶暴凶悪、泣く子も黙る教団の歩く凶器は、今、ただただ黙って微笑む。
きっと本人も、笑っている事に気づいていないだろうな。

しかし、真っ白い年下の少年が目を覚ませば、彼はまた、いつも不機嫌な青年に戻る。
『何勝手に寄りかかってんだ』『サボってねーでテメェも調べろ』などと喧嘩腰にまくし立てるんだろうな。
そんな光景が簡単に想像出来て、声を潜め笑う。

いいんだ、それで。
それが二人らしいから。
それが俺の知ってる二人だから。

明日はまた寒くなると誰かが言ってた。
冬はまだまだ滞在中らしいよ。
だけどたまには、小さな嘘つきに騙されてみるのも、いいかもしれない。

世界なんて、忘れてみようか。








end


 
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