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子供が二人(リンアレSS)

 


住み慣れた自室、風の音も聞こえない真夜中に、僕は身動きが取れずにいる。



眠りが浅かったのか、フと目を覚ました時、名を呼ばれた気がした。
聞き違いか、はたまた監査官の寝言か。
目を擦り、ベットの横で眠る彼の顔を覗いてみたら、眠っていると思っていた、いや、確かに眠っていたはずの彼が、突然瞳を開いた。
そのまま、驚く暇も無く腕を引かれ、今現在、彼の腕にすっぽりおさまっている。

「うぉーかー‥‥」

一度だけ彼が発した僕の名は、僕を呼んだと言うより、独り言のようで、返事も返せずにいた。
僕を囲う彼の腕は、弱いのだけど、時折思い出したように力がこもる。

なんだか、何となく、大きく膨らんだ彼の不安を見た気がした。

「リンク‥‥」

僕はここに居ますよ。

夜明けはまだ遠い。



***



そこにキミが立っていた。
手をのばせば届きそうで、届かない距離。

一歩、キミに近づいたはずなのに、キミはまだ手の届かないままで。
ニ歩、三歩、と歩み寄るのに、遠いまま。
気がつけば、私は走っていた。
次第に、遠くに光が見えた。

漠然とした不安が生まれる。

光は暖かく、美しい。
キミはずっと光を見つめている。
誰もが望んだその光。
私も、その光を望んでいた。
なのに膨らむ不安。

光がこちらに近づいているのか、私達がそちらに向かっているのか、それは分からないまま、しかし確実に近づいてくる。

近いようで遠い、キミとの距離。
光が、キミを包んだ。
とても明るいのに、不思議と眩しさは感じない。
キミが、光の中に消えて行く。

不安が絶望に変わる。

腕をのばした、最後の悪あがきは何も掴まない。

光は私をも包み、真っ白な世界が生まれた。
心地好くて、暖かくて、しかし、キミが居ない、真っ白な真っ白な‥‥──



「──っ!」

突然、キミが現れた。
私の目の前で、その瞳に私を映して。

掴まえなければならないと言う衝動をそのまま行動に。
体全身でキミを掴まえて腕に閉じ込めた。
キミの体重と体温を感じれば、安堵感が押し寄せる。
トクリトクリと聞こえる鼓動はどちらのモノだろうか。

暗闇と静寂は、先程見ていた光景そのまま。
それでもキミがここに居るだけで、こうも安心出来るのか。

だが、いつかは夜が明けるのだろう。
光が世界を包むだろう。
その時は、キミはどこに行ってしまうのか。

再び不安が膨らむ。

「リンク‥‥」

キミが、私の名を呼んだ。
小さいけれど、はっきりと。

大丈夫だと、言われた気がした。
キミの腕が、私の背中に回される。
不安と安堵が混ざり合う。



いつかは必ず訪れる夜明け。
その時が私は怖いのか。
それでも、それでも‥‥

キミには傍にいて欲しい

と、自我だけの子供じみた願いを、私はずっと唱えていたのだ。




end








この前仕事中に倒れました。
ただの貧血なんですけどね(笑)
あービックリした。
いや、たぶん周りの人の方がビックリされていると思いますが(笑)

それとこの時期のスイカは調度食べ頃ですねVv
スイカ大好きですVv


 

コメントレス☆


鏡ノ道化様☆



おはようございます!
記事にコメントありがとうございます!

リンアレ、神アレ‥‥いいですよね!!
一方通行のヘタレ攻めはリッセも大好物ですVv
理想的ですVv

神田もリンクもお互いをライバル視してアレンの知らない所でちっちゃな争いを繰り返してたらいいかと(笑)
リンクはケーキで、神田は和菓子で勝負ですね☆

リッセも神アレ、リンアレ馬鹿で言ったら負けませんよーVv
最近はなかなかイン出来ないのですが、そんなリッセで宜しければ仲良くしてやって下さいませ☆

コメントありがとうございました♪
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