「おい…!真っ青じゃねぇか千里!」
「ちょっと休んだ方がいいって!」
元親さんと慶次くんは心配してくれるけど…
今は休んでなんかいられないよ…!
「めぐれ天の声…!響け、地の声!…彼の者をっ……!」
「…どうした」
「…………」
「千里?」
「…力が、出ない……」
「な…」
「何だと…!?」
…どうして……?
いつも当然のようにあたしの中を満たしていたはずの正の気が感じられない…
「…まさか…!」
「Ah?家康、何か心当たりでもあるってのか?」
「もしこの場所が、より強い穢れの源となるならば…千里の正の気を吸収し負の気に染め上げてしまうことも、決して不可能ではない…!」
「…!」
「これほどの穢れの前には、千里の力さえも押し負けるというのか…!」
「Nonsenseなこと言うんじゃねえぜ小十郎!千里が、こんなチンケな負の気にやられるってのかよ!」
「千里…!」
「へ、平気だよ三成さん!みんなもそんな顔しないで…」
ダメだよ、このままじゃまたみんなに迷惑かけちゃう…
これくらいの穢れなんて…!
「彼の者達を、封ぜよっ…!」
「こ、これはっ…!」
「正の気が押し返した…!?」
「怨霊達が…」
「みるみる浄化されていくでござる…!」
よかった…!
みんなも、一緒にいたあのお兄さん達も…
「…あ、れ……?」
「千里っ!」
体、が……
「いかん!正の気を放出しきった千里は今…!」
「格好の器ということか!」
「千里…!しっかりしろ!」
「……」
…動かない……
声が、聞こえるの…
『……せい、…なの』
…なに?
何て言ってるの…?
『全部…市のせい……』
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暗雲展開ってね、書き手はすげえ楽しいんだよね←
「まさか…こいつら、千里を狙っているのか…!?」
「なんだと!?」
「奴らにとって千里の存在は脅威よ。真っ先に排除しようとするのもうなずけるとは思わぬか」
「三成!千里を頼む!何が何でも護り通すぞ!」
「わかっている!行くぞ千里!」
「えっ、わあ!」
ま、また担ぐの!?
でもこの怨霊達…本当にあたしを狙ってるみたい…
改めて考えるとぞっとする…
「千里、掴まっていろ」
「…!」
ううん…大丈夫。
三成さんがいてくれるから…
「めぐれ天の声!響け地の声!彼の者を封ぜよっ!」
「ギッ…!」
「え…?な、なんで…」
「ギィイイイイ!」
「封印、できないだと…!?」
どうして…!?
八葉のみんなも側にいるのに…
あたしが封印できなきゃ、戦いが終わらないよ…!
「千里、どこか悪いのか?」
「大丈夫三成さん。もう一度やってみるから」
集中して…!
今相手にしてる怨霊が大きくても強くても関係ない。
封印できなきゃ意味がない…!
「彼の者を封ぜよ!」
「キィイイイイ……!」
「やったでござる!」
こ、今度はちゃんと封印できたみたい。
「…千里、何だその顔色は」
「え……?」
そういえば、さっき佐助さんにも言われたけど…
……あれ?
なんか、気分が……
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基本スタンスが担がれる状態になってるな(笑)