「貴様ら何者だ!」
「!」
な、何…?
突然周囲の茂みが動いたかと思えば…人?
「Shit!囲まれただと…?」
「この数に気づかぬとは…!なんたる不覚…!」
「これではワシらでもさすがに分が悪いな…」
どうしよう…
これじゃ多勢に無勢だよ…!
「…案ずるな。貴様に指一本とて触れさせるつもりはない」
「三成さん…」
実質戦えないあたしを背に隠すようにして、三成さんは低く呟いた。
…こんな時に考えることじゃないけど、細身の背中がたくましく感じる…
「愚民共が…。我らを何者だと問うならば、まず己の名を名乗るがよかろう」
「確かにな!てめぇらこそ何モンだって話だぜ」
「小十郎!相手がやる気なんだ、こっちもド派手にpartyといこうぜ!」
「この小十郎、政宗様の命とあらば」
「構えよ佐助!名も名乗らぬ無粋な輩に遠慮は無用!」
「はいはいっと。無粋には俺様も同感」
「そんじゃ!いっちょ力比べとしゃれこもうか!」
…さすがはみんな。
ここまで数が圧倒的に不利でも弱音ひとつ吐かない。
でも、そうだよ。
みんなが負けるはずないもん。
こんなピンチだって、絶対に乗り越えられるんだから…!
「………」
いよいよ両者一触即発という時…
「待て!」
…誰かが叫んだ。
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みんなピンチの時も笑いそうな人ばっか。