最後の探索にまで参加したのに、ナニが起こってたのかサッパリ解らなかったよ!!
そんな方への、補完情報。
それから、PL的説明と言い訳とか、そんなんも。

・「時戻り」と「刻逆り」
あのイベでは、二つの時間逆行がありました。
一つは「朽ちた診療所」内だけで起こる、若返りの「時戻り」。
一つはイベのメインである、三日間だけ過去の姿になる「刻逆り」。
「時戻り」は最終探索内でも語られましたが「朽ちた診療所(=サン・バレルノ医院)」の院長が診療所と同化し、院長が診療所内部でだけ時間逆行の魔法をかけていたものでした。
それは元々院長が、患者を救うために成功させようと研究を進めていた魔術の成れの果てでもありました。
探索を重ねていくことで、時戻りの速度が上がった(=導入イベで若返りダイス奇数1年偶数2年だったのが二回目探索でダイス1d4、最終探索でダイス1d6になった理由)のは、診療所が元の姿に戻っていくことで同化した院長も診療所と同化した頃の姿(と、呼べるかはアレだけども)に近づき、朽ちかけていた魔力も戻って行ったから、でした。
「刻逆り」はイベの中でははっきりとは語られませんでしたが、ハプハザードが診療所にかかっている「時戻り」手を加えて自分なりにアレンジを加えたものです。
レポロ病に似せて、まるで感染病のように広がりますが病原菌も無くそもそも病の類ですらありません。言わば頓知、でなければ悪趣味な悪戯です。
診療所内に入れば、そこから先は院長の「時戻り」の領域なので、ハプハザードは「異形」の操作や、砂時計周りの悪戯に従事していたのでした。

・レポロ病とトケイソウと異形
レポロ病はハンセン病(らい病)の「偏見の目で見られていた部分」がモデルです。
若い子とかだと、この病を知ってる人は少ないのかな…。自分が子供の頃は「身体が腐って落ちる病気で、一度かかったら二度と治らないんだよ」と教わってました。間違いです。
ハンセン病に関しては語るのは控えておきますが、ハプハザードと愉快な仲間たち(=TbM)は、レポロ病をペティットで大流行させるために、ちまちま準備をしていました。
……え? 「朽ちた診療所」で時間逆行なんて真似をしないで、普通にレポロ病の菌をばら撒けば良かったんじゃないか?

「そんにゃのの、何が楽しいのかにゃ? 殺す方法なんてこの世にいくらでもあるにゃが、じわじわやるから面白いんじゃにゃいか。にゃーたちの目的に気付いた時に『馬鹿げてる』と鼻で笑いながら、その裏で『それが実際に起こったら』とわずかに怯えるさまが楽しいんにゃ。(アトラダム談)」


「浪漫だ浪漫!過去に忘れ去られた病の再来!慌てふためく群衆!襲い来る悲劇!唯一当時の哀しみを知る院長に成す術はなく、ヤツを諸悪と断じた人々に己の愚かさを糾弾される、よよよ何たる無念!(ハプハザード談)」

だそうです。
レポロ病の病原菌は、ペティットに診療所が現れる頃には時間が経ち過ぎていて、もう診療所には残っていませんでした。
なので、「元患者の身体を元に戻どしレポロ病復活させよう」と考えたTbMは、「刻逆り」でペティットの街の人々から「三日間」の時を集め診療所と同化した院長に注ぎ込みました。「時戻り」をもう一度院長に再現させ、診療所ごと「中庭の花壇」の時も戻す事で、「灰」にされ花壇に埋葬されていた元患者を「感染力のある肉塊」に戻そうと考えたのです。
魔術の下りは、ハプハザードに言わせるなら、

「この『三日間』は本来なら起こりえない『時間』、『ありえない過去』だ。『人生という一本道で迷子になった三日間』ってのも詩的でいいな!
日の出日没、月の満ち欠け、潮の満ち引き、時計や機構に、爺様のシワの増えよう。『時間』の捉え方など千差万別だが、『記憶』もまた時を認識するモノの一つと見倣すのが今回のキーポイント。いいかーここはテストに出るぞー。
記憶があるから、過去を振り返って自分の成長を知り後悔もする!過ぎた日を懐かしみそして嘆く!
街人に『刻逆りの三日間の記憶』がある限り、その『あり得ない時間』は『あった』ことになる。
『事実たりえない』なら、それはすなわち魔力そのもの。時間的魔力と見倣し、『診療所の大時計』に注げばあーら不思議。院長パワーアップして『時戻り』を進めてくれるってぇ寸法さ!
そうすれば元患者の遺骸たる灰も『感染者』まで逆戻り。……といけば便利なんだが、死者の復活など成功しないことは知れているからな。せめて病原菌くらいならと思ったんだが、それも失敗。
仕方ないから、『診療所の大時計』という『時計』と、『トケイソウ』という『時計』。二つの『点』と『点』を『線』で結べば、便利な概念通路の完成だ。
終着点は庭先のトケイソウにして、ハイ、アンテナ越しに自由に操れる傀儡の『異形』くんの出来上がり!
妥協は人生に於いて重要だというのが教訓だよ諸君!
トケイソウは院長が元患者を弔うために植えたものなんだが、折角なんで再利用させてもらった。エコだね!
ちなみに、『異形』はゾンビでもなければ、アンデッドでもない。ゴーレムに近いかな?それか操り人形!つまりは玩具。…すぐに壊れちゃうがな!」


患者を悼むために植えられたトケイソウ。
その患者を元の姿に戻したかった院長。
それらを皮肉って「元に戻してやったじゃないか」と、わざとトケイソウと元患者を使ったハプハザードでした。

という魔術説明ではありますが、「刻逆り」の現象については、TbM間でも色々と話が出ました。理論として、説得力あるのか?すっっっっげー怪しい!なんて話含めて。
「過去に戻る年数がそのまま花壇に流れ込むから、クマの場合『37歳(現在)−6歳(刻逆り時)=31年』『31年×3日間=93年』、刻逆りに感染しているNPCなんかもこの数式に組み込むと……あれ? 400年遡るなんてあっという間じゃね?」
……TbM(PL)の中ではこんな会話もあった位ですので、
「そんなにすんなり術がいくはずねーよ。時間を逆行するなんてこの世の理から外れたことしてんだぞ」
なんて話もごもっとも。
ムチャクチャな部分はハプハザードがゴリ押ししたのでしょう。結論として魔術のアレコレについては、ふわっともやっと受け止めてもらえると、とっても嬉しいです。

・診療所内の砂時計
何故、砂時計なのかと言えば

「なるほど、砂時計の流れる砂は時の象徴であって…、同時に、戻せそうで、戻せないものだからですか。(スヴェさん談)」

です。
ご名答。
元々、あの砂時計は「補助アイテム」としてTbMが診療所内に隠しました。
「朽ちた診療所」が現れた時点では、同化していた院長の魔力も底をつきかけていました。
なので、「時戻り」を補助し、同時に診療所内のジャミングの補助(=院長の魔力補助)になるように設置しました。
ハプハザードにとっては、院長の魔力との親和性を上げる媒介でもありました。
さりげなく、一階と二階を組み合わせると、診療所内を覆うように四角になって、点と線がそこでも…(ごにょりごにょり)
導入イベ時では、まだ「刻逆り」の時間的魔力(=集めた三日間)が注ぎ込まれてなかったので、起動していませんでした。
決して……決して!
二回目探索前に「探索する楽しさを増やすキーアイテムないかな。ミステリアスっぽいの」とか、そんなPL理由で作られたものではないのです!!!!!!(迫真)

・クロノメーカー
「マリン・クロノメーター」という時計があって、揺れる船の上では正しく時を刻めない振り子時計の代わりに、開発された時計です。
ここからの文字りで「時間を生み出し、正確に時を刻ませる装置」という意味を込めて「クロノメーカー」は生まれました。
ぶっちゃけ作る予定のなかった設定とサブイベントです。←
ペティットのPCさんは大体みんな20代前後が多いし、若返りダイスを振る回数を減らせば、なんとか調整出来るだろう、というのが最初の目論見でした。
導入イベで若返りダイス1d6を参加者に振ってもらい、傾向を見ました。アカンと思いました。
特に10代だと「10代だから」というPC理由で探索に参加出来なくなるので、なおさら、こらアカンな、と思って急遽作りました。
誰もさして参加しないだろうとタカを括っていた()ら、探索に参加されない方まで製作を手伝ってくださって、結局66という「時間(=カウント)」が作れました。
ぶっちゃけ、初期値の10とかいらんだろうと思ってました。でも明記しちゃったので、泣く泣く「プラス10」しました。
「若返って死ぬ」というホラー要素が消えた!!!!と、確信したラスイベ前日でした。
ちなみに、導入と二回目探索では、部屋を一つ開けるごとに、若返りダイスを振ってもらいました。うっかりダイスを振ってもらうのを忘れました。慌てて振ってもらいました。
最終探索では、リアル時間で30分ごとに振ってもらうことにしました。うっかりダイスを振ってもらうことを忘r(ry)
、ロールに忙しく等間隔キープも難しk(ry)、臨場感大事だよねの名の元に狂っていく一定間隔。
そんな感じだったので、規則性が読めなかったはずです。全て策略です。ええ、作戦です。


多分、これで情報補完は出来た…はず。