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小ネタ(ボーカロイドでミクとルカ その9)

「ゲームセンターに連れていってほしい?」

朝食の片付けをしている最中にミクが突然こんなことを言ってくるものだから、私はきょとんと目を丸くしてしまう。

「はい!今日のラッキープレイスがそこだったんです」

いつになく瞳を輝かせてミクが顔を覗かせてきた。
朝の占いではしゃいでいるのはいつものことだけど、ここまで期待の込められた眼差しで見つめられるのは珍しい。

「いいけど…、どうしたのよ急に」

一息吐いてそう言うと、ミクはいきなり頬を染めていき、指先を合わせて弄り出してくる。

「あの…、ゲームセンターっていうところに行ってみたいんです!
……………ルカさんと一緒に」

要するにルカとデートをしたいというわけだ。
ルカとデートするのに自然な理由がほしい。そんなミクが可愛くて、私は唇が緩んでいくのを自覚していた。

「いいわよ。二人だけじゃ危ないだろうし、付いていくわ」
「本当ですか!?」

ぱあっと表情を明るくして、ミクが小躍りするみたいに身体全体を使って喜びを表現していく。

「マスター、ありがとうございます!
それじゃ早速ルカさんに言ってきますね!」

言うが早いかミクはさっと飛び出して、いつの間にか足音だけを残していた。
なんだか騒がしい一日になりそうで、一息吐くも微笑ましい気分だ。

「さてと、メイコにも声をかけにいきますか」

私一人だけでは心細いので、メイコも誘おうと声をかけに行く。
…別にミクとルカのデートが羨ましいというわけではないけれど。



「ルカさんルカさん。はぐれないように手を繋ぎませんか?」
「…はい」

いろいろと支度を済ませて、家族連れが多く来ることで有名なアミューズメントパークに私達は来ている。
そこの一区画であるゲームコーナーにミクとルカは飛び込んでいった。はしゃいでいるミクに、照れながらも繋いだ手をしっかりと握っているルカ。
思わず笑みがこぼれてしまうのも無理はない気がする。
私達はミクとルカを見失わないように後を付いていった。

「しかし、すごく大きなところですね」
「そりゃ、家族連れで来るところだもの。ちょっとした遊園地ね」

私とメイコが建物を見回しながら歩いていると、ミクとルカはあるゲーム機の前で足を止めている。
それは有名なプロデューサー達が作った曲をリズムに合わせてボタンを押すゲームだった。
やはり、ボーカロイドとして気になってしまうのだろうか?

「マスター、これやってみたいです!」

そんなことを思っていると、ミクがこちらを振り返り、ぴょんこぴょんこと髪を跳ねさせながらお願いしてきた。

「ルカさん、一緒にやりませんか?」
「…はい、喜んで」

隣にいるルカも誘って、二人はゲーム機の前に立って胸を躍らせるように待ち構える。
確か一人用だった気がしたが、二人が楽しめればいいとコインを取り出した。

「はいはい。ちょっと待っててね」

ゲーム機にコインを入れるとすぐに画面が変わり、二人は楽しそうにゲーム機に向かっていく。
その様子を見ながら、私はメイコと一緒に見守っていった。
ミクとルカが二人揃ってボタンを押していく。
始めは調子良くボタンを叩いていたのだが、次第に二人の表情が慌てふためいたものになり、終いにはゲームオーバーの画面と共に落ち込む姿があった。

「マスター、これ難しいですよ?」
「………二人ともリズムに乗せて叩いてる?」

目で見て叩くだけなら確かに難しいかもしれないが、リズム良く叩けばなんとかなるのがこのゲームだ。

「…そうだったんですか。気付きませんでした」

二人はきょとんとした表情で顔を見合わせていたが、やがて感心したように頷いてくる。
今、私は開いた口が塞がらないような表情をしているのかもしれない。
とりあえず待たせては悪いので、二人に席を外すように促していった。

「ま、いいわ。こういうのは楽しめればいいからね」
「はい!ルカさん、次は頑張りましょうね!」
「…もちろんです」

気合いの入った二人を眺めていると、メイコが横から覗き込むように話しかけてくる。

「マスター、次はわたし達もやってみませんか?」

二人が羨ましかったのだろうか、メイコが期待を込めた表情で見つめてきた。
そういえば、ここに来てからメイコとろくに話もしていない。

「いいけど…、あれ一人用よ?」
「分かってます。わたしはマスターと一緒にしたいんです」

メイコが真面目な顔をするものだから、私は雰囲気に飲まれて頬が温まっていくのを自覚してしまう。

「うん、まあ、メイコがやりたいというのなら」
「よかったです。ミクとルカにばかりいい思いをさせるのはずるいですからね」

やっぱりミクとルカの二人が羨ましかったらしい。
メイコと視線を交わして微笑み合うと、どうやら次の番がやってきたみたいだ。
それに合わせてミクとルカが借りを返さんとばかりにゲーム機に向き合っていった。

「マスター、メイコさん見ていてくださいね!」
「はいはい」

仲睦まじくゲームを始めていく二人を見守りながら、私とメイコは静かに寄り添っていく。
ミクとルカのはしゃぎようを見るのはとても微笑ましく、今日一日が少しでも長く感じられればと思っていた。









1時間以内にRTされなくてもネギトロのゲーセンデートを書き(描き)ます! shindanmaker.com

うん、こんなん引いちゃったら書くしかないよね


ちなみにメイコが暴走していって何度も書き直しになったのは内緒



あと、project DIVA ARCADEは一人プレイ用です

不正行為ですので、初心者が楽しむ以外にはやらない方がいいです
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