「あら?ミク何読んでるの?」
めずらしくミクが本に夢中になっているので、私はつい気になって声をかけてしまった。
「あ、マスター。メイコさんが面白い本があるって渡してくれたんです」
…へぇ、メイコがミクに本を読ませるなんてついに姉としての自覚ができたということかしら?
思わず感心してミクを読んでいる本をのぞいてみる。
「どれどれ…。メイコがミク勧めた本は何かしら?」
ブックカバーがかかっていたのでどんな本かはわからなかったけどチラリと見えた画からマンガということはわかった。
「まあ、メイコらしいといえばらしいわね」
私の反応にミクは興奮した様子で振り返って反論してくる。
「でもマスター。結構参考になりますよ、この本」
ミクがここまで言ってきたことに驚いて、私はじっくり見てみようとミクの後ろから覗き込んでみた。
「あの…、マスター。どうしてあたしはこうぐるぐるとすまきにされてるんでしょうか?」
メイコが帰ってくるなりしばき倒して、私は身動きが取れないようにメイコをすまきにしていた。
「あ、ひょっとして新しいやつですか?
だったら、…その、優しくしてくださいね」
「メイコ」
変に顔を紅く染めたメイコを無視して、私はできるだけ冷ややかな声で遮った。
「これは何?」
私はミクから取り上げた本を差し出すと、メイコは目をぱちくりと瞬かせる。
「ワ○ルド○ーズじゃないですか。ミクと一緒にマスターを天国に連れていくために貸しましたけど、どうかしましたか?」
まったく悪びれた様子もなく、メイコはしれっと答えてくる。
「あのねえ!ミクにはまだ早すぎるでしょうが!!」
「そうですか?」
あまりにあっさりと即答してきたので、私は思わず言葉に詰まってしまった。
「なんだかんだ言って、私もミクもマスターのことを愛してるんですよ?
だったら、ミクにもこういうことを教えないといけないじゃないですか」
メイコのまっすぐな視線に圧されて、私は言葉を紡ぎだせない。
「あ…あぅ…」
口をまごまごとさせていると、メイコはさらに畳み掛けてきた。
「マスターは変なところで真面目すぎるんです。
…だから、初めての時の想いを思い出さしてあげますね」
いつの間にかメイコは縄をほどいて、私にズイッと迫ってくる。
「…ちょ、ちょっと!メイコ!?待ちなさい!まだ心の準備が…」
「久しぶりにマスターと一緒に天国にいけてよかったです…」
いつもより肌をつやつやとさせてメイコは私と抱き合う形になっている。
…無論、二人とも生まれたままの姿で。
「……………」
「マスター、まだ怒ってます?」
メイコが上目使いで見つめてきた姿が可愛らしくて、私はただ笑っていた。
「別に…、メイコの言ってることも間違っていないしね。
でも、私はこういうことをするためにメイコやミクのマスターになったわけじゃないんだけどね…」
私のため息にメイコはクスリと微笑んでくれる。
「もちろんそれはわかっています。でも、マスター。好きになってしまったから仕方ないです。マスターと愛を育みたいんです」
気づけば私はふんわりと微笑んでいた。
「そうね、私はいずれはミクが私に望むことができればいいと思っているわ」
そして、私とメイコは見つめ合い、急におかしさがこみあげてきて思いきり笑いあっていた。
「それじゃ、マスター。ミクにいろいろと教えていいんですね?」
私は少し考えてから、出した結論をメイコに向かって告げていた。
「そうね…、あの本より変なことを教えたら、今度こそ海に沈めるからね」
この言葉にメイコは思わず苦笑いをして、了解のポーズをとる。
「わかりました、肝に命じておきます。愛しのマスター」
えー、なんかいろいろとごめんなさい
orz
思いっきりワ○ルド○ーズの影響ですね
とりあえず、描写は削っているし、年齢制限の注意書きもしているんですべては自己責任で
とはいえ、かなりぬるいから…大丈夫ではないんでしょうか?
これ以上は書けないので「ぬるい」とかの文句はいわないでください