「クフフ…捕まえてごらんなさい雲雀恭弥、」


「ぶっ殺す六道骸…!!!!」


並中内では滅多に見られるものではない、骸と雲雀の大戦争。


普段、学校を破壊しようものなら
例え、女子供でも容赦なくグチャグチャに咬み殺している本人が、骸に対しての怒りで我を忘れ、
無作為に振り下ろされるトンファーにより、校舎は既に半壊状態である。




「なっ!?雲雀さんに…骸???!
お前何でここにいるんだよ!!」


「おや、お久しぶりです沢田綱吉。
少々隼人君に野暮用がありましてね…、クフッ」


沢田の質問に対し、答えたはいいが、
何か良いことでもあったのだろう思い出し笑いにドン引く。



「っ、絶対許さない…!!!!」

その笑いが、更に勘に触ったのだろう、
先程よりも一層トンファーの威力が増す。

「クフフ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。
器の小さい男ですねぇ。」

「黙れ!!!」



ドゴォ!!!
「おっと…危ないですねぇ。」


危機一髪で避けた骸。だがまだ余裕はありそうだ。

一方雲雀は、もはや背後に背負っているものが般若やナマハゲなどのレベルを超越していまっている。



…というよりも、
トンファーを振り回す姿は、もはや地獄と交信している鬼にしか見えない。



「…そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。
僕が隼人君と合意の上でキスしていたからって…、」

「っ、合意の上じゃない!!!
お前が隼人の寝込みを襲ったんだろうが!!!」


どうやら相当ご立腹のようで、地獄と交信するどころか、
地獄をも叩き割りそうな勢いだ。



「まぁ、何にせよ…恋人の寝込みを襲われるなんて、
守れなかった貴方が悪いのですよ。
…次、奪うときはもっと美味しく頂きます。」


それだけ言うと、霧と共にあっさり姿を消した。



だが、雲雀の怒りは収まらないようで、
その辺にいた生徒をとりあえず殴った後、
愛しの恋人が眠っているのであろう応接室に、
これ以上無いほどのスピードで走っていった。





+++++





その後、数日間は
獄寺隼人を後ろから抱きしめ、片時も離さない、
並盛最強風紀委員長が何度も目撃されたそう…




好敵手

(どうしたんだよ雲雀…、)
(あんな変態が僕のライバルだなんて、絶対認めないんだから!!)
(……はぁ?)


end