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伸びた……伸びた、伸びたっ!!!
僕には兄が一人いる。
※雲♀獄←山前提ですが、ほとんどでてきません!そして、恐ろしいほどのパラレルですので要注意です!
あれだけ、マフィアマフィアと騒いでいたのに、
ツナがごくフツーのサラリーマンになって、
骸がどっかのホストクラブで働くようになり、
獄寺が教師の資格を取り、
雲雀が頭の悪い俺じゃ分からないくらい、凄いトコロに就職して……獄寺と、結婚した。
ずっと、獄寺が好きだった俺は、
獄寺の後を追うようにして、同じ教師へとなったのだが、もうその時には手遅れで、
一度もアイツに思いを告げることができないまま、この想いを封印した。
それから一度たりとも会ってはいないが、
アイツへの想いは吹っ切れてないし、諦めだってついてない。
そんな気持ちのまま、他の女に手を出す事も出来ず、
ここ何年か悶々とした日々を過ごしている訳だが、
だからと言って……
『おい!山本っ、聞いてんのかよ!』
俺の半分ほどしかない身長で、俺を見上げる一回りも離れた教え子を、
(いろんな意味で)可愛いと感じてしまっている俺は、
(もう、末期症状なのなー!!)
『おい、山本!』
「はいはい、山本先生なのなー」
俺を呼び捨てにするこの子は、最近良く絡んでくるようになった3年2組の「つばさ」ちゃん。
綺麗なストレートの黒髪に、澄んだ瞳。女の子にしてはキツイ目つきをしていると思うが、
何故か俺は最近、この子がお気に入りのようだ。
「つばさちゃん、俺になんか用?」
『ううん、別に。』
ぶっきらぼうな話し方や、がさつな態度が、どことなく昔の獄寺を彷彿させるものがあるのか、容姿は全く似てないこの子に昔の獄寺を被せて微笑ましく見つめている俺は、
聖職者の称号を剥奪され、ロリコンという名前を付けられてもおかしくないような気がする。
(いや、別に手を出してるわけじゃないけど…)
まだ自制心でなんとか保ててはいるけれど
たまにこの子をそういった対象に見てしまいそうになる自分が怖い…!!
こんなことで、悶々と悩み、「俺は変態なのでは…」という自問自答を繰り返す毎日を、これから先、何年も続けていかなくてはならないのならば、
雲雀と幸せな家庭を築いているであろう獄寺に、今すぐ会って、思いの丈をぶつけてしまいたい!そしていっそのこと、思いっきりフってくれさえすれば、新しい女に目を向けられるかもしれないのに…!!
……やっぱり今のは嘘だ、
獄寺と雲雀が別れてれば良いのに!!
なんだかんだいって、俺はまだ獄寺が好きで、未練たらたらなのだ。
『今日ね、ママが迎えに来るんだ!』
「……そうなのなー。」
ああ、子供は無頓着でなんて可愛いんだろう。
この子と(ちょっと気は強いけど)話していると、自然と心が落ち着いて…あー、俺、もしかして、この子の事――……ってそんな訳ねえ!!
「…職を失うところだった……。」
『はぁ?』
冷や汗ダラダラの俺に、不快そうな小さな視線が突き刺さる。
……うぅ、こんな視線を送り方まで獄寺そっくりなのなー!
『あ、ママ来た。』
「おー、じゃぁ気をつけて帰れー。」
ポンポン、と軽く頭を撫でてやり、(何俺っ、先生っぽい!!)
一応先生なのだから、母親にも挨拶しておこうと視線をあげる。
「どうもお世話になっております。体育の――――、」
『ママー!』
「……は?お前何やってんの。」
「っ、獄寺!?」
視線を上げた先には、見間違えるはずも無い。
会いたい、会いたい、と思っていた獄寺本人。
「な、なっ、なんっ…!?」
「うわー……まじかよ。」
胡散臭そうに俺を見ながら、つばさちゃんを抱きかかえる。
「つばさが、背の高い、口癖が『山本先生なのなー』って言う奴がいる。って言ってたからまさかとは思ってたけど。」
「ご、ご、獄寺…!!」
(超美人…!!)
もはや、獄寺の話は俺には届いていなかった。
学生の時より遥かに綺麗になった獄寺が、いきなり俺の目の前に現れて、もう我慢なんてできないのなー!
「ごっ、」
「人の話聞けよハゲ。つーかテメェ俺の娘に手ェ出してねえだろうな?」
「だ、出すわけねーのな!」
いきなり核心を突くような発言をする獄寺に焦って、答えたが、
……よかった、「かろうじて」とか余計な言葉が勝手に出てこなくて。
……っていうか
「娘!?」
「は?『雲雀翼』。間違いなく、俺と雲雀の娘だろーが。」
嗚呼、そう。別れてなかったんですね…。
「獄寺に、全然似てないから…」
「おう、だろ?面白いくらい雲雀にしか似てねーの!」
ケラケラ笑う獄寺に、俺の心は超複雑。
「何、俺……雲雀の顔にクラッとキてたわけ…?」
「ん?何だって?」
「…なんでもないです。」
もう何て言うか、項垂れるしかない。
俯いたまま顔を上げない俺に、会話続行不可能だと悟ったのか、
「さー、帰ろうねー」とか言いながら、つばさちゃんの手を引いて、歩き出す獄寺親子。……間違えた雲雀親子。
『ママ、最近話してみて思ったんだけど、アイツ笑顔が胡散臭い。』
「あ?……そうか?(コイツ、恭弥と同じこと言ってやがる…)」
つばさちゃんの雲雀みたいな一言に、心にばっさりと傷が残る。
本当、顔も中身も
雲雀そっくりだよ!
ロリィタ.コンプレックス
(どれもこれも…獄寺の血が混ざってるのが悪いんだ!!)
end