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ゆみ様3

さて、翌日。

昨日の経緯をリボーンさんに伝えると、ニヒルな笑みを携え俺は何故だか誉められた。

俺の肩にリボーンさんは乗ったまま、廊下の窓から雲雀を見下ろし語り掛けてくる。

雲雀は校門で、朝の風紀検査を行っていた。

「獄寺、ちょっと雲雀に声かけてみろ」

「え?…はぁ。わかりました」

窓から身を乗り出し、俺は呼び掛ける。

「おい雲雀ーっ!昨日の、どういう意味だよ!」

すると。

はっとしたように雲雀は振り返り、一度ため息をつき校舎に近づいてくる。

そして、じっと見つめられた。無言で。

(な、なんだ…?)

雲雀は、俺だけを見つめている。リボーンさんも、他の生徒も目に入らないみたいに。

そして。

「君が一番いいって言ったはずだけど?」

「あ、ああ…。」

こくっと頷けば。

「僕と、付き合ってみる?」

(へ?…あ?…付き合…う?)

なに言ってんだ、あいつ!公衆の面前で!恥ずかしいっ!異様に恥ずかしいっ!

(恥ずかしすぎるっ!死んじまえっ!馬鹿野郎っ)

だが、俺が焦っていると、リボーンさんが耳打ちする。

「恋人、作らせるんじゃなかったのか?雲雀に。付き合わねーのか?」

と言って俺に留めをさす。

「獄寺が嫌じゃねーなら付き合ってやれ。好きじゃないなら、無理しなくていいけどな」

「…っ…」

仕方なく、リボーンさんに追い詰められた俺は雲雀に向かって言った。

「付き合ってみるって…なんだよ。ちゃんと言えば付き合ってやる」

すると、顔を真っ赤にする俺に、雲雀は見たこともないような表情になった。

嬉しそうに笑って。

あんな表情、見たことない。

(なんか、やばい…気がする…。)

ドキドキと胸を高鳴らせていると。

「獄寺隼人、付き合って。君を好きになった」

君が一番いい、と雲雀は言って微笑みかけてくる。

(もう、やばい…。俺…)

あんな風に直接的に告白されて、嬉しいと思ってしまう。

雲雀は俺が一番いい、らしい。

それが嬉しい。

「仕方ねーから、付き合ってやる」

言えば雲雀は風紀検査に戻った。

「次は二人で出掛けよう」

こくっと頷く俺に「じゃあね」と言って。

この後、リボーンさんに更に誉められたの言うまでもない。

一応、任務達成だ。

いや、大成功だ!

 

ENDー

ゆみ様2

だが、雲雀は俺の質問にはろくに答えない。

だから仕方なく、俺は近くの喫茶店に入り、飲み物を注文した後、女達に尋問を開始した。

「よし。じゃあ右から、名前と自分の長所を言え」

でも、流石にリボーンさんが集めた女だというだけのことはある。

俺の面接官のような発言にも、女達は反論することなく頷きながら了承を示す。

ちなみに、女は三人で声を掛けてきた。一人ぐらい雲雀の眼に適うやつがいるだろう。

「私はA子と言います。長所は…うーん。自分ではわからない、かな」

A子と名乗った女は、そう言いつつも明らかに美人だ。髪が長くて、大人っぽい雰囲気がある。

自分で「顔が綺麗なところ」とは言えずあえて長所はないと言ったんだろう。まぁいい。

「次っ、てめぇは?」

言いながら、俺は中央に座る女に指差した。

「私はB子。長所は料理ぐらいしかないけど…。お菓子作ったりするのが好き」

人懐っこい笑顔でB子は言う。

(成る程な。)

可愛くて、背が低い。明らかに癒し系という奴だ。

俺は顎に手を添え「わかった」と呟き最後の女に視線を移す。

「てめぇで最後だ。言え」

「はい…。私はC子です。長所は、勉強…ぐらい、です。」

おとなしそうなC子はそう告げると俯いてしまった。そして。

「C子はこの前のテスト、学年一位だったんだよ」

とB子が付け足し、A子も優雅に微笑む。

「ねぇ、二人のことも教えて?」

「うんっ!本当かっこいいから、二人とも凄くモテそうだよね!!」

「うん…。かっこいい…と思う」

口々に女共は話しだすが、大体三人の性格を把握した俺は、ずっと口を閉ざしていた雲雀に耳打ちする。

「なぁ、お前はどれがいい?全員、ぜってーお前に惚れてるぜ」

すると、雲雀は先程注文した抹茶ミルクを啜り、答える。

「君は?」

「は?」

「君の自己紹介は?」

理解不能な雲雀に、その場に居合わせた全員が凍り付く。

だが、雲雀の顔は至って真面目だ。

「お、俺…か?」

「うん、名前は知ってるから。長所は?」

な、なにを考えてんだ雲雀の奴…。

「長所は…十代目の、右う…」

「それは長所じゃないだろ。」

確かに…。右腕は俺の立ち位置だ。でも他には思い当たらない。すると。

「君、ピアノが弾けるよね?」

「あ、ああ…?それがなんだっつーんだ」

「あとは、城で生まれた。育ちもいいから成績もNASAレベルだ。髪も銀色、目も緑。体格も華奢。おまけに、異様な程肌も白い」

人の話も聞かずに雲雀は指折り数え、俺の長所らしきヶ所を上げていく。

「何より、君の忠誠心はイライラするぐらい凄まじいね」

(一体なにが言いてーんだ!)

言い募る雲雀に俺はわけがわからなくなり、話を戻すため声をあげた。

「んなことどーだっていいんだよ!てめぇはどれがいいんだ!さっさと答えろっ」

すると、雲雀は女たちを交互に見やり、最後は俺をまじまじと見つめて。

「一番ましなのは、君だね」

……………静寂、再び。

その隙に雲雀は立ち上がり、「帰る」と一言言って喫茶店を出ていった。

放心状態の女たちと俺。

「わけ、わかんねぇ…」

しん、と静まった喫茶店に俺の叫び声が響き渡る。

「てめぇ待ちやがれ!帰ってんじゃねー!説明しろー!」

ゆみ様

俺は今、公園のベンチに座り缶コーヒーを飲んでいる。

横にはあの、群れることが大嫌いな雲雀。なんともおかしな光景だ。

まだ会って5分と断たないが、雲雀は俺の買ってきたお〜いお茶を啜りながら、むっと顔をしかめてため息をついた。

「で?赤ん坊はこれからどうしろって言ってたんだい?」

もちろん、赤ん坊とはリボーンさんのことだ。

今日雲雀とこうして出掛けているのは、あの方の申し出なのだが…。

「君と出掛けたら彼と戦えるんだろ?目的は果たしたから、僕はもう帰る」

じゃあね、と言って颯爽と立ち上がり雲雀は俺に背を向け歩きだそうとする。

「待て待て!とりあえず落ち着け!一旦座れっ!」

俺は咄嗟に奴の服の袖を握った。

「は…?なんなの。君が落ち着きなよ。」

(確かに…。)

だが俺だって、こんなことに時間を費やすぐらいなら帰ってダイナマイトの手入れでもしたい。

でも、いかんせんそれは出来なかった。

俺にも目的っつーか、リボーンさんから任務を言い渡されたからだ。

今日はこの、我儘で気まぐれな雲の守護者に女をあてがい、ボンゴレにつなぎ止める。

それを遂行するまで、俺は帰れない。

『綱の右腕なら出来るよな。頑張れ、獄寺』

『はい!リボーンさん!この任務、必ず成功させます!』

そう大見得を切った手前、手ぶらで帰るわけにはいかなかった。

(くそ野郎…。俺はまだてめぇを仲間だと認めてねーんだからな…)

調子に乗ってんじゃねーぞ!果たされてーか!

その言葉を飲み込み、俺は奴に引きつった笑顔を見せてやる。そして、再度ベンチに無理やり座らせた。

「お前彼女は?好みとかあんのか?綺麗なのとか、可愛いのとか…」

「興味ない。さっきから本当になんなの。いい加減にしろ」

「だから落ち着けって。女っていいぜ?こう…なんだ…。彼女、作れよ」

「はぁ…?」

意味なく、そんなことを言い募る俺に雲雀は再度ため息をついた。眉間に皺を寄せて、その表情からは怒りすら垣間見える。

(これ以上持ちこたえられる気がしません…リボーンさん。)

だが、どうしても帰すわけには行かない。

(どうすっか…)

俺は女の知り合いなんていないし。リボーンさんは「とりあえず出掛けてこい、女はこっちで用意する」と仰っていた。

(ああくそ!いつ来んだよっ、女どもは!)

もう限界だ!と、思案していれば。

「あ、あの…」

と、俺が求めていた女の声。続けて。

「二人ともすごくかっこいいですね。よかったら私達と遊びに行きませんか?」

来たーーー!!

これが属に言う逆ナンだ!(やらせだが。)

俺は安堵して、雲雀の手をきゅっと握り締めながら立ち上がった。

「雲雀っ!行くぜっ!」

「は…?」

すると、女共は俺の行動にビクつきながらも尋ねてくる。

「あ、あの…私達は…?」

「てめぇらは勝手についてこい!」

そう吐き捨て、歩きだす。

(来るのが遅せーんだよ!バカ女共っ)

だが、とにもかくにも。

「雲雀、よかったな」

公園でお〜いお茶啜ってる学ラン中学生のきもち悪い奴だが。

「お前、かっこいいらしいぜ。強いしな。モテるわけだ」

冗談混じりに笑顔を向ければ、雲雀は少し赤くなった。

(照れてやがる…バカな奴だ。やらせだとも知らずに)

だが、これで任務を遂行し雲雀に恋人を作らせることが出来る。

と、俺は終始笑顔で雲雀に話し掛けた。

「どこに行きたい?お前が好きなとこ行こうぜ」

みちゃぴ様

獄寺隼人に呼び出され、指定された店に行くと、獄寺は先に来ておりコーヒーを飲んでいた。

「遅れてすまない」
「いや、オレちょっと早かったから」
「で…話とは?」

冷静を装って尋ねたが、俺は内心穏やかではなかった。
獄寺が俺をわざわざ外へ呼び出したということと、獄寺の表情が、話の内容の深刻さを窺わせていたからだ。

「あんたに相談なんだけど…」
「何だ?」
「オレ…あいつと別れようと思うんだ」
「?!」
「…それで…どうすればあいつが納得するような説明が出来るかな…と思って…」
「・・・・・・・・・・」

獄寺…

結論から言わせてもらう。
それは不可能だ。
恭さんは決して納得しない。
そんなことは、10年も付き合っているのだから俺に相談するまでもなくお前の方が熟知しているだろう。


……胃が……


この10年間、安寧の時が訪れることはなかった俺の胃が、過去最大のストレスに雑巾を搾るように捩れて悲鳴を上げている。


「…何故だ?」
「え?」
「何故別れようなどと…」

もし、別れようとしている理由がいつもの痴話ゲンカの原因のような…
味噌汁を残り物の処理場にしただとか、そういうくだらない理由ならば、俺は昔のスポ根アニメさながらテーブル返しをしてやると心に決めつつ訊いた。

「…オレ、次の任務に就いたら…次いつこっちに来れるかわからねぇんだ。今までも…そうだったけど…次の約束が出来ないのに、あいつを待たせるの、もう嫌なんだ」
「・・・・・・・・・・」

苦悩に満ちた獄寺の瞳に、俺は胸が痛んだ。

「あいつには…雲雀には、幸せになってほしいんだ。いつまでもオレなんかに縛られずに…普通の女と結婚して、子供こさえて…普通の温かい家庭を築いて、幸せになってほしいんだ…」
「…獄寺…」

…そこまで恭さんのことを…

「だから別れる」
「…しかし…恭さんは納得など…」

あの人は明けても暮れてもお前のことしか頭にないんだ。

「…黙って消えるしかないかな」

やめてくれ!!

お前が黙って姿を消したなどと知ったら恭さんは…
怒り狂った恭さんの姿を思い浮かべただけで身震いする。


……胃が……


「そんなことをしても何の解決にもならんだろう。それに…」

…本当に…何故10年も傍にいてこんな当たり前のことがわからないんだ、獄寺…

「恭さんの幸せを望むなら、別れることなど考えるな。お前のいない幸せなど…恭さんにはない」
「・・・・・・・・・・」


「その通りだよ」
「雲雀?!」

恭さんいつの間に?!
何故ここが…GPSか?!

「いいこと言うね、哲」
「…恐れ入ります」

恭さんは俺に笑いかけ、獄寺の隣に腰を下ろし、獄寺に厳しい表情を向けた。

「君が何を言おうと別れないよ」
「雲雀…ごめん…本当はオレが辛いんだよ…会いたいのに会えないとか、離れてる間にオレのことなんて忘れてしまうんじゃないかとか…浮気してるんじゃないかとか…そんなこと考えてしまうことに疲れたんだ…お前を待たせるのが辛いっていうのも確かだけど、オレが楽になりたい、っていうのが本音なんだ…だから…」

獄寺は零れる涙を拭いながら、振り絞るように言った。

「・・・・・・・・・・」
「…雲雀?!」

恭さんが獄寺の手首を握り立ち上がった。

「なっ何?!」
「行くよ」
「行くって…?!」
「教会と神社どっちがいい?」
「ハァ?!」
「もう沢田の元へは帰さない」
「・・・・・・・・・・」
「ずっと傍にいてもらう。10年前から言ってるよね」
「…ひばり…」

獄寺の瞳に先程までとは別の涙が滲んでいる。

俺は不覚にもその美しさに見惚れてしまった。

「哲、」
「はっはい?!」
「今から挙式するからすぐに手配して。それから新婚旅行で2〜3週間休暇取るからスケジュールの調整しておいて」
「ええっ?!いやあの、そっそれは困難かと…」


「君は必ず幸せにする。だから君も僕を幸せにしてよ」
「…ひばりぃぃ…」


完全なる空気化。


恭さん…

あなたの幸せが俺にとっても一番の幸せです。
これからも俺は、全身全霊あなたについてゆく覚悟でおります。

恭さん、そして獄寺、本当におめでとうございます。
どうか末永くお幸せに。
草壁哲矢、心よりお祝い申し上げます。


しかしながら恭さん…


一言だけ言わせていただきたい。


これ以上俺の胃を苛むつもりなら…

 


労災申請するぞ!!

こより様

【ガレット】


「ヒバリいるか?」

秋の抜けるように澄んだ空。
爽やかな風が真っ青な空をキャンバスに雲や小鳥を鏤めている。そんな中、屋上で雲雀は優雅に午睡を楽しんでいた。先に駆けて行った瓜が雲雀の頬をぺろぺろと舐めた後に、すりすりと顔を擦りつけている。瓜は雲雀が大好きだった。

(なんだ…寝てんのか)

獄寺が雲雀の傍らに腰を下ろす。
パタパタとはためく学ランの内側からハリネズミが顔を出した。
丸いフォルム。つぶらな瞳が獄寺を写し数瞬の間を置いて輝いた。

「おいで、ロール」
「キュウ」

よじよじと制服を登るのを助けてやると、トゲが当たらないようにくいくいと小さな鼻を押し付けてくる。凄く可愛い。
隣の黒まりもが身じろいだ。

「ん…」
「おはよ、ヒバリ。こんなとこで寝てると風邪ひくぜ?」
「僕は雲雀じゃないよ」
「…きょーや」
「うん、おはよ隼人」
「何で応接室にいねーんだよ。探しちまっただろ」
「あぁ…跳ね馬が来ててね」
「げ…」

 

―数十分前―

「恭弥ー!師匠が遊びに来てやったぞ、って、あれ?」

皮張りのソファーに留まる黄色い鳥。細い身体を折り曲げて雲雀が気持ち良さそうにお昼寝していた。

「恭弥、恭弥起きろよ」
「ん…、うにゅ…」

ズギュゥゥンッ!

(ちょ、うにゅって、うにゅってぇ!?)

落ち着け、落ち着くんだオレ!
オレのハニー(予定&報われない)はスモーキンの筈だろ!?確かに恭弥も可愛い顔してるし反応がおもしろくって、ついちょっかい出しちまうけどっ!


例:

(恭弥とスモーキンにお土産だぜー♪)
(いらない)
(土産?)
(そ。最近涼しくなって来ただろ?)
(…温度計確認したら?34℃あるよ外)
(ま、それは置いといて)
(置くなよ)
(じゃーんっ!!)
(おおっ)
(カワイーだろ?少し早いけど毛糸の帽子だぜ。色、形、二人に似合うヤツにしたんだ。どうだ?気に入ってくれたか)
(…まぁまぁ、なんじゃねーの)

ほこほこの帽子は寒い位の室温設定にしてある応接室では抗い難い魅力を放ち、瓜と一緒になって獄寺は緩んだ表情をみせる。
 
 
(とか言って被ってくれてんじゃねーか。相変わらずスモーキンは可愛いな、ほら恭弥も被ってみろって)
(いらないってば、ちょ)
(お、なかなか。丹精込めて作ったかいがあるってもんだぜ。…手編みにしてよかったな)
((え))
(跳ね馬の手編み…)

ぺいっズザァァッッ!!

(うざっ!)
(…冗談だよ。そんなドン引かなくてもいーじゃねーか…)


「もしかしてオレ恭弥まで」
「うるさいんだけど…何一人で騒いでるのあなた」
「あなたぁ!?」


「…っていつも以上に挙動不審だし、あの人の派手な形のせいで目がチカチカするし」
「ボスとしてなら尊敬してやらない事もないけど、単体だとガキみたいだからな…」
「ねぇ」
「ん?」

くいくいっと袖を引っ張る雲雀。
起こしてやろうと身を屈めると首に腕を回してくる。
瞳だけで向かいの屋上を示すと、ぽそぽそっと囁くバリトン。寝起きで掠れていて常時よりも艶っぽい。

「ちょっとからかってあげようよ」
「…おもしれぇじゃん」


「なー、アレどう思う?」
「デバガメかぁ?趣味が悪ィぞぉ」
「年長者としては、目を配っとかねーとな」

(山本に会いに来たのに、何で雲雀に追い出された跳ね馬の相手をしなきゃなんねーんだ)
鮫の心、馬知らず。
めんどくさそうなスクアーロに一瞥もくれず、ディーノはぽけーっと一棟を眺めている。

「…恭弥とスモーキンって付き合ってんだろ?どっちが彼氏なんだろうな」
「爆弾小僧じゃねぇかぁ?イタリア男は主導権渡さねぇだろ。それにあいつ何気に面倒見いいからなぁ」
「やっぱそーか、恭弥も甘えただしな」
「いきなりどーしたんだ」
「じゃじゃ馬馴らして両手に花ってのも乙なモンだと思ってよ」
「…何か始めたぞぉ」
「んなっ!?」


「隼人」
「恭弥…」

唇を合わせたまま、器用に互いの釦を外していく。獄寺の白い手が雲雀のシャツに侵入した。

「跳ね馬見てる?」
「ガン見してるぜ」
「隼人、眼鏡して。その方がぽいから」
「ん。たまには雲雀が下ってのも悪くねーな」
「そんなの許す訳ないでしょ」

ぐいっ

「え、わっ、ひゃんっ!あっひばっ」
「隼人可愛い」


「きょっ、スモーk…!!??」
「おーい、跳ね馬大丈夫かぁ?」
 
 
雲雀と獄寺に百合カップル(18≦59)のようなイメージを抱いていた哀れなディーノ。対岸で繰り広げられる濃厚にゃんにゃん(古)に音を立てて固まり、灰と化した。

「ダメそうだなぁ」

 

〜雲雀と獄寺のイケない屋上〜ごっこはツナ達が昼休みに門扉を叩くまで続いたのだった。


END

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