今日の委員長はどうも様子がおかしい。
手に持った重要書類を、ニヤニヤしながら見ている。
…というよりも、手に持った重要書類などには目も向けず、なにやら思い出し笑い…もとい、思い出しニヤニヤをしているようだ。
 
 
 
「…草壁。」
 
「へい、なんでしょうか恭さん。」
 
「昨日、隼人がね、珍しく僕を誘ってきたんだ。」
 
「はぁ、誘ったと申しますと?」
 
「…君、馬鹿なの?僕がこんなに喜んでいるんだから、性的な意味に決まってるでしょう。」
 
「あっハイ、すいませんでした。」
 
「まあいいから聞きなよ。」
 
「はっはい。」
 
「それでね、昨日の隼人は僕がこのところ仕事で忙しくて構ってあげなかったのが寂しかったらしく、僕が風呂に入っていたら、急に「恭弥…一緒に入る。」とか言いながら入ってきたんだよ。
まぁもうそれだけで僕としてはかなり嬉しいことだったんだけどさ、隼人が自分から奉仕しだしたんだよ?
あの、恥ずかしがり屋で奥手な隼人がだよ!
もう可愛くて可愛くて。」
 
「あぁ、それで本日の委員長はとても機嫌がよろしいのですね。」
 
「そうだよ。可愛いだろう?」
 
「はい。恭さんが喜ぶのもわかるほど可愛らしいと思います。」
 
「…は?」
 
「っ!?きょ、恭さん!?」
(委員長の纏っているオーラが変わった!?)
 
 
先ほどまでピンクの花でも飛び交っていそうな空気だったのが一転、どす黒い…あの雲雀恭弥独特の殺気が今、草壁に向けられているのだ。
 
「きょっ恭さん…!?」
 
 
「草壁…僕の気持ちが分かるほど隼人が可愛いなんて、許せないな。
要するに、僕と同じ気持ちで、同じように隼人を見るだなんて…
咬み殺す!」
 
 
「ちょっ…恭さ、ちが―――っ!!」
 
 
 
 
 
次の日、見るも無残な草壁の姿が目撃されたとか。
 
 
 
 
 
End