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『ひとつ火の粉の雪の中』読了

秋田禎信


『魔術士オーフェン』の作者のデビュー作です。
これを高校生が書いたということに衝撃を受けましたし、その若い才能に打ちのめされました。

昔に富士見ファンタジア文庫で出版されたものに書き下ろしを加えたものです。


なんと言いますか、オーフェンの文体に慣れ親しんでいたから、最初はこの独特の空気感に戸惑いました。

例えるなら、夜が明けたばかりの静かでひんやりとした空気。
童歌のように繰り返すリズムと詞が生み出す不思議なテンポ。
ストーリーは鬼を狩る男と鬼の童女が旅をするお話なのですが、夢うつつをゆらゆらするかの如き描写の数々がなんとも不可思議。
炎が揺れて、闇がくるりくるりと回る。和風の世界観のようであり、仏教のエッセンスが混ざっているのかなと思ったあたりで西洋風の建物が登場してしまう。このセンス。

とにかく感想が書きにくい。

洋館の扉を椅子で破壊するあたりでようやくこれを書いているのが秋田先生だと納得出来たくらいです。

でも、この乾いて突き放していて寄り添うようで詩的で、だけどどうしようもなく人間の情やおろかさやあたたかさや確かに存在する慈しみ、それらすべてひっくるめて人間がいとおしいと歌っているこの文章がーー私は、たまらなく好きです。

職場の同僚

最近というほど最近でもないのですが、職場の隣の席の同僚が、
「もう駄目かもしれない…」
「これ以上耐えられそうにない…」
「いつまで保つかわからない…」
「つらい」
とかそんなことばかり言っています。 

ウケる(ウケない)

『Fate/Prototype Tribute Phantasm』

原作:TYPE-MOON
編:コンプエース編集部


ブックオフにあったので買ってしまいました。着実にFateにハマっていってる感じがします(元々アニメ『Fate/ZERO』は楽しんでいましたが)

ちなみにOVAは未視聴です。プロト勢の情報はここで得たものしかありません。超にわかです。

しかしこの本はそんなビギナーにも優しく、冒頭カラー50ページで作品紹介をしてくれています。きのこさんと武内さんのインタビューがあって豪華です。
まさにこれ一冊で大体わかる『Fate/Prototype』です。


漫画の感想としては、現役男子高校生で野良サーヴァント(受肉済)なプロトライダーをよろしくお願いしますって感じです。要素が一々美味しすぎます。
元々好きな英雄だったんですよ!それがこんな…。こんな…。

(というかこれ真名バレ回避した方がいいのでしょうか。プロトセイバーは〇〇だーとかもう今更隠してもしょうがない感じがしますけれども)

とりあえずですね、この間購入した『FGO』のコミックアラカルト、あれで一番好きな漫画(ロマニとダビデ王が仲良くコタツを囲んでいた話です)を描いた方がプロトライダーの漫画を描いていたので購入を決めました。可愛いが過ぎます。


追記でプロトライダー真名バレ。

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『左門くんはサモナー 七巻』

沼駿


夏休みイベントをしたり、一周年記念に人気投票したり、悪魔が天使ヶ原さんを攫ったりする第七巻。

マステマ編好きですよ。
でも作者様からは、シリアスやるのを照れているような、ギャグとのバランスに苦心しているような、そんな感覚を受けました。もっと振り切ってくれても良かったのですが。
止め絵は迫力を感じるのもあって好きなのですが、対してコマとコマの間の動きがわかりにくいと思いました。伏線の張り方は上手いんですけどねー、動きの見せ方がちょっと。
ともあれ、ここで引きです。凄いカードを切ったな、と。

ジャンプのコメディ系漫画は人気投票の際に作中でネタにしなければならない決まりでもあるのでしょうか。人気の順位でキャラがキャラを馬鹿にしたり、キャラが自虐に走る様は、見ていて笑えませんでした。
個人的にあの左門くんは見ていて辛い…。キャラの成長と好意的に受け止めたいのに、軸が折れたようにしか見えませんでした。辛いです。
そんな中、九頭龍くんは本当にいい友達で、ほっとします。いいキャラになったなあと思います。

天使ヶ原さんのツッコミに、どことなく『ボボボーボ・ボーボボ』のビュティさん系統の流れを感じます。
このツッコミと、あくまで普通の女子高生の延長にあるメンタルと、人間として当たり前(だけど誰にも出来るわけではない)善性が備わったバランスは正直凄いと思います。精神性だけなら作中最強だと思っていますから、つい、彼女は荒事に対しては一般人に過ぎないという事実を忘れそうになります。

雑サルファー

情報量の低下したデフォルメです。

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