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雨と君と@

二階堂幸


雨の日に段ボールに入った捨て犬を拾うシチュエーションはあれど、その犬どう見てもたぬきなんですが…。
そんな感じの自称犬と飼い主のお姉さんの日常漫画です。

なお犬だけじゃなくてネコも自称する模様。

作中でのツッコミ不在にやきもきしたり、優しい日常に癒されたりする作品です。たぬき可愛いよたぬき。犬だけど。

最初、Web漫画で知ってヤンマガでの連載を追いかけて、LINEスタンプも買いました。LINEスタンプはわりと使いやすいです。

『ねこめ(〜わく)7』

竹本泉

最終巻だが最終回ではない、いつもの掲載誌が配管になるパターンです。作者ももう慣れたのか全然気にしていなさそうなあとがきを描いていたので気長に続きを待ちます。

なんだか今回懐かしのネタが多いなー、最終巻だからかなーと思っていたら、連載終了の告知はその回の作業中に行われたから全然関係なかったという。

ヘンリヒはいつ百合子依存症になったのか…。
そして百合子は大学卒業したら忙しくて異世界どころではなくなってしまうのではという懸念が。

また猫の魂が溶けて出ています。

『天地創造デザイン部D』

原作:蛇蔵
原作:鈴木ツタ
作画:たら子


アニメ化ですってよ。
どの話までやるのか、とにかく楽しみです。

若返った土屋さんが成人男性で、他のみんなは子供ということはそれなりの年齢差ということですよね。最初の虫部の人も土屋さんと都市がそう離れているようには見えませんでしたが、彼も相応に年を取っているのでしょうか。それなら何故コピーのみなさんは若い姿なのか…。謎が尽きません。
土屋さんにお孫さんがいるから彼らは生殖をしているのかもしれませんがそれはそれとして分裂でも増える…???

木村さんが一番好きなキャラクターなおですが、芋に殺されたり食い意地を張って悪夢のようなオチがついたり卵泥棒したりするたびに益々好きになってしまいます。

この作品に出てくるワニが可愛いです。引き画面の時など可愛くないですか?
そういうことを言っているとテレビで本物のワニを見て意外と怖かった記憶。

ミズベイシチドリは最近地球ドラマチックで観たので興奮しました。

『注文の多い料理店』読了

宮沢賢治


新潮文庫のです。
宮沢賢治の中でもローカル色の強い作品を収録した短編集。表題作品も含めてボリュームがあり、読み応えがありました。
決してたのしくてやさしいだけのものではない世界を見つめる作者の観察眼。自然との対話、歌、踊り。私は東北の冬の厳しさを知りませんが、作者の生きた時代の東北は度々飢饉に見舞われていたことは知識として知っていました。でも改めて読んでみると「この時代」は想像よりも透明ですきとおっていて痛切でした。

以下、簡潔ではありますが各編の感想。

「どんぐりと山猫」
初めて知ったのはますむらひろしの漫画版でした。おかしな葉書から始まるおかしな話。私もナンセンスな決着という意見に賛成です。

「狼森と笊森、盗森」
四つの森の成り立ちを語る話。タイトルに四つ目の森の名前が無いのは語り手だからでOK?森の住民達がコミカル。

「注文の多い料理店」
とんでもない山奥に現れた西洋料理店、行けども行けども扉と廊下ばかりで…というおそらくご存知の方も多いであろう話。若干のホラーテイストを挟みつつ、男性二人がこんな目に遭ったのはああいう人間性だからですよという教訓もあるのでした。

「烏の北斗七星」
何の為に戦うのかもわからず戦いに身を投じる者達の話。戦前の作品ですよ?人間だったら生々しく感じたかもしれません。

「水仙月の四日」
猛吹雪を起こせ、今日はせっかくの水仙月の四日なんだから。雪童子の一方的な交流はああなりましたが、今回はたまたまそうだっただけと考えるとシビアです。

「山男の四月」
これは「狼森と笊森、盗森」でもそうなのですが、山男が人間の外に生きている存在として書かれています。人里に下りる時は人間に化ける、そんな彼の前に支那人という別種の「外の存在」が現れて…という話。途中で自己犠牲に目覚めるあたりが「よだかの星」や「銀河鉄道の夜」に続く系譜のように思うのです。

「かしわばやしの夜」
絵描きに誘い込まれてかしわばやしに迷い込む木こり、当然の如く巻き起こるかしわばやし達からのdis。同じ森に入る状況でも「雪渡り」とはこうも違うのは彼が木こりだからに他なりません。

「月夜のでんしんばしら」
当時の木製のでんしんばしらを想像して読むと味わい深い話。確かに一定間隔で立ち並ぶでんしんばしらはさぞ壮観だったでしょう。何故か父の実家にあったブリキの単線電車のおもちゃを思い出しました。

「鹿踊りのはじまり」
その地方に伝わる「鹿踊り」の発祥を語る話。ただの手ぬぐいをめぐって繰り広げられる鹿達の推理と挑戦、試行錯誤。ほんの気まぐれがえらいことに。

「雪渡り」
人間と狐との交流を書く牧歌的な話と見るか、人間が狐に取り込まれる怖い話と見るか。私は童話的な見方をしたので前者です。でも今見返すとそれを口にして良いものか迷いますね…。

「ざしき童子のはなし」
この辺であったざしき童子に関する話×四。数例を提示し、「こんなのがざしき童子です」と繰り返し結ぶ様式が美しいです。結局ざしき童子ってなんですか?

「さるのこしかけ」
空想から始まる不思議な冒険譚。ただそれだけで読んでいたのに巻末の作品解説で主人公の名前が「ひかりの素足」にも登場するって書いてあってゾッとしました。

「気のいい火山弾」
ベゴ石さんは気のいい火山弾だから一切気にしていないのかもしれませんが、読んでいる私が勝手につらくなってしまいます。彼の作った歌が作中の登場人物達から総出で馬鹿にされるような代物にはとても思えないのです。

「ひかりの素足」
まさか「さるのこしかけ」お巻末解説でネタバレ食らうことってあります?お陰で冒頭から不穏さしか感じませんでした。ローカル色の強い会話や自然の描写を楽しんでいたから中盤ちょっとついていけませんでした。そこが作者の一番書きたい部分だとわかっていても。

「茨海小学校」
偶然にも狐の小学校に迷い込み、授業参観する話。登場する狐達の苗字が全部「武」から始まるせいで会話の内容頭に入ってきません…と思っていたらオチで納得。狐はディテールに拘らないようです。

「おきなぐさ」
野原から始まる宇宙観。こういう連想に宮沢賢治の真骨頂を感じました。最後に弔辞を短く歌うのが良いんですよ。

「土地神ときつね」
土地神と狐がかしわの木を巡って火花を散らす三角関係の話。一見すると粗野と知性、しかし誠実と不誠実。嘘つきの狐を私は憎むことができませんでした。

楢ノ木大学士の野宿」
三夜の野宿の話。まさか宮沢賢治作品を読んでいて「主人公が豪快だ」という感想を抱くとは思いませんでした。恐竜が登場するのにも衝撃を受けました。まだ日本で恐竜が発見されていなかったのに!

「なめとこ山の熊」
熊を狩って生計を立てる男と、男を見守る熊達。その交流に胸がいっぱいになりました。安全な市街で貧しい者達の足元を見て貪る商人に作者の家業への怒りと軽蔑を見ました。

『蓬莱トリビュート』

『蓬莱トリビュート 中国怪奇幻想選』
鮫島円人


中国の古典や伝奇物語のコミカライズ。不思議な話、切ない話、ハッピーエンドで終わる話などさまざまな短編作品が収録されています。web連載版にはなかった描き下ろし二編はそれぞれ犬の話と猫?の話です。

サンプル見て面白かったので購入。とっくに発売していたのを知らなくて焦りました。
まず絵柄が好みでして…。女性は可愛く艶やかで、男性はがっしりしていて、支部で見た時から気になっていました。この方の描かれる人外の造形が好きです。
あと個人的に中国古典文学がジャンルとして好きです。これはおそらく中学時代に読んだ『封仙娘娘追宝録』の影響だと思います(数年前に完結して現在は電子書籍で読めますので是非)。
内容は、冥界に行った嫁の話と狐の恩返しの話で泣きそうになりました。それぞれ感情のベクトルが違う涙ですが。考えさせられたのは元悪党のお坊さんの話、猫が可愛かったのは描き下ろしの猫(まじかよ)の話ですね。ニャーン。

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