沼駿


夏休みイベントをしたり、一周年記念に人気投票したり、悪魔が天使ヶ原さんを攫ったりする第七巻。

マステマ編好きですよ。
でも作者様からは、シリアスやるのを照れているような、ギャグとのバランスに苦心しているような、そんな感覚を受けました。もっと振り切ってくれても良かったのですが。
止め絵は迫力を感じるのもあって好きなのですが、対してコマとコマの間の動きがわかりにくいと思いました。伏線の張り方は上手いんですけどねー、動きの見せ方がちょっと。
ともあれ、ここで引きです。凄いカードを切ったな、と。

ジャンプのコメディ系漫画は人気投票の際に作中でネタにしなければならない決まりでもあるのでしょうか。人気の順位でキャラがキャラを馬鹿にしたり、キャラが自虐に走る様は、見ていて笑えませんでした。
個人的にあの左門くんは見ていて辛い…。キャラの成長と好意的に受け止めたいのに、軸が折れたようにしか見えませんでした。辛いです。
そんな中、九頭龍くんは本当にいい友達で、ほっとします。いいキャラになったなあと思います。

天使ヶ原さんのツッコミに、どことなく『ボボボーボ・ボーボボ』のビュティさん系統の流れを感じます。
このツッコミと、あくまで普通の女子高生の延長にあるメンタルと、人間として当たり前(だけど誰にも出来るわけではない)善性が備わったバランスは正直凄いと思います。精神性だけなら作中最強だと思っていますから、つい、彼女は荒事に対しては一般人に過ぎないという事実を忘れそうになります。