眠らずの谷に行きたい。
眠らなくてもいい、全てが眠っているような谷へ。
眠れない。
眠っても起きてしまう。
その原因はとてもささいなことで、車の音や鳥の声、物音とかそういうもので目が覚めてしまう。
そしてなかなか寝付けなくなる。
ああ、恋がしたい。
恋がしたい、恋がしたい、恋がしたい。
どうしてだろう、そんな言葉が胸を廻って離れない。
ぷかぷかういているみたいに、自分の位置があやふやだ。
そこにいてほしいだけなの。
ねえ、そこにいたいだけなの。
眠らずの谷に行けばこんなこともなくなるのに。
ねえ、いっそのこと。