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夕鶴

背中から
抱きついた


ゆうじクンは
パソコンを
いじってる


首筋から
ほんのり
シャンプーの香りがした


「どうした??」


ゆうじクンが
画面から目を離さないままそう言った



すき



聞こえるか
聞こえるないかの
声で言ってみた


「…なぁに??」


ゆうじクンが
柔らかく
こちらを向く



何でもない



少しはにかんで
背中に顔をうずめた


ゆうじクンの背中は
ひだまりの匂いがする



「………き」



えっ



なぁに??


背中から
顔を離した


「ん、何でもない」



今度は
振り向かなかった


それでもわかった


ほっぺがムズムズして
またゆうじクンの背中に顔をうずめた

I wish tell I could play Music.

ダダをこねた



そりゃもう
こねるだけ
こねた



考え事をすると
止まらなくて
割り切れなくて困るなぁ…


ゆうじクンは
丁寧に丁寧に
絡まった糸を
ほどくみたいに
アタシに接してくれる


それでもアタシは
頑固で気難しくて
頭が堅いから
一度ねじ曲がってしまうとなかなか治らない


ゆうじクン
どうして
アタシなの??


「理由がほしい??」


うん


「…何でだろうね。ホントに理由なんか無いんだょ」


ゆうじクンが
優しい声で言った


投げ出してもいいのに


意味わかんね
って
投げ出していいのに



だけどアタシは
ゆうじクンが
アタシを投げ出さないって知ってる


だから甘えたいだけ
甘える


誰かに
バカだって
甘ったれてるって
言われたって
構わない




アタシは
ゆうじクンといると
頑張っちゃうょ


「何気ない話してても??笑ってても??」


背伸びしちゃうょ


だって
嫌われたくないから


相変わらず
アタシは
嘘つきだな



頑張っちゃうけど
それが心地いいくせに


結構酷いことも
平気で言っちゃう



ゆうじクンだから


好きだから



ひねくれてる


でもきっと
拾ってくれるって
信じてる



他の人ぢゃ
手に負えないょ、きっと
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