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水(雲獄)

※ 雲獄ですが、暗いです。
シリアスとかではなく、ただ暗いです。









彼は時折、雨に濡れたがる。


それが、自宅のマンションのベランダであったり、歩道橋の上だったり。


今日はたまたまそれが、屋上だっただけ。






彼が雨に濡れたがる時は、大抵何か悲しいことがあった時。
彼の心にも雨が降っている時。


雨か涙か分からない水が、彼の頬を滑り落ちる。




本当は僕が、彼が何に苦しんで、
何を悩んでいるのか、聞いて、守って、抱きしめてあげるべきなんだと思う。



だけど、僕はあえてソレをしない。






彼を悩ませている原因なんて、大方あの草食動物の事だろう。

僕が彼に手を差し出さないのは、
あいつに関しての悩みなんて理解できないし、分かりたくもない…という理由が3割。

自分自身、あの草食動物に嫉妬するなんて、馬鹿げていると思う。(だって獄寺が沢田に対して恋愛感情なんて無い)



そう、心では分かっているのに苛々してしまうのは、
案外僕の独占欲が強いからだろう。




それと、
あのヘラヘラした、獄寺に纏わり付く男を連想させる雨なんかに、全身を濡らしていることへの苛立ちが2割。


わざわざ雨に当たらなくたって、シャワーでもなんでもいいじゃないか。


だけど、自分がアイツにまで嫉妬しているなんて事、知られる訳にもいかず、
ただ、獄寺の気が済むまで、雨に濡れる彼を、ただひたすら待ち続ける。



ほかって置けばいい。無理矢理止めさせればいい。


確かにそうかも知れない。


だけど、悲しみから帰ってきた、
冷たくなってしまった彼を、1番最初に暖めてあげるのは、僕の役目。



壊れてしまった彼を、傍に置いておくのは、
恋人の特権でしょ?







(彼に手を差し出さない理由の残り5割が、
もっと壊れてしまえばいい。なんて思っている僕は、
きっともっと壊れてる…)







End

more...!

好敵手(雲獄+骸)

「クフフ…捕まえてごらんなさい雲雀恭弥、」


「ぶっ殺す六道骸…!!!!」


並中内では滅多に見られるものではない、骸と雲雀の大戦争。


普段、学校を破壊しようものなら
例え、女子供でも容赦なくグチャグチャに咬み殺している本人が、骸に対しての怒りで我を忘れ、
無作為に振り下ろされるトンファーにより、校舎は既に半壊状態である。




「なっ!?雲雀さんに…骸???!
お前何でここにいるんだよ!!」


「おや、お久しぶりです沢田綱吉。
少々隼人君に野暮用がありましてね…、クフッ」


沢田の質問に対し、答えたはいいが、
何か良いことでもあったのだろう思い出し笑いにドン引く。



「っ、絶対許さない…!!!!」

その笑いが、更に勘に触ったのだろう、
先程よりも一層トンファーの威力が増す。

「クフフ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。
器の小さい男ですねぇ。」

「黙れ!!!」



ドゴォ!!!
「おっと…危ないですねぇ。」


危機一髪で避けた骸。だがまだ余裕はありそうだ。

一方雲雀は、もはや背後に背負っているものが般若やナマハゲなどのレベルを超越していまっている。



…というよりも、
トンファーを振り回す姿は、もはや地獄と交信している鬼にしか見えない。



「…そんなに怒らなくてもいいじゃないですか。
僕が隼人君と合意の上でキスしていたからって…、」

「っ、合意の上じゃない!!!
お前が隼人の寝込みを襲ったんだろうが!!!」


どうやら相当ご立腹のようで、地獄と交信するどころか、
地獄をも叩き割りそうな勢いだ。



「まぁ、何にせよ…恋人の寝込みを襲われるなんて、
守れなかった貴方が悪いのですよ。
…次、奪うときはもっと美味しく頂きます。」


それだけ言うと、霧と共にあっさり姿を消した。



だが、雲雀の怒りは収まらないようで、
その辺にいた生徒をとりあえず殴った後、
愛しの恋人が眠っているのであろう応接室に、
これ以上無いほどのスピードで走っていった。





+++++





その後、数日間は
獄寺隼人を後ろから抱きしめ、片時も離さない、
並盛最強風紀委員長が何度も目撃されたそう…




好敵手

(どうしたんだよ雲雀…、)
(あんな変態が僕のライバルだなんて、絶対認めないんだから!!)
(……はぁ?)


end


青空(雲獄→雲女→骸獄)

※雲獄  女雲+雲獄  骸獄→←雲
という流れです。かなりバッドエンドです。
雲雀さん最低です。それでも宜しい方はどうぞ!








晴れ渡る青空、


俺と雲雀が付き合い始めた日も、ちょうどこんな青空だった。


そして、俺達が別れた日も――――――、







青空






俺は結構前から、雲雀の強さとか真っ直ぐな瞳とかが好きだった。
だから、あの日、
屋上でこの空を見ながら、「好きだ、」と言われた時、
本当に本当に嬉しかった。


俺が、「好きだ」の一言がどうしても言えなくても、
「隼人の気持ちは分かってるから、無理して言う必要なんてないよ。」
と抱きしめてくれるアイツが好きだった。
―――否、今でも好きだ。


アイツが俺に優しくする度、
無理しなくていいんだ。雲雀は分かってくれている。
そう思って、
結局俺は、一度だって雲雀に「好きだ、」なんて言ったことが無かった。



だからなのか?
だからお前は、俺に愛想を尽かしたのか…?


俺が…もっと素直だったら、

お前は今でも、俺の隣にいてくれたのか…?








+++++++



俺と雲雀が付き合いだして、半年くらい経ったころ、
雲雀の様子がおかしくなった。


おかしくなったというか、応接室以外で俺と会うことが無くなった。
もちろん休日はお互いの家に入り浸り、放課後だっていつも一緒にいた。


だから俺は気が付かなかった。



雲雀に、

―――――他に女がいたことに。






++++++


それに気が付いたのは、付き合いだして1年が経った時。
やはり、1年という大事な日。俺にとっても特別だし、雲雀にとっても特別な日だと、俺は勝手に思い込んでいた。


普段、雲雀には優しくしてもらっているから、何かお返しがしたい。
そう思い、物を渡せば良いって話ではないが、要は気持ちだ。

何か、雲雀にプレゼントしようと思い、街中を歩いていた。


今日は雲雀は用事があるらしく、俺とは会えないと言っていたので、調度良いと思い、一人でプレゼントを探していた。




すると、偶然骸と会ったので、一緒にプレゼントを探してもらうことにした。

骸と雲雀は犬猿の仲だが、骸は俺には優しい。
だから、こういう時、嫌いな相手のプレゼントでも、しっかり選んでくれる。
コイツの良い所だと思う。



「―――骸、悪かったな一日付き合わせて。」

「いいえ、決まって良かったですね。」

結局、朝から探したプレゼントは、夕方になってようやく決まった。
アクセサリーを身につけない雲雀に買ったストラップ。


1匹の銀の竜が、透明のガラス球を中心に渦巻いているデザインの物だ。
我ながら、雲雀にぴったりの物だと思う。


「骸、本当さんきゅーな。せっかくだし…飯でも食っていくか?」


「えぇ、……そうします…、」


そう言うと、歩いている俺の前に立ち、視界を妨げられる。


「……骸?」


「……、なんでもありませんよ。」


そう言いながらも、その場から退こうとしず、焦ったように様子がおかしい骸。

「…何か、あるのか…?」

「……いえ、何も。」


「…どいてくれ骸。」

「…駄目です、」


こういう時、骸は絶対に退かない。
でも、きっと骸が隠しているものは、見たら俺が傷つくもの。

「……10代目か?」

「……、いえ。」


「……雲雀、」


「……、いえ。」



ポーカーフェイスのコイツにカマを掛けたってどうせ分からない。
だけど、

「……雲雀だな。」


雲雀しかいない。
いつも笑っている骸から、一切の笑顔が消えているのだから。

「っ、隼人君!!!」


骸の静止を聞かず、俺が見たものは、



知らない女と腕を組み、その女に笑いかけながら此方に向かって歩いてくる、
雲雀だった。









++++++



「ねぇ、恭弥さん。今日はどこにつれていってくれるの?」

「さぁ、どうしようね。どこに行きたい?」

「ん〜、どこでも良いわ。」

そう言いながら、雲雀の腕にベタベタ纏わりつく女。

……群れるの嫌いな癖に、ベタベタ触らせてんじゃねーよ。
しかも、「今日は」ってなんだよ。他にも、他の日にも、この女と会ってたのかよ。


「ねぇ、今日は恭弥さんの家に言ってみたいわ。」

「僕の家…?ふふっ、そんなの良いに決まってるじゃない。」

自分のテリトリーに、その女を入れるのか。
誰も普段は寄せ付けない癖に。

「本当っ嬉しい!!恭弥さん大好きっ!!」

「……僕もだよ。」


……は、………?


大好き?……大好き…?

僕もって…どういうことだよ…、

何、雲雀はその女が大好きなのか?


……じゃぁ、俺、は……?



物影に隠れて聞いている俺達には全く気付かず、そのまま会話が続いていく。
正直俺は、これ以上なんて聞いていられず、立っているのだって骸に掴まっていなかったら、今頃崩れ落ちている。


「ねぇ、恭弥さんっ!早く帰ってセッ―――――、」


「……隼人君、これ以上は聞かなくていいでしょう。」


骸が耳を塞いでくれたおかげで、最悪の言葉は聴かなくて済んだ。
そう、聞かなくて済んだだけ。



これから、雲雀があの女と何をするかなんて、


もう、聞かなくても分かるのだから。









++++++


とぼとぼ無言で歩く俺に、骸も何も言わず何も聞かず、
ただ、俺の家までの帰路を歩いた。




「……隼人君、僕はこれで失礼します。」


俺を玄関まで、送り届けると、それ以上は入ってこず、
帰ると告げる骸。



「……あぁ、悪かったな。」

「いえ、本当は一緒にいた方がいいのでしょうが、
まだ貴方は雲雀恭弥のモノですので、これ以上の手出しはできません。」


「……あぁ、」


「……雲雀恭弥とケリが付いたら連絡ください。…鍵、閉めてくださいね。」


そう言うと、俺の返事を待たず、骸は帰っていった。


正直、涙も出ない。
むしろ、どこかで納得さえしている自分がいた。



雲雀には女がいた。
だから付き合って1年、
キスもセックスも、何もしてこなかったんだな。



なんだ、俺は、最初から

(遊ばれていたんじゃないか。)











++++++




「おはようございます10代目!!!」


俺はちゃんと、笑えているだろうか。

「うん、おはよう獄寺君。」

いつものように、返事を返してくれた10代目に、内心ホッとする。
でも、10代目には雲雀と付き合うことになったと報告してしまっている。
なのでやはり、今回のことも報告しなければならない。


「、10代目…」

「うん、どうしたの?」

「……ひ、ばりの、事なんですが…」

「っ、」

…10代目の息を飲む音が聞こえた。
嗚呼、あなたは知っていらしたんですね。

「…今日、話してきます。俺、このまま過ごすなんて、できませんから。」

「…そう、だよね。…気付いてたのに、黙っててごめん。」

「…いえ、とんでもありません。」


こんなときにまで謝って下さるなんて、なんて10代目はお優しいんだ。
そんなの、騙されていた俺が悪いのに。








++++++





それから、その日の事は覚えていない。
応接室で、雲雀に別れを告げ、
思いっきり殴られたことしか覚えていない。



俺が目を覚ましたときには、すでに保健室のベットで、手当てされた後だった。


どうやら、10代目と山本、そして10代目と連絡を取り合っていたようで骸が、俺を雲雀から助け出してくれたようだった。


その時の俺は身体中ボロボロで、指一本動かすことすら出来なかった。






+++++++




あれから10年、
俺は今、骸の隣にいる。


雲雀は…よく知らない。
あれからも激しい女関係は続いているらしい。



でも、それ以上は知らない。知りたくない。



だって俺は今もまだ、アイツが好きで好きで仕方が無いんだ。
知ってしまったら、アイツを目で追ってしまう。


骸には悪いけど、
アイツ以上に好きになれる奴なんて、これから先一生現れない。









雲雀と別れたあの日、記憶の最後に聞いた、


『どうして、僕はキミを一番愛しているのに―――、』



あれが、夢だったのか、現実だったのか、





アイツから離れてしまった俺には、


もう二度と、確認できない
真実―――――――、




end





more...!

暖(雲獄)



かったるい授業などサボってしまおうと、いつものサボり場所となっている屋上へと足を向ける。


屋上へとつながる階段を上り、扉を開けると、
綺麗な青空に、ところどころ広がる雲。



(今日のお昼は絶対10代目と屋上で食べよう!)


そう思い、一歩扉をくぐると、視界の端に映る黒。


(……?)



全身黒ずくめなんて、10代目を狙うどこかのファミリーが、
並中の屋上から進入したのかもしれない。



そう思い、気配を殺し、そっと覗き見ると、


(………学ラン…?)


よく見ると、腕に風紀委員の紋章をし、頭に黄色い何かを乗せている。
……と、いうことは、


(雲雀、か……)



つい過敏に反応してしまった自分に恥ずかしくなりつつも、
授業をサボっている自分が制裁されない、というのもおかしな話。
雲雀が俺の存在に気付いていないならまだしも、
アイツが人の気配に気付かないなんて、それこそ有り得ない。



(なら、どうして…)
と、気になってしまったものはどうしようもない。


全く動く気配の無い雲雀に、少しなら…という好奇心まで沸いてきて、
足音を立てないよう、気配を押し殺し、そっと近づいていく。



(……ね、寝てるのか…?)


近づき、しゃがんで、顔を覗き込んでも、開かれることの無い瞳がそれを固定していて。


(珍しい…、)


こんなところで無防備に寝ているなんて。
人が近づいても起きないなんて。




フェンスにもたれ掛かって静かに目を閉じている雲雀は、
正直寝ているのか、死んでいるのか分からないほど綺麗だ。




(日本人とは思えないほど、肌白い…)


ついつい自分の肌と見比べてしまうほどだ。







(まぁ、たしかに今日は日差しも暖かいし…眠くもなる、か…)



そう思えば、自分もだんだん意識が遠のいていくのを感じる。


(やべぇ、雲雀の近くで寝るなんて、…まるで、まるで俺が…)


頭では駄目だ、と命令を出しているのに、閉じる瞳と、全く動こうとしない体。


(駄目だ、…俺が……ひ、ばり…に……)





抵抗する意識とは裏腹に、閉じる目を止めることなど出来ず、

雲雀の足元に蹲り、そのまま眠りに落ちた。







(なんでキミ僕の足元で寝てるの。)
(ち、ちが……!ただ日差しが暖かかったから…!!別にお前の側だと安心したとかじゃねーんだからなっ!って聞いてんのか雲雀!!!笑ってんじゃねー!!!)




end




more...!

風(骸獄+風)

※高校生くらいの設定で骸獄+風です。
風さんは大人姿だと思って読んで下さい!!





+++++



「今日は風が強いですね。」


獄寺を抱え込むように座り、風になびく髪をいじる。


「ちょっと寒いよなー。骸、そんな薄着で寒くないのか?」


昨日まではそこそこ暖かかったので、
骸は、学ランは着ずシャツにカーディガンという春スタイル。
一方寒がりな獄寺は、中にかなり着込んだ上で、学校指定のカッターシャツに、前開きのパーカーまで着ている。


「寒いですよ。寒いからこうして隼人君を抱きしめて暖まっているんじゃないですか。」

ぬくぬくと、獄寺を抱きしめ良い匂いのする頭に顔を埋めている骸だが、
(正直めちゃくちゃ寒いです…!)


抱きかかえ、獄寺と接している部分は確かに暖かいが、後ろの直に風が当たっている部分が寒い。


「なぁ〜、」

獄寺の甘えた声に、

「はい、何ですか隼、「おや、これはこれは嵐の子ではありませんか。」


骸の後ろから聞こえた声に、後ろを振り向くと、

「なっ、!!」

「あ……お前は確か…、」

「お久しぶりです隼人君。」

整った顔に、黒い長い髪。

「風っ…!!!」

(ふぉん…?)

「どうも、覚えていてくれたようで嬉しいです。」

ニコリと笑う男はどう見ても、
(雲雀恭弥…、)

初対面の骸には、誰なのか理解できないようだ。

「あっ、骸は初めてだっけ?」

「えぇ、この僕の嫌いなあの忌々しき鳥頭と瓜二つなこの男は一体…?」

(あぁ、そういえば雲雀とコイツって仲悪いんだっけ…)

「えぇっと…、」

「…獄寺、隼人君…でしたか?」

「あっあぁ、」

急に、風から名前を呼ばれ、そちらを向くと、


「何ですか、その南国果実のような頭をした鳥肌立ちまくりの男は…、格好つけての薄着はいいですが、鳥肌が立っていては全く格好良くありませんね。」


雲雀のように、黒いオーラを纏い、
雲雀よりは丁寧な口調ではあるが内容は相当酷い。


「あ、えっとコイツは…」

「僕はボンゴレの霧の守護者で、なおかつ隼人君の恋人である六道骸です。」

「そうですか。霧の守護者の六道骸ですね。
私はアルコバレーノの隼人君と同じ波動を持つ風と申します。」

自己紹介をしながらも相手を牽制し合う二人。


「隼人君、この中国人風情は雲雀恭弥と何か縁でもあるのですか?
あまりにも似すぎていて虫唾が走ります!」

「おや、奇遇ですねぇ。
私も貴方を見ていると、何故だか踏みつけたくなりますよ。」


風は、先程声を掛けた位置から一歩も動かず立っているが、
骸に到っては我慢の限界が来たのか、若干獄寺を押しのけて立ち上がり、
何故か既に槍まで装備している。


「雲雀恭弥共々…堕ちていただきましょうか!!!」

槍を振りかざし、風に向かっていく骸に対し、

「ふふっ、焦るものではありませんよ…
おっと、……時間です。」


フワリと風に舞い上がり、木の上に乗る。

「っ、!」

「貴方と戦うのは、今ではない。
……風に身を任せて生きるのが私のモットーですから。」


そう言い、もう一度宙に浮いた風、

「わっ、」

大きく吹いた風に、一瞬目を閉じると
次に目を開いたとき、風の姿は消えていた。



「……何だったのですか、あの男は…、」

「……さぁ、」


突然現れ、突然去っていった男に理解が出来ず、
二人の間に冷たい風が吹く。


「っ、隼人君…寒いのでもう一度…、」

気を取り直し、先程の体勢に戻そうとする骸に、

「お前、鳥肌立つくらい寒い癖に何言ってんだ。
……帰るぞ。」

「え!?ちょっ、隼人君!?」


「帰るぞー、」


無常にも、獄寺は既に帰宅モードだ。


「は、はやとく〜ん、」


「風が来なかったら、お前が鳥肌立つほど寒がってたなんて気が付かなかったぜ。
風に感謝しねーとな!」


にっこりと笑う獄寺とは対照的に、顔をひくつかせる骸。


「よし、帰ろう骸!」






(あんのアルコバレーノ…!!僕と隼人君のラブラブ時間を奪うなんて、絶対絶対許せません……!!!)



end



more...!