冒頭からさっそく流れるアイルランド音楽。大好きなバウロンの音色を楽しめる!

しかし、最初のシーンでの盛り上がりとは裏腹に、昔のアイルランドの厳しく辛い歴史が綴られる映画です。

アイルランドに存在していた「修道院」・・・という名の更生施設の物語。

結婚せずに子供を産んだとか、レイプされたとか、その当時カトリックが大きな規範だった

その社会で許されざる性の罪を犯した・・・とされた女性たちが、洗濯をして働いていた。


辛いけれど、食い入るように見てしまう。

面白いことはなにもない、ただひたすら悲惨な映像の連続だけど、様々なことを考えさせられる。

その当時のカトリック教会の信念から見てみたら「当たり前の罰」なんだろうな、

間違ったことだなんて、思いもしない。「清らかな修道服」を着た自分たちが、

どんなに「醜い姿」に見えるか、知りもしない。

きっと、同じようなことは、世界中で行われてる。

結婚せずに交際すれば騒がれる、たたかれる。

レイプされるのは女の人が悪い・・・カトリックという社会規範にとっては容認

してはならなかったのかもしれないけれど。でも、その規範であるはずの教会も・・・

ああ、どうかこのような施設だけは、二度と作られず、

このような行為だけは、二度と行われることのないように。