どうも!こんばんは!!
お久しぶりです、翠蓮ですm(_ _)m
御機嫌よう!
先日、ついったーさんで、ちらっと話していた訓練所機能に関するあれやこれや(割愛)について、散々妄想した末に出来上がってしまった、蘭光&吉三かつ、みつみつなショートを、サイトに堂々とあげるほどの内容でもないので、こちらに晒しに参りましたm(_ _)m
なにぶん、特殊なカプ設定ではありますので、十二分に考慮なされたうえで、大丈夫だろうと思われた方のみ、追記に進んでいただけたらと思います。悪しからずご了承下さいませ。。
また、メタ発言やら何やらも、だいーぶ出て参ります。そのあたりも御承知置きいただけますよう、お願いいたしますm(_ _)mm(_ _)m
では、「何でも来い」という男前な方は、追記へどうぞ!!
――戦を開始する合図が鳴る。
各々、戦闘準備を整えて出陣していく武将たちのなか、城下町の一角に突然建てられた建物の入り口で途方に暮れているカップルがひと組。
「……さて、と。指示されたので来てみましたが…、光秀さま」
「はい。なんでしょう、蘭丸」
お互い、若干ぎこちない笑みを浮かべている二人の目の前には、どう利用したらいいのかも薄らとしか分かっていない施設。とりあえず、ここに入ってれば勲功もらえるよ〜的なことだけは情報として頭に入っているものの……。
「……私たち、正直なところ、ここの選択武将に突っ込まれるほど、戦に出してもらえてなかったんですかねぇ…」
「そん…なことは無い……と思いたいです…」
「ですよねー。光秀さまも私も、かなり積極的に出陣させてもらってますもん」
「ええ……。…あ!わかりました!わかりましたよ!蘭丸!」
「お。ヒラメキ光秀さま発動。なにか理由になりそうなもの、見付かりましたか?」
「はい!…たぶん、階級の伸びしろの大きめな方を急にここへ派遣するよりも、ある程度いろいろな局面を経験させられていて、つぎにこの施設を使う方への助言をしやすい私たちを『お試し』として寄越したのではないでしょうか」
「あー、なるほど。いろいろと手馴れてる人物を斥候として送り込んでみた感じですか」
「ええ。その感じかと」
こくんと使命感に満ち溢れた表情で頷いた光秀に『かわいいなぁ…』と頬を緩ませながら、蘭丸は再度その『訓練所』なる施設へ目を移した。
「じゃあ、とにもかくにも利用してみましょう。私たちの他になんだかあと二人ほど選ばれている人がいるそうですし、とりあえず合流しましょう」
「はい…!」
互いに頷きあい、訓練所のなかへ入っていく二人。……だが、この時まだ二人は知らなかったのだ。二人がこの施設へ呼ばれた、ほんとうの訳を…。
「……なあ、吉継」
「なんだ、三成」
「あと二人、来るんじゃなかったのか?」
「そうだな…。確か、森殿と明智殿だったか」
「えっ…、み…光秀が来るのか?」
「ああ。そう、予定に書かれていたが」
「……そ、そうか」
「?……どうした。そわそわしだして。なにかマズイことでもあるのか?」
「い、いや!そんなことはない!断じて無い!」
「そうか…。……おや、噂をすれば影、だな。あと二人が来たぞ」
「えっ…」
「遅れてすみません。今日はよろしくお願いします」
「遅れました、申し訳ありません。…あ、三成!あなたも一緒なんですね!よろしくお願いします!大谷殿も本日はよろしくお願いします」
「ああ。此方こそよろしく頼む。……三成、…どうした、三成」
「あ……、ああ、…よろしく頼む」
「?? どーしたんです?ヤンチャ狐さま?いつもと感じが違わないですか??」
「こら、蘭丸。…大谷殿、三成の顔色がだいぶ白黒しているようですが…、なにかあったのですか?」
「さあ、な。恐らくカップリングの鬩ぎ合いの結末が頭の中で付けられていないのだろうが…」
「っおい!吉継!!」
「……かっぷ…?」
「あー。光秀さまはお気になさらなくて問題ないやつです。了解しました、大谷殿」
「ああ」
「勝手に話をまとめるな!……べべべ別に光秀が来たからといって、隣の吉継を気にしていたりなど…!!」
「……うわ。まんまじゃないですか。なにを隠したくて放った台詞なんですか、晶子兜さま」
「?? よく分かりませんが、解りづらい貶し言葉を使ってまで三成に悪態つくんじゃありません、蘭丸」
「『乱髪兜』→『乱髪』→『みだれ髪』→『与謝野晶子』…か。『やは肌の…あつき血汐にふれも見で、さびしからずや道を説く君』…だな」
「蘭は、与謝野ってる光秀さま、大好物です!」
「なっ…!! 三成も大谷殿もいらっしゃってる場でなにを…っ」
「おや、若者言葉に随分と堪能でらっしゃるな、明智殿」
「造語にしろ新語にしろ…若者言葉にしろ、いまの流れで出されたらさすがに解読できますよ…。それよりも、そろそろ訓練のほう、始めませんか?」
「ですね。…でも、正直なところ、入ってみて更に此処の使用方法が判らなくなってるんですが、蘭は」
「ああ…。それならアレを見てくるといい」
「えっ、なんですか、その貼り紙……、…なになに『この訓練所では、その回に派遣された者たちで独自に訓練の品書きを作成し、互いに切磋琢磨すべし。尚、制限時間は、戦に出陣した軍のすべての将が帰還するまでとする。――以上。』……なんて端的」
「且つ単純、だろう。…どうする、闇稽古でもするか」
「いやぁ……、さすがにこの真っ昼間に暗くするの難しくないですか、大谷さま」
「昼日中に暗の行為をスルから良いのではないか」
「いや……、え?…あ、なんか会話の中身と字面の持つ意味かなんかが食い違ってます??」
「ああ。…察しの良い森殿のこと、もう少し早くに気付かれるかと思ったが」
「?? 蘭丸?大谷殿?なんの話をなさってるんですか??」
「…う…わぁ……。とりあえず、大人しくしててくださいね、光秀さま。蘭が出来る限り交渉してはみますから」
「??? ……はい…」
「いや……、お前でもさすがに吉継を論破するのは難しいんじゃないか、生足」
「やっと会話に参加してきたと思ったら、いきなり私の出鼻をくじくようなことを…。第一、今回の露出は当代光秀さまのお腕の部分ほか過去の光秀さま要素を最大級にリスペクトしただけです。いままでの露出とは違う。同じ単語でもって取り扱わないでいただきたい」
「キリッと…なんてことを……。いや、な。お前、吉継を軽く見積もって論争したらとんでもないことになるぞ。あいつは、欲しい勝ち分より高く設定したところから負けたフリをして妥協して見せ、欲しい勝ち分を得る狡猾タイプじゃない。そもそも欲しいものより高めに話題を設定するところから始まって、その何倍もの勝ち分を得、勝ちそのものをすべてかっさらっていく暴君タイプだ…!!」
「……なんか、派手な負け方でもしたんですか、赤モフさま…」
「そうだな。三成の論は、先が読み易いものが多いから」
「……っく…」
「…では、なるべく論争にはならない方向で穏やかにお話しましょうか、大谷殿」
「ふふ。そうか。で、なにを話されたいのだ、森殿」
「訓練内容について、です。闇稽古もなにも含めて、性的なものはお付き合い致しかねます」
「では、なにをどう訓練する。ここには、茶道具くらいの道具しか置いていないぞ。アレを有り難く使わせてもらって交わるくらいしか、俺には出来ることが見つからないが」
「うっ…わぁ……。また、とんでもなくマニアックなプレイを…」
「? 茶の作法なら心得てますよ、蘭丸」
「しーっ!黙ってて、光秀さまっ!!」
「ふふ。…茶の心得がおありか、明智殿」
「…な、なにを考えての含み笑いかっ、吉継ーっ!!」
「え……っと、…ら、蘭丸……、茶って、私の知っている茶の道のことで合って…ますよね……?」
「……半分正解の半分不正解です…」
「どういうことです…?!」
「まあ…、実際にシてみたら解るのではないか、明智殿」
「……は、はぁ…」
「光秀さまに近寄らないでくださいっ!!」
「くっつくな、そこーっ!!」
「え……、えっと…、…すみません」
「光秀さまも謝らないで!!」
「ふふ。総じて空気が感情的になってきたところで……、シようか」
「えっと……、うわっ!」
「しない!!しません!!光秀さまは私の背後から動かないでいてください!!」
「は……はい…」
「俺の手元から男を奪えるとは…、デキルな…森殿」
「感心なさらないでください、大谷殿っ!!そこの晶子兜もちゃんと彼氏の手綱を引けっ!!」
「……あ、ああ…。……ん?…いや、いいんじゃないか…、生足」
「な・に・が?!!」
「美しい光秀と美しい吉継…、その美しい同士が重なり合うさまは恐ら」
「だまれ。…なんつーことを仰るんですか、このみだれ髪っ!!心のなかまで乱れ腐れきった発言をして!!私の光秀さまを安易にびーえる妄想のネタにしないでいただきたい!!」
「いや、安易なものではない!この美の競演はまさに芸術と言っても過言ではないのではないか?!」
「黙れ晶子!!」
「こ、こらっ!なにを口喧嘩してるのかさっぱりですが、与謝野女史にも三成にも失礼な罵り文句を大声で叫ぶんじゃありません!」
「ふふ。明智殿にとって争点はそこにあるのか、可愛らしいな」
「どさくさに紛れて私の恋人を口説かないでいただきたい!大谷殿!!」
「いや、止めるな生足!!セルフで点描と薔薇が乱れ飛び交う、いまの光景の美しさがお前には解らないのか?!!」
「わかりたくもないです!!!」
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この不毛なわちゃわちゃは戦に出ていたものたちが無事に帰還しても尚、続いていたという。
【結論】
訓練所は、武将同士のお喋りの場、兼そこに集められた武将たちの心の距離を縮める雑談所である。と看做されました。(fiction)