…ぱたぱたぱたぱた
とさっ
ぱたぱたぱたぱた。。。
微かな音と彼は誰の薄明かりに瞼をひらき、ゆっくり起き上がる。
さっきの音は、なに…?
まだ人も起きださぬ早朝。少し湿った空気が溜まっている部屋のなか、軽く目をこすって布団から出て戸の方へ歩いていく。
すっと戸を開くと、床になにやら白いものが落ちていた。
「…?」
膝をついて拾うと、それは…、
「………ふみ、ですね…」
自分に宛てられた、文。
「誰からの…」
差出人を確認しようとして、ふわっと漂った香の薫りに目を見開いた。
この薫りは、彼の…。
密かに想っている者の顔が脳裏に浮かぶ。
慌てて文を開き目を通すと、そこに書かれていたのは、真摯にひた向きに愛を綴る、甘く真っ直ぐな言葉で…。
「…っ」
なにかの見間違えでは…、と何度筆を追ってみても、そこにあるのは間違いなく熱い想いをうたう言葉の連なり。
自分の顔が真っ赤に染まっているだろうことが鏡を見て確認せずとも判るくらい、顔に熱が集まっている。
「…………」
無言で俯くと、パタパタと文を畳みなおしてギュッと胸元に抱え込んだ。
これで、実は夢でした、とかってオチだったら立ち直れないかもしれない。
この気持ちをどう形容したらいいのか判らなくて、とにかく胸がいっぱいで、それで…。
文を持ったまま袖で顔を覆う。
今日この後どんな顔をして会えばいい?
話し掛けられたら何て返せばいい?
「御文、読ませていただきました」?
「実は私も貴方のことが好きなんです」?
……それとも。
ぐるぐると考え込んでいると、早朝の澄んだ空気のなか、鳥の声が聞こえてきた。
「あ、私…」
気付けば、庭に向かって開いた廊下の戸の前に膝をついたまま、だいぶ時間が過ぎていたようで、慌てて立ち上がろうとしたら、胸に抱えた文がカサッと音を立てた。
「……――――」
文の送り主の名を呟き、それを抱きしめる腕にほんの少し力を加える。
遠く朝靄に響く鐘の音。それを聞きながら、小さく笑みを浮かべる。
見慣れた景色が、いつもより少し輝いているような気がした。
***
さて、恋文の送り主は誰でしょう?
…なーんて(*´∀`*)皆様今晩和!
今日、5月23日は「恋文の日」と先ほど友人さまより聞きまして、「なにっ?!じゃあ何か書かなきゃ!!」と慌てながら即興で文をつくって絵を描き描きしちゃいました(・ω・)
え?絵が見当たらないって?
すみません(´ω`)追記に引っ込めてあるんです(´ω`)えへ←
一応、小説のくくりに入れたかったので絵を前面に出さないようにしたんです。
まあ、時間がなさすぎて線も何もかもガッサガサになっちゃってて恥ずかしくて一番前になんて置けないっ(泣)て理由もあるにはありますが……(´ω`;)え、えへへ☆←
てわけでして、絵も見てやるんだぜ!と仰ってくださる優しさの塊のような方のみ追記も覗いてみてくださいな(´∀`)あ。あんまり期待はしないでくださいませ?
ではでは。また後ほど!