*続きました*
「ううう……ぎ、銀さん……ずるくないですか?」
「ハイ、口開けてー。キスしてあげる」
ずるい銀さんにいいように翻弄されて、うるうると大きな瞳に涙を溜めてる新八くん(だからカワイイからいやなんだってば)。でも銀さんから唆されたらダメですね。薄く口開けて首を傾げて、可愛くキスを待ってるだけになる。
「ん、ふっ……んん、」
最初は触れるだけだったキスも、そのうちにまた深くなります。深く食い付かれて、蕩ける舌をちゅって吸われて、搦め捕られて。
「好き……銀さん」
いつの間にかぴったり身体を寄せ合って、夢中になってキスして。お互いの身体を確かめるみたいにして互いの肌を摩り、新八くんの手は愛しげに銀さんの背を抱いて、銀さんの手は新八くんの柔らかいお尻をむにむに揉み(ほんと新八くんのお尻好きですねオイ)、夢中になって睦言を囁き合い。
まったく、そういう時の新八くんの破壊力の高さったらないですね。快感と興奮に潤んだ瞳で甘く囁いてくるので、これには銀さんもくらっとしましたよ。
「こら。そういう目すんなって。俺に何されっか分かんねーぞ」
セーブセーブ、と胸の内で呟いて、何となく新八くんを離そうとする銀さん。でも新八くんはひしとしがみついてね、銀さんから離れないから。
「いいです。銀さんになら何されてもいい……僕」
凄く真剣な顔をしてるのに、ひどくたどたどしい口調なのに、新八くんの放った言葉はどんな淫婦の囁きより淫ら。普段は淑女で、自分の腕の中でだけ娼婦になる、そんな新八くんですよ。これには銀さんもどっかでプチって音を聞いたね。己の理性の弾けとぶ音を聞きましたよね、ええ。
「ああ……そう。お前マジで男をダメにするタイプだわ。そんなんだとケツ揉むぞオイ(真顔)」
「も、もう揉んでますって。今も」
「じゃあオッパイ揉むぞコラ」
「おっぱいなんて僕にはないです!」
「いや、何かお前のはオッパイって感じだし。舐めると甘いし、乳首ちょっと大きくなったもんな。俺に弄られまくって」
「っ!!(かああ)」
おいおい!?もう二人してほんと堪え性ないんですけど!何がオッパイですかね、何がケツ揉むですか!新八くんの乳首をなめなめしてると甘く感じるとか、乳首育てられてるとか、ここが路地裏じゃなきゃ間違いなくこのままセックスしてるよ?!お家まで堪えなさいよほんと、銀新が大好きです!(着地点最高評価)
でも銀さんの赤裸々な言葉には頬を赤らめつつも、好きな男に絡みついて離れない新八くんなんですよ。まったくもう、新八くんのえっち。大好きですよまったく。これが惚れた弱みなのね……ツライけど嬉しい(Mか)
そんなイケナイ新八くんには自然と銀さんの息も上がりますわな。
もう拘束しなくても新八は逃げないって安堵に知らぬ間に包まれ、銀さんはどこかうっとりと息を吐く。陶然と新八くんの首筋に鼻を擦り付けて、動物みたいにくんくんして。
「はー……これ結構な拷問。ごめんな新ちゃん。約束一個、反故にしていい?」
「は?」
そしておもむろに囁いて、新八くんの着物の合わせを寛げて、首筋に軽く歯を立ててる。かぷっといく。
しっかし、うちの銀新って本当に堪え性がないですね。新八くんもないけど銀さんもないです。二人してスケベです。あれ、相性良いんじゃないの?(とても良いです)
「あっ……い、痛っ!やっ!銀さんっ」
興奮した銀さんに時々きつく咬まれて新八くんは批難の声を上げるけど、うちの新八くんって大概Mなんで、痛くされても妙に色っぽいような息をせつなげに喘がせております。こんなんでこれから大丈夫かね、新八くん。
まあ旦那がどうにかしてくれるからいいか(いいのか)
「い、痛いってば……ばか。銀さんのばか……(ぐすっ)」
「うん。ごめん」
銀さんのバカだのと言いつつ、新八くんったら口だけ!しかもそんな甘い声じゃ銀さんが止められるはずない!ますます銀さんを調子付かせるだけです。このダメ嫁!うそダメじゃない!(一瞬)
つか銀さんも口だけね。ごめん言うけど、全く止めてない。これは受けも受けなら攻めも攻めだわ。このダメ旦那!すき!(あ、ダメはダメなんだ)
あぐあぐと新八くんの肌を咬んで、あー勃っちまいそう、とか銀さんはのんびり思ってます。
でも、
「なあ。こっそり何かしてっていい?お前はおぶって帰ってやっから(小声)」
「あっ、だ、ダメに決まって…ますっ(小声)」
「大丈夫だって、たぶん俺すぐイくよ?今すげえ興奮してっから」
「は!?ば、ばか!バカですかアンタは!嫌ですっ!だいたいこんなとこでしたら、声が……」
「あー、まあ。お前声でけえしな。ゴムも持ってねえし、お前の中に挿れたら止めらんねーし(真顔)」
「っ!!(かああ)……ば、ばか!ばかばかっ!銀さんのばか!」
などとヒソヒソ話しておりましたら、ヒソヒソ話しつついちゃついておりましたら、すっと路地裏に差し込みかける一つの影が。
新八くんはそちらに背を向けてるから全く気付きませんが、銀さんはその気配にすぐ気付いた。そして気付いたから、また新八くんの首筋をぱくって咬んだ。
「いっ……痛いよ、銀さん……も、もう咬まないで」
ううう、って泣きそうな顔をして、そのうちに銀さんに咬み殺されそう、むしろ犯り殺されそうとか薄々思ってる新八くんはあっさり無視って(銀さん)、銀さんは新八くんの肩越しにその影の主を睨んだ。
晋助をね。
「(執着しやがって。馬鹿が)」
と、心の中で銀さんを嘲笑する高杉さん。
てか晋助も間が悪い。こんな路地裏でまた会ってしまうなんてね。
でもくるっと踵を返して、心の中でそんな風に銀さんに悪態を吐くけれども。
「……フン」
あの銀さんの目がね、今しがた自分を睨み付けた目がいたく愉快で、自然と笑いが溢れてしまうのを止められないのですよ。だって自分のナワバリ荒らされた獣みたいな、ひどく野性的な目だった。銀さんは新八くんのことは許したのだろうが(嫁にやっぱり甘いわ)、晋助に対してはまだめっちゃ怒ってんじゃんっていう。
でも晋助は嬉しかっただろうねえ。銀さんにそんな敵意の目を向けられると野郎はある意味高揚しますから、これは獣同士の宿命ですからね。戦場で血の匂いを嗅いだ時のような野蛮な昂揚感を身の内に覚えて、高杉さんはひっそりと唇を歪めて嗤うんです。
え?やだ……そんな歪みも晋助かっこいい(ここでお前の感想が)
けれどもそんなどえらい執着心と独占欲をまざまざと見せ付けられたら、晋助が新八くんから興味を失うはずがないのにね。むしろ逆に興味持つわ。逆に落とす気満々になるじゃん?元々ひねくれ屋さんな晋助ですしカッコいいし。
だから高杉さんはつかつかと歩を進めながらも、くっくっと自然にダークな笑みを漏らしてます。笑いを堪えられそうになかった。何だか銀新は雨降って地固まる風に丸く収まりそうだけど、まだ火種はありそう。
てかまだ晋助の出番はありますよね、だって晋助が大好きだから(だからお前かよ)
*そんなこんなでたぶんまだ続く、てかエロを書きたいので次から小説*