Many Classic Moments11 (攘夷高新)



*まとめ*





あれれ?またお得意すぎる脱線が始まってるから、早急に元に戻す。

まあ新八くんの乳を吸ったり噛んだり舐めたり、舌で転がしたり、その魅惑のテイストを味わったり、爪で引っ掻いたりくすぐったりしているうちにですね、すっかりしっかり晋助も勃起して挿入って流れですね(だからほんとお前)
でもたまぁにお布団の上もいいんじゃない?正常位でできるって攘夷高新には珍しいよね。

そしたら絶対チューしまくってると思うよ。優しいキスも、激しいキスも、どっちもありですよ。
そんで終わってもまだ二人して汗ばむ肌と肌をくっ付けて、いちゃいちゃいちゃいちゃしてますでしょ?新八くんが気怠そうに文句言っても、


「高杉さん……暑い……」
「黙れ、俺だって暑ィんだよ」
「なら離れればいいでしょ、アンタが」
「ふざけんなテメェ、ここは俺の部屋だろうが。……つまり、主人権限だ」
「どんな権限?!」


もうね、晋助もばかですねこいつね(真顔)。くっ付いてたいからこうしてる、とも素直に言えないんだよね。くっそ愛しいわあ。
でも脚とか絡めたりして、お布団の中でいちゃいちゃとしてる高新は萌えるなあ!とても!煙管なら仰向けでも吸えるし、晋助なんてかなり行儀悪く事後の一服してそう。

んで晋助は仰向けで寝ながら脚組んで煙管吸ってて(どんだけ行儀悪いのか)、新八くんにその姿&喫煙を叱られて欲しいですよ。


「また煙管吸ってる!てか何!?アンタはどこまで行儀悪いんですか、せめて身体起こせよ!」
「あん?うっせェよ。俺のことは放っとけガキが(ギロリ)」
「放っとけねーよ!アンタのこと放っといたらどこまでもこのままですよ!」


晋助に睨まれたところで、新八くんはもう全然怯まないのね。んで、持ち前のその気立ての良さで、晋助の吸ってる煙管をそうっと取り上げた。
でも晋助が、

「っ、返しやがれこの阿呆」

と身体をガバッと起こしてきたら、そうそう、とばかりに素直に煙管返してくれると思うけどね。新八くんの事ですし。そしてニコッと笑いながら、

「高杉さんのこと、僕が放っておける筈ないでしょ。ばかですね」

なんてね。よいしょと、晋助の裸の肩にその辺に落ちてる絽の羽織りでも掛けてくれたくらいにして。

自分だって裸身なのにとりあえず晋助に羽織らせてくれるという、その上でさりげなく晋助のお行儀も訂正、てかもう私が結婚したいね新八くんとね。お願い大事にするから(そんな血走った目で言うなや)


晋助はその笑顔から、咄嗟に顔を背けた。何かよく分からないけど、やっぱり見ていられなくてね。新八くんから『放って置けない』なんて言われて、ばかにしやがってガキのくせに、とは思うのに、俺を誰だと思ってやがる、なんて高飛車な事も思うのに、それなのに、
不思議と胸があたたかくて、変に気持ちが浮き立ってましたね。

でもねえ、素直にそう言える筈がないから皮肉を言ってしまう。


「……チッ。どこまでも世話焼きのガキが……(キュン)」

ってオイオイ、皮肉ってる筈なのに晋助のときめきもクライマックスですよ(本当だ)。んでも、そんなんやって図らずもいちゃこいてたらね、急にスパンッとお部屋の障子が開いて。





「「────っっ!!??」」





二人してピキィって固まったよね。もう瞬時に固まったよ。その障子に手を掛けて立ってたのが桂さんだったもんだから、二人して緊張感マックスですよ。


「あ……あ……桂さん……」


って新八くんはお口パクパクしてるし、晋助も動揺してお目目を少し見開き気味で、何なら肩から羽織りもパサっと落ちたくらいにして、けど何も言えずともスッと新八くんの身体の前に右手を翳して、自分もまた上半身裸なんだけどもう羽織り直してる余裕もなく、新八くんの裸の肩にパサってお布団被せております。


「ヅラ……テメェ」


もう見つかった!って思いで二人の頭の中はいっぱいですよね。でも何とか新八くんはこの場を取り繕いたいので、


『高杉さん高杉さん、何とか言って!うまいこと言って!』


パパパッと身振り手振りのジェスチャーで伝えるけども、晋助だって分かんないからね、こんな時の切り抜け方なんて。ついこの前童貞捨てたばかりですもの。


『馬鹿言いやがれ。テメェがどうにかしろ、早くしろ』
『無理っすよ、マジ無理ィィィィ!!無茶言わないで!高杉さんの方が僕より今は余裕あるでしょ!』
『余裕はあるが、ヅラに対する効果があるかは分かんねェ。何しろヅラだしな。だからテメェがどうにかしろ、ふざけんな』
『おいィィィィィィ?!アンタこそふざけんなよ、僕にばっかり無茶振りしやがって中出し野郎!!』


ちなみに、この時の二人の会話もジェスチャーです(だから本当に仲良いなお前ら)
でもそこまで二人を戦々恐々とさせる桂さんはと言いますと、障子戸に手を掛けて開いた仁王立ちの姿のままで、その場を動きません。ピクリとも。

だから高新も二人して顔を見合わせて、

「あ、あの?桂さん……?」
「ヅラァ……テメェどうしたってんだ」

などと各々に声を掛けますが、当の桂さんは、

「ZZzzzz……ぬ"ー……ぬ"ー……zzzz……」

って寝てますので、てか寝てんのかよォォォ!?え?どんだけ寝相悪いのこの人!そりゃ晋助とは隣同士のお部屋ですけど、だからってどんだけ!(キレツッコミ)(お手本は新八くん)

そりゃあもちろん、寝相の悪すぎるそんな桂さんを見た新八くんだってツッコミますよ。

「えええええ!?寝てんのこの人!寝相悪すぎだよ、何で立ったまま寝てんの!?しかも目はバッチリ開いてるし!」

しかし晋助はホッと息を吐きつつ、


「ああ……まあヅラだしなァ。こいつはたまに、寝たまま俺の部屋に来やがる」
「えええ!?こんなんって高杉さんの日常なの!?怖えええよ、僕の知らない世界ですよ!桂さんって夢遊病なの!?」
「いや、ヅラは寝たまま俺の部屋に来て……手前の攘夷論を語ったりはしてるな。ガキの頃からよくある」
「いやだから怖い怖い怖い!どんな寝相だよ!」


新八くんとこんなん話して、てかまだ傍らに桂さん居るしね(爆)。全然いるからね?何この子ら、しかも二人して裸ですよ、マッパですよ?フルチンですよ。フルチンで布団の上に起き上がってね、桂さん指差しながらこんなん言っててね、てかある意味では摩訶不思議絵図ですね。ええ。

マッパ高新と「zzzz……ぬ"ー……ぬ"ー……zzzz……」と寝こける桂さん(仁王立ち)と言う。さすが銀魂の世界だわコレ。

てか少し上の(爆)って表現懐かしいけど、マジ(爆)だよね。何やってんのこいつらね(ほんとだよ)。もうすっかりカップル感丸出しですよね、ええ。
爆発しろよリア充ぅぅぅぅぅぅ嘘だよ高新は爆発から守るよ!ってなもんですよ(なら最初からそう言えや)


桂さんも晋助と仲良いな、しかしな。晋助も色々諦めてそうだしね、相手が桂さんならね。銀さんほど喧嘩はしないよね。何なら銀さんより古い付き合いですし。

そしたらまあ、懇々と寝てるだけの桂さんを二人してそうっと桂さんの部屋に戻すのは高新ですよ。もちろんフルチンで運ぶ。
フルチンのまま互いの息を合わせて桂さんを横にして、晋助が桂さんの頭側を持って新八くんが足側で、どっかの某国の死体運搬屋も真っ青の真剣さで、恐る恐る、だけど首尾よく運搬し、隣の桂さんの部屋の障子戸を開け(新八くんが足の爪先で開けた)、


「せーの、で行きますよ高杉さん!せーの、で桂さんをお布団に着陸させましょう」
「ああ。俺に遅れを取るんじゃねえぞ小僧」
「(イラっ)え?いやそれ止めてくれませんか、小僧って。僕ら二つしか歳離れてないですから。何か違う、今はそれ違う」
「チッ……なら何がいいんだテメェは。あとは嫁か、せいぜいで姫しかねェだろうが……(ふう)」
「それ以外の選択肢がアンタの中にないのが逆に驚きっスよね(真顔)」


そんなボケツッコミをかわしながら(だから仲良いよなお前ら)、
せーのでお布団に桂さんを置いて、ふううと互いに目を見て息を吐き……


──てか、あの、高新はまず着物を着ろよ?(着眼点)
マジ着た方いいって、何をフルチンで漫才してんの?ナニをぶらぶらさせながら、桂さんをえっちらおっちらと運んでんの?

全く……セックス以外での初めての二人の共同作業が、まさかの桂さん運搬だっただなんて。そりゃ高新の結婚式ではまさかの桂さんに仲人頼むわな、うん(そしてしっちゃかめっちゃかになります)




そんで桂さんをフルチンで運んだ二人はと言いますと、また晋助のお部屋に戻ってからもそもそゴソゴソと着物を着て(ここでようやく)、一息ついた後にまた目を見合わせて、


「ば、バレて……ないですよね?桂さん、寝てましたもんね?お布団にも慎重に置いたし。目は思いっきり開けてたけど」
「ああ、バレちゃいねェな。寝てたなあれは。ヅラの目は……終始開いてたが」
「よかったー……」


ってヒソヒソ話し合ってるんだけど(良かったの?)、

「でも、もしも、万が一ですよ?僕らのことが本当に誰かにバレたらどうします?桂さんでも、坂本さんでも、銀さんでも……」

と不安がる新八くんに対し、晋助は少し考えて、

「どうもしねえよ」

と答える。それに、え?って聞き返す新八くんに、

「どうもしないって?ひ、否定……しないんですか?何か理由をつけるとか」

至極一般的に聞き返す新八くんにも、晋助は、

「どうもしねえ。否定なんざするか。テメェと俺がこうしてんのは事実だろうが。銀時は……死ぬほど怒って俺をブチ殺そうとしてくるだろうが、俺ァあいつに負けるつもりはねえ」

プイッとまた頬を逸らして言うけど、もうね!
それを聞いた今の新八くんのお顔ときたら、ね!ね!


「……え?えええ?えーと……そう、ですか。そ、そう、なんだ?いいんですかアンタ、僕との仲を認めても?へえ……(かああ)」


って、マジ赤面してるからね!だって何?!少し前までは『こんなん見られたら全部テメェのせいにすらァ』などとのたまってた晋助がですよ?!(いやほんとだよ)

何か少し見ないうちに大人になったよね。少し見ないだけで少年は男に……ってどこ視点?(謎だよ)

謎の親戚みたいな視点なんだけど、晋助がこんなん言ったら私も嬉しくなっちゃうなあ。掛け替えのないものを見つけて、それを護り始めたんだなって思ってね。銀さんに対する対抗意識より、大切なものが晋助の中に芽生え始めたんだなってね。

だからもう何も言わないけど、新八くんだってほんのり胸が暖かくなったと思うよ。




(ねえ。僕のこと……高杉さんってどう思ってるんですか?)





って、黙ってる晋助の横顔を盗み見ながら思ったよ。胸をドキドキさせたさ。




(銀さんと僕が近付きすぎると怒ったり、皆に僕との仲がバレても言い訳しないって言ったり……ねえ、それってどういう事ですか?)



でも、何だか今度こそ新八くんは素直には聞けなかった。二人の関係をあからさまなものにしたら、今はだめな気がした。
やっと少しずつ構築されてきた、ガラスみたいに壊れやすくて脆い二人の関係を今明らかにしたら、無理に形作ろうとしたら、きっとそれだけでこの関係はパリンと割れて壊れてしまうかもしれない。そうなるのは嫌だから。

だから黙ってるのは新八くんの思いやりだよね。新八くんの優しさで、今は黙することを選んだのです。


きゅうんと痺れる甘い痛みが、たとえどれだけ胸に積ろうともね。







Many Classic Moments(まとめ)



*攘夷高新まとめ(随時更新中)*



Many Classic Moments1
Many Classic Moments2
Many Classic Moments3
Many Classic Moments4
Many Classic Moments5
Many Classic Moments6
Many Classic Moments7
Many Classic Moments8
Many Classic Moments9
Many Classic Moments10

Many Classic Moments10 (攘夷高新)

Many Classic Moments9 (攘夷高新)


Many Classic Moments1
Many Classic Moments2
Many Classic Moments3
Many Classic Moments4
Many Classic Moments5
Many Classic Moments6
Many Classic Moments7
Many Classic Moments8



*続き*





お堂を飛び出た新八くんがどこに行くかと言いますと、やっぱり先に出て行った晋助の事が真っ先に気になるでしょ。だから廃寺の中から外から、丁寧に探したの。
そしたらねえ、晋助なんてお寺の外門の下の石階段に腰掛けてね、ひとり夜風に吹かれて黄昏てましたからね。綺麗な星空見て物憂げに煙管ふかしてますから、ほんっとコイツどんだけシチュ気にすんの、どんだけ厨二患ってんの大好きって話なんですよ(最後)


「……高杉さん。こんな所に居たんですね」

さっきの晋助の様子を見ていた新八くんなので、最初から回り込んでみたりせず、まずは後ろからそうっと声をかけます。晋助を威嚇させないよう、フーッと逆毛立てさせないようにそうっと近付き、優しく優しく……って何?もう新八くんってばナウシカ並みの動物愛護精神持ってんじゃん、もう晋助なんて軽くテトじゃん。

『怖くない……怖くない……』

と初見のテトに声をかけているナウシカを彷彿とさせるな、こんな新八くんは。そんで万が一でもテト晋助にカプッと指を咬まれようとも、いや晋助はテトよりはまだ大きいので(まだって)、

首筋とかカプッと咬まれて血が少し滲んでも、

『だ、大丈夫ですよ高杉さん……怖くないですよ』

などと澄んだお目目で囁いてくれるので、そんな聖母を見たテト晋助はたまらずにナウシカ新八くんを押し倒し、本能のままにその唇を貪るんですね全くよく分かりました(分かるなよ)

ナウシカはミツバさんだけど(中の人的に)、やはり新八くんになぞらえてもおかしかないですね。その優しさと、柔軟性に富んでてしなやかな強さを持ってるところがね。



だから晋助にそうっと声を掛けた新八くん。晋助はその声には気付いただろうが、まだ何も言わない。ふう、と無言で煙管の煙吐いてるくらいのもんで。
けど何も言われずとも拒否の反応は感じなかったので、新八くんも少しずつ少しずつ距離を詰めていくの。そして最後は晋助の座る階段の上に立って、

「もう、僕探しちゃいましたよ。でも高杉さんってここ好きですよね。最初からここに来れば良かったなあ」

と話しかけるんだけど、まだ晋助はツーンと顎を逸らしたままで、新八くんに未だ返事をしないのであった(お前ェェェ新八くんの気遣いをっ)

もうね、晋助はどんだけお姫様?って話ですよね(真顔)。さすがにアラサーになれば女王然とした貫禄もつき、新生鬼兵隊をその剣技と才覚とイケメンさとカリスマオーラでまとめ上げる奇跡のテロリストと呼ばれるにまで美しく気高く成長しますが(いや私の中で呼ばれてんの)、
この頃はまだまだお姫様っスよ。もう鬼兵隊の隊士達に蝶よ花よと甘やかされた、生粋のお姫様童貞なんですよ(だから何その種別)

だからそんなお姫様デリケートな晋助には、ふう、とおもむろにため息を吐き、やはり優しく囁く新八くんなのであった。

「……銀さんのこと、許してあげてくださいね?別に悪気があって言ってるわけじゃないと思いますよ」
「……フン。テメェのお人好しには呆れらァ」

ここでようやく目と目を合わせる高新。新八くんがさりげなく晋助の横にそうっと腰を下ろしてね。

晋助も今は誰とも話したくない気分満載なんでしょうけど、やっぱり新八くんだけは別なの。だから己のテリトリーにそうっと入れてあげるのです。

そしたら煙管をふかす晋助の横顔を見ていた新八くんが、

「……あの、高杉さん?」
「あ?」

何だか言いにくそうに、でも話したい感じで口を濁すものですからね。

「えっと、上手く言えないんですけど。でも高杉さんも男の人だし、あの……行ってもいいんじゃないですか?」
「あん?何の話だ。はっきり言いやがれ。テメェらしくもねェ」

新八くんの釈然としない口ぶりに、晋助も眉を訝しげに顰めております。そしたらそれに押された新八くんも、えいやっとばかりに話し出す。

「だから……ゆ、遊郭っ!とか……行ってもいいと思います。僕」

でもこんなん申してますけど、晋助とは目を合わせないのね。さっきとは違ってね。何か無理してる感がすごいあるの。目の瞳孔もぷるっぷるしてるし、何なら声音も震える感じで、ようやく声を絞り出せたような。
晋助は新八くんの発言には瞬時にまたイラァッとしたけど、どうしたことか言い出した当の本人の方が辛そうだったので、何なら少し泣きそうな感すらあったので、ここでは怒りが削がれましたね。

「……それはテメェの本音か?」

代わりに、静かに聞く。新八くんの目を覗く。
新八くんはまだまだ言いにくそうに、

「……いや、違いますけど。何か変なんですけど、高杉さんがそういう所行ったら、僕は嫌です。銀さんや桂さんや坂本さんだったら、他の皆さんなら何も感じないけど、何か、それは……いやだ」

着物の胸元をぎゅっと片手で握り締めながら、声を絞ったのです。
本当は嫌なんですよ、新八くんも。晋助にそんなところに行って欲しくないんです、でも自分には晋助を縛る権利がないと思ってるからね。だから晋助がもし女に興味があるんだったら自分に遠慮せず銀さん達と遊んでくればいいしと、気を使ってこんな嘘を吐いた。

でも、万が一そうなったらモヤモヤし過ぎて眠れんだろうな、新八くんは。そんで、そうなったらもう高新の関係は切れるよね。
女とも遊ぶけどテメェも抱いてやらァ、的な晋助になっちゃったら、いやそれも果てし無く萌えるけど(もはやどんなパターンでも高新ならイケる)、この高新の場合だとダメになるよ。もう普通の幼馴染の関係に戻りますよね、しかも以前よりもっと距離感持った関係にね。

でも晋助を縛っていいもんかどうかも、新八くんの中では分からんのですよ。晋助はがんがんに新八くんを束縛してくるんだから、銀さんに敵意剥き出しなんだから、新八くんが少しくらいカワイイ嫉妬したところで何ともないと思うけどね。見てるこっちはね!童貞メンタルくん達を見守ってるこっちだけは!(ハアハア)



まあ晋助もですね、そんな素直な新八くんの言い分にはフッと笑みをこぼして。

「なら最初からそう言いやがれ、阿呆が」
「ハイ。ごめんなさい、高杉さん」

石段の上に置かれた新八くんの手を、おもむろに握ったりしてますよ。上からね。まだ恋人つなぎとかできないもんでね、ふふ。
重なった手と手に視線を落とし、新八くんは再度続けます。

「変な話なんですけど。さっき銀さんが、高杉さんに好きな女の人が居るのかって聞いた時……」

そして、また着物の胸元を押さえる新八くん。

「何か、何か……僕のここ、凄くぎゅうぅぅってなりました。胸が痛くて」

切なげに小さな声を振り絞り──って、もう恋ですそれは!間違いないんで!(本当にな)
新八くんったら!晋助に他に好きな女が居ると考えると、それだけで胸が痛くなったなんて!そんなねえ、他の女の想像だけで胸の痛みを感じてるなんてね、引き攣れるように痛んで、ジクジクしたなんて。それは君の初恋ですよ。

恋しちゃったんだ多分、気付いてないでしょう(名曲)




んだけど、生粋の童貞メンタルを有する二人のこと。晋助もまた恋がよく分かってないし、新八くんなんて言わずもがなっスよ。だから新八くんのそんなカワイイ独白を聞いた晋助はと言うと、ふー、と細く長く煙を吐き、


「それは……テメェ、明日にでも医者に行け」

真顔でぽつりと呟く。

……って、お前いい加減にしろやァァァァァァァァァァ!!??あああああああ!!(禿げるまで髪を掻き毟りながら)

何こいつ!マジで!信じらんねーよ、こんな据え膳セリフ食らっておいてからに!医者に行け、じゃねえよ!どうなってんだ攘夷晋助の童貞メンタルってやつはよお!(設定してんのお前です)

でも新八くんもまた童貞だからね!


「そ、そうっスね……明日あたりお医者さんに診てもらいます。マジ僕、どうしたんだろう」

首を傾げつつ答える。

……って君もですかァ!君もなのか新八くんんんんんん!!(涙をこらえながら)
何こいつら!マジで始まんねーよ、セックスばっかりパコパコやってるくせして!信じらんねえ、何でこれが恋だと分かってないの!?何て童貞メンタル!攻めも受けも機能してないね、機能してんのアッチの方だけよね、こりゃとんだ奇跡のコラボレーションだよ、もももも、もうもう、んもう!

攘夷高新が最高潮に今カワイイぃぃぃっ……!!!!(可愛がってるじゃねーか)

フヒィもう最高っスね、この童貞達ときたら!!!マジ神ってるわ大好き。二人がだいすき。
しかし始まらないね。まあ原作から奇跡の童貞神であらせられるキャワワな新八くんはともかくとして、晋助までどうして、どうしてお前に新八くんの胸の痛みの原因が伝わらないのかって、私には生涯の謎ですよ。ねえ晋助よ(真顔で)




これがアラサー晋助ならねえ。新八くんにこんなん言われたあかつきには、

『そりゃテメェ……惚れてるからに決まってんだろう?』

と思わせぶりに新八くんの耳元で囁き、

『えっ?誰が?誰に!?』

と驚く新八くんの顎をついっと掬い、ふっと高飛車に口の端を吊り上げて笑み、

『惚けてんじゃねえよ。テメェの唇に聞いてやる』

って、自分から聞くと言っときながらも敢えて新八くんの唇を塞ぐという、複雑厨二なパターンにも持ち込めるのにな(真剣に)

そして甘ったるいキスの後で、新八くんをふわりと抱き寄せ、


『分かったか?』
『はい……僕、高杉さんのことが好き……(トゥンク)』
『今夜はテメェだけを可愛がってやらァな』
『今夜だけじゃ嫌です。僕のこと、ずっと……高杉さんのものにして』(蕩けたお目目)
『全く……テメェにはきっとこの先も敵わねェ(ふっ)』


って、もう結婚フラグも乱立しまくるのにね!ユカリの中でだけね!

まあこんなふざけた感じのアラサー総督と(ふざけてる自覚はる)、青臭さマックスの攘夷晋助の二人に言い寄られる新八くん、というトライアングルもありですよね。

ってかそれ私しか面白くないと思うけどね(本当にな)






でもね、そんなお色気たっぷりのアラサー晋助にはない魅力もあるんですよ。攘夷晋助には攘夷晋助の、童貞メンタルの良さもある。
だって二人して分かんないながらも、頬を染めて俯く新八くんの横顔を見てるうちに、晋助の中でもたまらないような気持ちが生まれて、

でもそれはセックスする時の下半身膨張における際のたまらなさではなく(言い方)、

確かに今は晋助の胸も痛くて、今は新八くんの横顔を見てるだけ、それだけなのに、こんなにも今どうして胸が軋むのかって、切ないような感慨に心がざわめくのかって、


(お前は俺の何だ?テメェだけが……俺をこんな気持ちにさせる)


他の誰にも、こんな気持ちを持った事はなかったのに。

新八くんが銀さんと一緒に居るのを見るとムカムカして、銀さんの恋慕を何にも分かってない新八くんにもムカムカして、すげえ腹立って、でも腹立つのに放り出してはいけない気持ちを既に自分はもう抱えている。
新八くんに自分だけを見ていて欲しい、という気持ちをもう自分は抱き始めてる。

俺だけのものでいて欲しいと。



(銀時だけじゃねえ……俺以外の誰かのもんになるな)


最初こそ銀さんへの対抗意識から始まったような関係なのにね。でももうそこから一歩踏み込んで、新たな気持ちも見つけた。
それはふわふわしていて不確定で、不明瞭で不鮮明で、なのに芯はひたすら熱い。今の自分を突き動かす、その衝動。



けど誰にも感じた事のないその気持ちを、確かに抱き始めた自分が自分でもよく分からないのですね。だからざわめく心を鎮める為にも、新八くんの細い肩にぐいと手を掛け、

「……オイ、テメェの唇寄越せ」
「え?は、ハイ」

素直に上を向く新八くんに、顔を傾けてちゅってキスするの。一回だけする。そして握った手を再度握り直し、

「お前如きが変な気を回すんじゃねえよ。俺の欲しいもんは、いつでも俺が自分で見つける」

晋助はきっぱりと告げたもんですよ。
そしたら新八くんも少しだけ微笑んで、

「……もう。ほんと高杉さんはどこまで行っても高杉さんなんだから」

ぽすっと晋助の肩に頭を預けるのです。しばらくそうしている。晋助は黙って煙管を吸い、新八くんは晋助の肩に頭を預けて、二人はしばらく会話もなく石階段に座ってました。でもそんな無言も、前とは違って気まずくはなかった。むしろ心地よい気さえした。

そんな二人の頬を、夏の夜風が優しく撫でていく。どこか懐かしいような、切ないような淡い感慨を伴って。




しばしの沈黙を破ったのは新八くんの方ですよ。

「……でも僕、思ったんですけど。僕らの関係って何なんですかね?僕と……アンタの関係って何?キスしたり、その先もするのに、僕はよく分からないんです」

こてんと晋助に頭を預けたまま聞くんだけど、てかそんな可愛いことやってるくせにまだ分からんのか!どんだけウブですか君は、まあ確かに新八くんの恋愛的な事案は銀さんによってすべからく遠ざけられてきたからなあ。
新八くんの初恋が始まりそうだったらその女子は遠ざけられ、知らぬ間に銀さんによって排除されてたからなあ(どんな妨害)


だからイマイチね、新八くんも恋の機微がよく分かんないのね。そう考えると新八くんもお姫様童貞ですね。


「……さあな。俺に聞くんじゃねえ」
「うん……」

同じく姫メンタルな晋助だってね、やっぱり分かってないし。だからコクンと可愛らしく頷く新八くんですよ。

でも急に何かを思い立ったように、パッと顔を起こして。

「高杉さん、今晩高杉さんの部屋に行っていい?僕、内緒で行きます。皆さんが寝静まった頃に、こっそり」

ほんのり頬を染めながら、でもちょっといたずらっ子みたいな顔をして尋ねるの。恥ずかしいけども言わずにはおれなかった風情の新八くん。まん丸なお目目が優しげな半円を描く、その笑顔。
そんな新八くんの笑顔を見てたら、何だか晋助も再度たまらない胸の痛みが込み上げてきてね。

「……。……テメェの好きにしやがれ」
「はい!」

口数少なく、プイッと顔を背け、敢えてぶっきらぼうに言うしかできなかった。本当にね。

だって新八くんの嬉しそうな笑顔をもう見てられなかった。




(他の誰にもこんな気持ちになった事はねえ。なのに……お前だけが、俺を)



さっきの新八くんよろしく、胸をぎゅっと強く押さえてね。何でこうも胸がざわめくのかは未だ不明だけども、晋助はそうせずにはいられなかった。


確かに二人の間で生まれてたものが、きっとそこにはあったから。






*続く*

Many Classic Moments8 (攘夷高新)

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