「ブライト様」
声がした方に振り向くと、金髪のブライトが微笑ましそうな顔をしてレインに近づいてきた。
「気になっていたのですか?」
「あ…ええ」
レインのすぐ隣にくるとブライトはベルマーク箱に手を伸ばしてその蓋に触れた。
「もうすぐ、新しいバスケットボールが届きますね。そうしたら、一緒に練習を頑張りましょうね」
「はい!」
いままでならどこか遠慮しがちだったレインが、こんなに晴れやかな笑顔で返事ができたのは、ブライトがとても嬉しそうな顔をしていたからだ。
その日、レインは夜にベッドに入ってからも、ピカピカの真新しいバスケットボールを想像して微笑みながら眠りについたのだった。
おわり
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おひさまの国のお城で暮らしているのに小学校に通ってるとか、いろいろ無理がある話になっていましたが、とにかくここで完了しました。
お付き合い本当にありがとうございました。
次は何をしようか頭を整理中です。
箱の中にはまた新しく何枚かのベルマークが入っている。
(あと、どれくらいかしら…)
レインがジッとそれらを見ていると、ふいに背後から声がかかった。
「いま、バスケットボールやその他の備品を注文してきましたよ」