「これがわたしの性分なのさ」
「わたしはロジーっていうのさ!仲良くしてほしいのさー」
「知ってる? 実はあの二人、恋人同士なのさ!」
「今日は商店街の大特価セールスデーなのさ! フランちゃんもいっしょに行こっ?」
「あはは、あいかわらずフランちゃんは手厳しいさね」
「わん太くんも元気ー?」
「……ってフランちゃぁぁぁぁん! 『アメあげるからついといで』なんて言葉に騙されちゃダメさ!!」
「フーラーンーちゃーん、あーそーびーまーしょーさー」
「フランちゃん、あの時計塔……『出る』ってウワサさ」
「……? ラツィなんて人間、わたしは知らないさ」
「そんなもん食べたら凍えちまうさ!!」
「今日は何して遊ぼっか」
「今日も雪かきのおてつだいさー」
「雪の降らない場所なんてあるのさね?」
「ああ、ちがうちがう。わたしがおぶってるのは弟じゃないさ。うちの近所に住む、イルさんて人の息子さんさ。お仕事いそがしいらしいから、こうして代わりに面倒見てんのさ」
「ほら、お屋敷のヘリオスさんとセレネさん、魔導師のテロルさん、魔法道具屋のフィルさん、冒険者のハッシュさんに鍛冶屋のジンクさん、あの辺みんな同世代で仲良しさ。昔はよくつるんで冒険に行ったりもしてたみたいさ」
「フィルさんのお店にある妙なアイテム、ながめてるだけで楽しいさー」
「花屋さんに生まれりゃ、わたしもミーナさんみたいに女の子っぽくなってた? いやいや、そんなことはないだろさ」
「……おひさしぶりです、ヘリオスさん。もう、わたしはあなたのことをうたぐっていません。……ただ、真相がわかったら教えてください」
「世界は物語なんかじゃないさ!! そんなものはうそっぱちさ!! 信じない、わたしは信じないっ!!」
「あのさ。フランちゃんて、いなくなったりしないよね?」
「昔さ、フランちゃんに似てる子がいたのさ。友達だった。だけどあの子はいなくなってしまった。……森に喰われたのさ」
「あれはちょうど二年前の夏。わたしたちは今のフランちゃんと同い年だったさ」
「これがおとぎ話なら、きっとあの子は大冒険の末に家に帰って来る。だけど、これはおとぎ話じゃないから帰って来ない。あの子はきっと森の魔物に喰われちまったのさ。わたしが、わたしがもっとちゃんと止めてればこんなことにならなかったのに!」
「フランちゃんは見てて危なっかしいからさ。あの子を思い出して、ついおせっかい焼きたくなるのさ」
「そうさね。知ってる。でもたとえ自己中だとしてもさ、わたしは後悔を繰り返したくはないのさ」
「わたしの話はこれでオシマイなのさ」
語尾に「さ」を付けて喋る。
活発な口調で、おしゃべり。町中の噂話に精通している。
年上には敬語。その時だけ普通の喋り方になる。
彼女のおせっかいには理由がある。喪失がなによりのトラウマ。