「テロルさん声が大きい!!」

宿泊客が起き出さないか慌てるマイトをよそに、サルファーが翼をはためかせて音を散らす。

「これでいくらテロルが騒ごうとも他には聞こえませんよ」

「……慣れてるね?」

マイトはサルファーの即応に冷や汗をかいていた。
テロルは掴み掛からんばかりの勢いである。

「せっかくあの鈍感が年下の少女からの好意を自覚したのにフラグぶち折ってくれてんじゃないわよー! あいつらの恋愛模様とかかなりどうでもいいし、ひたっすらめんどくさいからさっさとくっつくなりなんなりして欲しいのに! 余計なことを! あんたは!!」

「……え。ミーナってケトルが好きなのかい?」

「そーこーかーらー!?」