*今回は普通に卑猥注意*
ちょっと楽しくなってきたので、また続き。
遊廓で、流連(いつづけ)ってのがありまして。夜に登楼したお客様が、そのまま昼まで座敷にいることですね。一日
娼妓を買いきることです。下で出ますので、補足!
基本会話文だけだけど、序盤は簡単に新八視点。
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疼くような腰の痛みをおして、僕はようやく上半身を起こすことに成功した。今や腰と言わず、身体全体が痛むような気さえする。言うまでもなく、高杉さんのせいだ。上から下から、乗り上げたりひっくり返したり、僕を好き勝手に弄くる男のせいだ。マジで加減を知らないんだ、コイツは。
僕は恨みを込めて、濡れ縁に座って悠々と煙管をふかしている高杉さんを睨み付ける。
包帯を左顔面に巻いた男は、只でさえ近寄りたくない風貌なのに、残された右目すらもハンパない目付きの悪さだ。若干、つーか存分にひく。ドン引きだよ。銀さんも言ってたけど、本当に犯罪者みたいなんだもん。娑婆(しゃば)で会ってたら、絶対目も合わせたくない。
「どうした、いつにも増して殺気立ってんなァ」
「……もし僕がアンタに身請けとか頼んだら、どうしますか」
「俺に囲われたくなったか?」
「嫌です、絶対」
「だろうなァ」
「用が済んだら、さっさと帰ったらどうですか。僕、お風呂行かなきゃだめです」
「ほう。客を追い出して風呂たァ、優雅な身分だな。色子ってのはよォ」
「違います。アンタが中で出すからです。止めてって言ってるでしょ、毎回」
「泣きながら、よがりながら言う、そういう手管じゃねえか、テメェの。アレは俺も感心してらァな」
「違います。断じて違います。後始末が面倒なんですからね、マジで。本当に嫌な男だなアンタ。男の僕に種付けして何が楽しいんだよ、まったく」
「俺がテメェの中に出してェからなァ」
「……早く警察なりなんなりに捕まればいいと思いますよ、娑婆で。未成年ですからね、僕は」
「売ってたから買っただけだぜ、俺ァ。娑婆でのことまで心配してんのか?」
「違うってば、はあ……。アンタに無駄な手管なんて使いませんから。とにかく、もう夜が明けますからね。帰るでしょ?」
「帰らねえ」
「は?」
「流連(いつづけ)って言やいいか?」
「……いや、一刻も早く帰って下さい、すみやかに。流連なんてされても、困ります。アンタと昼間も過ごすなんて、それ新手の拷問です」
「ククク……だからテメェは売れねえんだろうなァ。普通は流連は嬉しがるもんだろう、ふりでもな」
「アンタ以外の客だったら、嬉しがるふりでもしますよ。甘えもします。喜んだりも、ちゃんとできますよ。僕だって」
「俺以上に通ってる男がいるか?」
「言いませんよ、そんな野暮なこと」
「テメェは無駄に俺を煽るのが上手ェな、新八ィ」
「ま、待って下さい!何で今そうなるんですか!やだ、僕疲れてるんです!ほんとにやだ!」
「疲れてる時ほどイイんだろうが。そういう態度となァ」
「アンタ本当に悪魔だよ!マジでろくな男じゃない……、ちょっ、嫌だってば、……っ……あ、」
*
……と、なります(中途半端!)。何か、普通の高新でもこういう会話はありそう。下ネタというわりには殺伐とした下ネタ。