続きです。裏ですので閲覧にはご注意下さい。








さして広くもない部屋の中に、やけに粘着質な水音が響く。
いや、それだけではない。

「う、く…っ、ん、ユー、リ…!」

「っふうっ、んぷぅ、ンむ……っ」


ユーリに咥えられて喘ぐフレンの声と、口いっぱいにフレンのものを頬張るユーリの息遣い。

それらが交ざり合い、この空間を満たしていた。

「んッ、フレン…、どうだ?」

フレン自身から口を離したユーリが尋ねる。
舌はそのまま棹に這わされ、搦め捕るかのように動き回り、常にフレンを刺激し続けていた。

顔にかかる髪を指に絡ませ、上目遣いにフレンを見る表情がいやらしいことこの上ない。

「あ、はぁっ…、ユーリ、それ、エロすぎる…」

フレンはかろうじて上体を起こし、ユーリの髪を撫でながら言うのが精一杯だ。

「…気持ち、いいかって…んっは、聞いて…るんだ、けど?」

「うあ…!」

ユーリの舌が動きを速めた。
先端を舐め回し、くびれに沿って舌先でつつき、先走りの溢れ出す元を抉る。

唾液で濡れた棹を掌で包んで上下に動かせば更に熱さを増してゆく様子に、ユーリは嘆息した。

「すげえな、おまえの…」

「っあ、何が…」

「オレのより、全然でけえ、って言ってんの」

ちゅう、っという音を立てて先の部分に吸い付き、ユーリは目を細めた。


「…こんなのが、オレの中に入ってたんだな…」

「…、ぅあ…!」

切なげに漏れた熱い吐息が自身にかかって、フレンは思わず腰を引いた。

「なんだよ…?」

「ユーリっ、もう…出そうだよ……」

「…だから?」

「口で…最後まで、してくれ」






股ぐらに顔を埋めたユーリの頭を両掌で抱えながら、フレンは片時もその様子から視線を外せなかった。
無理矢理させているわけではない。
ユーリは根元を手で刺激しながら激しく顔を上下させ、時折鬱陶しそうに髪を掻き上げ、フレンを見上げてきた。

その表情は一見苦しそうに見えるが、潤んだ瞳はどこか挑戦的な光を湛えている。

先程と同じことを聞きたいのだろう。

「あっ、は…っ、はぁ、ユーリ、…っ、すごく、気持ちいい、よ…」

桜色に染まったユーリの頬にかかる髪を掬い上げながら言うと、一瞬だけフレンを見上げる薄紫が揺れた。
と、次の瞬間には更に深く咥え込まれて速さを増した上下運動に、堪らず腰を突き上げてしまった。

「ンぐ、っう!!」

苦しげに呻くユーリの声にすら興奮を掻き立てられる。
加減をする余裕はなかった。


「んん、ッぐぅ、んっ、む、グぅっっ!!」

「ふ、っあ、はあ、はっ、あぁ、…っい、あうっ…!」

顔を真っ赤にして苦悶の表情を浮かべるユーリの頭を激しく揺さぶりながら、フレンは絶頂が近づくのを感じていた。
そろそろ限界だ。


「あ、ユーリっ、も、出る、っあ、ぅああぁぁっ!!」

「っっ!!んぐ、っん――――ッ!!?」

フレンの脚を抑えつけていた腕に力が込められ、ユーリが身体を離そうとしたが、フレンはそれを許さなかった。
股の間に抱えた頭を押しつけると、フレンはユーリの口内に己の精を吐き出した。

「……飲んで」

涙目で見上げるユーリの表情には少しばかりの怒りの色が窺えたが、それでもユーリはフレンから吐き出されたものを飲み下した。
唇の端から僅かに白いものが溢れ、喉が上下するさまに、フレンは気が遠くなるほどの快感を覚えていた。






「うぁー…、まじぃ…しかも生温ったけーし…」

不快感を隠さないユーリの様子に、フレンも少しばかりむっとして言い返す。

「ちゃんと、最後まで口でしてって言ったよね、僕」

「いきなり飲ますか普通…。すっげー苦しかったんだぞ!?」

「ユーリがあんまり上手だから我慢できなかったんだよ」

「ったく…。今回はオレがするつもりだったのに」

「は?してくれたじゃないか」

「違えよ」

ユーリはフレンの上に乗り上げ、先程精を放ったばかりのフレン自身の更に奥に指を這わせた。

「うぅわ!?」

「オレが、こっちに、ってこと。口ですんのはとりあえず盛り上げるためだったのによ…」

残念そうなユーリの言葉に、フレンは引き攣った笑いを浮かべる。

「…悪いけど、僕はそっち側は御免だから」

「なんでだよ。それじゃオレ、童貞のまんまじゃんか!」

「………一生、童貞でいてくれ」


あまりにもムードのない会話を終わらせるため、フレンはユーリの唇を自分のそれで塞ぎ、その身体をベッドに押し倒した。

「君をまだ満足させてないからね」

「…おまえ、まだいけんの?」

呆れたようにユーリが言う。

「試してみるかい?」

「そうだな…、期待してるぜ?」


再びキスをすると、ユーリも応えてフレンを抱きしめた。






ーーーーー
終わり
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