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どんな姿も好きだから

ユーリ女装シリーズ第2弾です。










オレは今、帝都ザーフィアスの城に住んでいる。

正確には、「期間限定」で住み込んでいる、と言ったほうがいいか。
理由は…あまり、話したくない。
というか、できれば知り合いには絶対会いたくない。
…そんな状況だ。





星蝕みの驚異が去り、世界は平和になったが、魔導器は使えなくなっちまった。
まあ原因はオレ達にあるんだが、とりあえず今は説明は割愛させてくれ。
話すと長くなるんだ。

で、魔導器が使えない、ということは、強力な術技が使えなくなった、ってことだ。本人の実力がモノを言うわけだな。

あの戦いの後、フレンは騎士団の団長に就任した。
オレもギルドを続け、お互い忙しい日々を送っている。

フレンは騎士団の再編で大変みたいだった。
まあ仕方ないよな。
でもあいつがトップなんだ。絶対大丈夫だとオレは思ってる。

そういや、フレンが団長になってから、異常なまでに騎士団への入団志望者に女が増えたらしい。
まあ…わからないでもないけどな。

それで今度、女だけの隊を作ることになったとかで、何故かその件についてオレはフレンに呼び出された。
オレに何の関係があるってんだ。

まあ、仕方ないから呼び出しには応じたんだが。
またそこで、オレはとんでもないことをやらされるハメになった。
城に住み込んでるのはそのせいだ。








「女性新人隊員への実技指導だあ?」


フレンから示された依頼内容に、オレは素っ頓狂な声を上げた。

指導。
オレが?騎士に?
冗談きついぜ。

だがフレンは大真面目な面で話を続ける。

「ああ。騎士団には今、彼女達を指導できる人材がいなくてね」

「いない、って…んなわけねえだろ。他の隊の奴とか、いくらでもいるだろうが」

「まあ…そうなんだけど」

「なんならおっさんにやらせろよ。大喜びで引き受けてくれるだろうぜ」

確かおっさんは、騎士団のほうでも仕事してたはずだ。
だがオレの言葉に、フレンが渋い顔をする。

「いや、レイヴンさんは、ちょっと…」

「あん?何で」

「…まだ『シュヴァーン隊長』ならいいんだけど…その、あの人を女性だけのところに放り込むのは問題が」

…信用されてねえな、おっさん。

「せっかく希望を胸に騎士への道を志してくれた彼女達を、いきなり失望させるわけにはいかないだろう」

「…おまえ…容赦ねえな…」

「と、とにかく!ユーリならそんな事はない、と僕は思うんだ」

「…そりゃどうも」

信頼されてんのはいいが、男としてはなんか微妙だ。そんな女だらけのところで、何かないとはオレだって言いきれない。
なんだよ、オレだって健康な男なんだぞ。

「それに、騎士団もまだゴタゴタしているし、僕も人材の把握ができてない。ヘタな人物に指導を任せてもし何か間違いがあったりしたら、大問題になる」

「それでオレ?てか、根本的に無理があんだろ。オレはギルドの人間だし、城の中にはオレを良く思ってない奴らだっているんだぜ。そんな中をうろちょろできるわけねえだろ。ましてやそんな仕事、目立ちすぎるわ」

「ギルドの話なんだが、一応カロルには依頼として説明した。ユーリを借りる許可はもらったよ」

「はあ!?なんだよそれ、事後承諾かよ。オレの意思、関係ねえじゃねえか!」

そんな話、一切聞いてない。
依頼ったって、フレンの個人的な頼み事だと思ってたのに。
ギルドとして依頼を受けちまったら、逃げ場がない。

「カロルには事情を説明しただけだよ。受ける、受けないはユーリが決めていい。でも、僕はユーリに引き受けてほしい…というか、多分ユーリにしかできない」

フレンが何故か顔を赤らめた。
なんだ?なんか照れるようなとこあったか?今。
しかしカロルに話が行ってる以上、もう断るほうが面倒だ。断ったら、絶対あとで追求される。

「仕方ねえなあ…。わかった、やってやるよ」

「本当か!?ありがとう、ユーリ!!」

オレの両手を握りしめ、溢れんばかりの笑顔で喜ぶフレンに、オレは苦笑するしかなかった。





「でもどうすんだ?オレ、さっきも言ったけどあんま城の中、うろちょろしたくねえんだけど」

「君は僕の知り合いということにする。さすがにギルドのメンバーに騎士の育成を頼むとなると、うるさい奴らもいるからね」

「知り合いって、まんまじゃねえか」

「だから、…その、変装してもらって、別人ということで紹介する」

「……変装、ねえ」

ますますもって面倒だ。やっぱ引き受けるんじゃなかったか。

そんな事を考えているオレを、フレンはチラチラと落ち着かない様子で伺っている。
…なんだ?
なんか嫌な予感が…

「さっきも説明したけど、隊は女性のみだ。間違いはあってはならない」

「はあ」

間抜けな返事をするオレに、フレンが説明を続ける。

「ユーリのほうにそのつもりがなくても、相手がそのつもりになってしまう可能性は低くない」

「……何が、言いたい…?」

背中にひと筋、冷たい汗が流れた。まさかとは思うが。


「ユーリには、指導をする間、『女性』として生活してもらう」

「お断りだふざけんなバカ野郎!!!」


オレはフレンの座る机を力一杯叩きつけ、奴に詰め寄った。

「なんでオレがそこまでしてやんなきゃならねえんだよ!?そんなに不安ならおまえがやりゃいいだろうが!!」

「それが出来ればやってるよ」

「ああ?女装する覚悟だったってか?」

「僕がそんなことする必要ないだろ。毎日その為の時間を作る余裕がないんだ」

必要ない、ときたか。そりゃそうだが。

「頼むよ、ユーリ。君にしかできない」

「どっかの演劇ギルドのやつみたいなこと言ってんじゃねえよ。絶っっ対、お断りだ!大体、すぐバレるに決まってんだろうが!」


するとフレンは椅子から立ち上がると、オレの隣に来て真剣な表情になる。
と、オレの肩を掴んで真正面から見つめてきた。

…う、落ち着かない。

そしておもむろに口を開くと、妙に自信たっぷりに言い放った。

「大丈夫、ユーリならバレない」

「………あの、な……」

もはや何からツっ込めばいいのかわからず脱力したオレに、フレンは女物の騎士服を手渡すとニッコリと笑って部屋の奥の扉を見る。

「とりあえず、着替えてみてくれ。それであまりにも似合わないようなら、その時また考えよう」

「……………」

似合う似合わない以前の問題だと思うんだが…。

オレはなんだか前にもこんなことがあったな、と思いつつ、重い足取りで奥の部屋へ向かった。
…結局、断りきれねえんだよな…。






「…なんだかな…」

妙な既視感を覚えつつ、オレは鏡に映る自分の姿を見ていた。
前にも、自分を見てこんな気分になった事がある。

星蝕みを倒す前、ナム孤島で。
よりによってドレスを着るハメになったオレは、情けない気持ちでいっぱいだった。

いっそ似合ってくれなくていいんだが、自分でも微妙に否定しきれない。
しかも周り中からは大絶賛され、フレンに至っては大真面目な顔で「綺麗だ」とか言いやがった。
まあ今回は騎士服だし、綺麗とかはないだろうが。

上半身だけ見てるぶんにはいいが、下は短いスカートだ。インナーは穿いてるが脚も全部覆われてないし、何よりガーターベルトが鬱陶しい。

てか前回同様、胸はまっ平らなわけだし、女装の意味、ホントにあるのか…?


「ユーリ、まだか?」

扉の向こうからフレンが呼び掛けてきた。
ああ、これも前と同じだ。

「…今行くよ」

ため息混じりに言うと、オレは扉を開けて部屋を出た。






「ああ、やっぱりよく似合ってるよ」

笑顔満面で言うフレンに、オレは無性に腹が立った。
やっぱり?確信犯じゃねえか。
もし似合わなかったら、なんてよく言うぜ。

「…なんでそんな嬉しそうなんだよ」

「え?」

「オレで遊んで楽しいか?そんなにオレが嫌がってんのが嬉しいのかよ」

「…そういうわけじゃないけど」

「けど?けど、何だってんだ」

はっきり言って、オレはキレる寸前だ。いくら仕事だからって、何でこんな格好ばっかしなけりゃいけねえんだ。
しかも今回はフレン直々ときた。親友だと思ってる相手を、わざわざ恥ずかしい目にあわせたがる理由がわからない。

「…ごめんユーリ、別にからかってるわけじゃないんだ。本当に似合う、って思っただけだよ」

「それが嫌だって……!」

怒鳴りつけてやろうとした瞬間、フレンの両手がオレの顔に伸びてきて、思わずオレは身構えた。

するとフレンはそのままオレの髪をまとめて頭の高い場所で手を止める。

「うん、髪は上げたほうがいいな」

「っ、なっ」

予想外の行動に固まるオレを見るその笑顔には嫌味なところなんか全くなくて、何も言えなくなってしまった。
…この前といい、どうしても怒ることができなくなる。
どうかしちまったのか、オレは…。


「とりあえず、ユーリが使う部屋に案内するよ。細かい話は、また後で」


オレは、もうどうにでもなれ、と半ば投げやりになりつつ、フレンの後に続いて部屋を出た。






ーーーーー
続く
▼追記

Total Care・後(※小スカ)

引き続き裏です。閲覧にはご注意下さい。長いです。









ユーリにとって、その間はまるで永遠とも言える程の長さに思えた。

ようやく管を引き抜かれた時は半ば放心状態で、視線を宙に彷徨せながら、『ようやく終わった』と思うと同時に『今度は何をされるのか』という新たな恐怖に、情けなくも身体の震えが止まらなかった。

「ユーリ、震えてるね…大丈夫、もう痛くはないから」

フレンもベッドに上がり、ユーリを背後から抱き締める。
前方に投げ出されていた足首を掴んで膝を折り曲げ、足先が身体の後ろに来るようにされると股間が大きく曝け出された。

フレンがユーリの髪に顔を埋めてうなじに口づけをすると、ユーリの肩が大きく跳ねる。

「っひ…!」

何度も口づけを繰り返しながらフレンの手がユーリの身体を弄る。
左手が乳首を捏ね回し、右手が性器に触れ、堪らずユーリは声を上げた。

「いいかげんに、しやがれ……!!」

未だ震えの収まらない唇で精一杯低い声を作ってフレンを振り返り、睨みつけるがフレンは全く意に介さず、手の動きも止まらない。

「どうしてだい?…少しは気持ち良くないか?」

「んなワケ、ねえだろっ!!離せ……ッ!」

気持ち良いどころか、悪寒しか感じられない。

「そうか…やっぱり、こっちもちゃんと治療しないと駄目なんだな」

「な…に?」

「不能でもちゃんと感じられるから、大丈夫だよ」

そういえばそんな勘違いをされていた気がする。
今さらながらにユーリは思い出した。
自分は不能ではなくて、異常な状況下で快感を得るような変態じみた趣味嗜好の持ち主ではないだけなのだが、フレンにはそのような考えが全くないようだ。

最も、こんなことをするあたり、既にまともな考えの持ち主ではないのかもしれない。
ともかく、これ以上不名誉な勘違いをされたままではたまらない。

「勝手なこと言ってんじゃねえ!何するつもりか知らねぇが、そんな必要ねえってんだよ!!」

「認めたくないのはわかるけど、いろいろ困るだろう」

「だから、違う……!?」

ユーリの性器を弄っていた手が、更に奥の窄まりに触れた。
先程の行為の際に使われたゼリーで濡れているそこをフレンの指がぐりぐりと刺激する。

「ひあ!?やっ…め、どこ、さわっ……!!」

「ん…、ちょっとこっちからじゃやりにくいな」

「人の、はなし、を…っんぐ!?」

フレンがユーリの背中を押して身体を折り曲げさせた。
後ろ手に縛られたまま上半身をシーツに俯せにされ、膝を折り曲げたまま尻だけを少し持ち上げた格好にされ、ユーリは先程とは違う羞恥で死にそうな気分だった。
これでは後ろがフレンにまる見えになってしまう。

「少し冷たいかもしれないけど、すぐ慣れるから」

「なに…ッひ、ゃああぁ!!」

フレンがゼリーを後孔に塗りつける。しかしその感触よりも同時に受けたもうひとつの刺激のほうが強烈で、ユーリから悲鳴じみた声が上がった。

「いッ、や…!やめ、んんッ!!」

「痛くないだろう?」

「う、うぁ、あァ…!」

ゼリーを少しずつ垂らしながら、フレンはユーリの後孔に指を差し入れていた。
少しずつ押し進められるその感触は確かに痛みこそ感じなかったが、強烈な異物感となってユーリに襲い掛かる。

そのようなところを他人に触れられるのも、ましてや指を突っ込まれるなど、全て初めてのことだった。
そこまでされて、ユーリはある考えに思い至った。

(まさかこいつ、オレのこと、ヤる気か…!?)

全身から冷や汗が噴き出した。
男同士の場合にどうするかは知っているが、自分がされるなど考えたこともない。

何の治療だか知らないが、全く関係ないではないか。

「てめ…ッ、何が治療だ!!っん、やめろ、って!」

「どうして?」

フレンの指が、ぐり、と中で動いた。いつの間にか根本まで入れられた指は、何かを探るように内壁を擦り、捏ね回している。

「ぃああ!やっ…め、動かす、なあッ!!」

「この辺りの筈なんだけど…」

「なにが………ッうあ!?」

ユーリの身体が一瞬引き攣る。
フレンの指先が何処かに触れたと思ったら、下腹部に強烈な刺激が走ったのだ。

刺激の名前は、『快感』。

(嘘、だろ……!)

ユーリは愕然とした。
こんな事をされて感じる自分が信じられなかった。
そんなユーリの様子に、フレンは嬉しそうだ。

「今のところ、良かったんだな」

「な…違っ……」

「…ココ、かな」

一瞬触れただけの先程とは違い、明らかに一点を刺激されて、ユーリは大きく仰け反り悲鳴を上げた。

その悲鳴には、甘い響きが含まれている。

「ひぅ、あッんああぁッ!!」

「あ…ちゃんと勃ってきたよ」

「や……ぁ、うそ、だ…!」

「嘘じゃない」

信じたくなかったが、フレンがそこに触れる度に下腹部に熱が集まって行くのをユーリは自覚した。

「うあっ!?やめ、ッさわんな……ッああ!!」

フレンが直接性器に触れて扱き始めて、またしても声が出てしまう。

「あれ、結構元気だね…。不能だなんて、僕が勝手に勘違いしたのかな」

「うっ、く…、んあ、ああ!」

内側を刺激していたフレンの指が止まった。

勘違いだとわかったならさっさと指を抜け、とユーリが思った瞬間、

「ひィッ!?」

例の一点をフレンの指が強く押し潰すように擦りつけた。
その途端、強烈な快感が押し寄せたと思う間もなくユーリは絶頂を迎えてしまった。


「う、ァあああぁ――ッッ!!」


フレンに握られたままの自分自身がどくどくと激しく脈を打ち、自らの下腹に熱い飛沫がかかるのを感じながら、あまりにも唐突に訪れた絶頂にユーリは混乱していた。

(なんで…こんな、いきなり……!)

乱れた髪を頬に張り付けて、苦しげに息をするユーリを見つめるフレンの表情はどこか満足げだ。

「気持ち良かっただろう?」

シーツに俯せるユーリの鼻先に顔を寄せてフレンが尋ねた。

頷いてやるつもりはない。
何がどうなったのかを知りたいとは思う。
だがそれを聞くのはプライドが許さず、ユーリはただ唇を噛んで目の前の男を鋭く睨んだ。

「ふふ、涙目だよ…かわいいね」

「…っ、てめえ…!」

「さっきのはね、前立腺っていう場所を刺激したんだ」

真顔で説明されてユーリは気勢を削がれた。

「歳をとって勃ちにくくなったりした人でも、そこを刺激されたらあっと言う間に達してしまうこともあるそうだよ」

「は……」

「つまり、回春治療ってこと。完全な勃起不全に効果があるかは人によるみたいだけど」

「おまえ…、フザけんのも大概にしろよ……!」

あくまでも『治療』だと言うつもりか。
さすがにここまで来ると、ユーリもフレンがこれですんなり自分を解放するとは思えなかった。
あまり考えたくないが、恐らく予想通りだろう。

脚はまだ感覚が完全には戻っていない。
腕も縛られたままだ。
どうせ抵抗できないなら、せめて覚悟を決めたかった。
何をされるかわからないまま翻弄されるのはたくさんだ、と思ったからだ。

「…何を考えてるんだ?ユーリ」

「別に、なにも」

真っすぐに見つめ返すユーリの様子に、フレンも何か感じ取ったらしい。

「なんだか…面白くないな」

「ふん…、治療とやら、に…面白いとか面白くないとか、あんのかよっ?」

「…そうだね。じゃあ、君の治療は終わりだ。今度は…」

言いながらフレンはユーリの腕を掴んで身体を起こし、再び背中から抱きつく


「僕の『癒し』に協力してもらえるかな」

「…う…!」

耳の中に舌を入れられ、ユーリが身をよじる。

「ユーリ」

「なんっ…だ、よ!」

「力抜いて」

「え……ッッあ!?」

後孔に再び指が当たる感触がしたと思ったら、すぐに例の異物感が襲って来た。
しかし、先程とは比べものにならない痛みを伴っていて、ユーリは声を堪えることができなかった。

「ぐ、ぅ……ッあぁ!!」

「さすがに三本だとキツいかな」

「あッぐ、うぅあ!!は…ッん、あああ!!」

多少ゼリーが残ってはいたが、いきなり三本もの指を埋め込まれ、容赦なく奥へ押し入れられて痛みのあまり脂汗が額に噴き出す。
フレンの膝の上で仰け反りながら、ユーリは悔しくてたまらなかった。

「ちッ…く、しょ……!」

「なんだか余裕みたいだったから」

三本の指でばらばらに内側を蹂躙されるうち、痛みと共にまたしても快感が沸き上がる。
自分から甘ったるい声が出る度に恥ずかしくて仕方ないが、抑えることができなかった。

(くそ、情けねぇ…)

心の準備はしたつもりだったが、甘かったようだ。
予想以上の刺激に、次第に頭がぼやけてくる。

「ユーリ、ほら…ココが良いんだよね」

「ふぅッ、ん!あ、はあぁ!」

「もうイきそう?」

「あ、や、んあぁッ!やぁ、あああぁッッ!!!」

再び前立腺を刺激されて、呆気なく達してしまう。
白濁が跳ねて、ユーリの顔を汚した。

「う、ひァあ……」

ぞろりとした感覚に身体が震える。
指が引き抜かれたのだ。
と、すぐさま熱いものが押し付けられ、ユーリの腰が大きく跳ねる。

「あ、待っ…!や、やめッ!!」

いつの間にか露わにされていたフレンの性器が侵入して来る予兆に、今日何度目か知れない恐怖を感じてユーリは思わず叫んでいた。

「やめろッ!も…、やだ、って!!」

「ん…っ!」

指で拡げられた入口に先端が押し当てられた次の瞬間、フレンがユーリの腰を力一杯押し下げた。

「ひ、ィあああァああッッ!?」

一息で根本まで突き入れられたユーリの身体が激しく痙攣し、喉が大きく反らされて叫び声が上がる。
フレンがユーリの顎を掴んで顔を後ろに傾けさせ、唇を重ねた。

「んんッ、ふう、ッン!!」
「ふ…っ、はぁ…ユーリ…!」

唇を離したフレンが耳元で呟いた。



「僕はまだ、君にとって他人なのかな…」





激しく突き上げられ、幾度も中で出され、意識が朦朧とする中でユーリはフレンの言葉を聞いた気がした。

君は僕の半身だ

なんでもしてあげる


―――君には僕だけなんだから






ーーーーー
終わり
▼追記

君の隣に・3



何をこんなに思いつめているのか、と思った。

「僕がいない間の君に、僕は絶対に会うことができない」

いつからか、その時のユーリのことを他の誰かに聞くしかないのが嫌になっている自分に気付いた、とフレンが呟いた。

「……だから、一緒にいられる間はオレに構いまくるってのか?」

「この『今』が過去になってしまった時に、取り戻せなくなるのが嫌なんだ」

「なんか…難しいな…。振り返った過去に、オレと一緒の自分がいないのがやだって事か」

「ちょっと違うけど…まあそんな感じでいいよ」

「だからさあ、」

一緒にいなくても大丈夫だ、オレたちは

「だから」

少しでも取り戻したいんだ、失ったものを


「………」

「………」


言葉が重なって、二人揃って沈黙した。


「恥ずかしい奴だな…」

「ユーリは冷たいな」


「………………」

「………………」

またしても沈黙。さっきより少し長めだ。



先に動いたのはフレンだった。
掛けっぱなしだった鍋を火から外し、ワインと砂糖を足してまた火に戻す。

(ワインだったのか、あれ)

沸いたホットワインをカップに入れてユーリに手渡した。

「ほら、熱いから気をつけて」

カップを受け取りながら、ユーリはフレンの言葉の意味を考えていた。


謎掛けみたいでよくわからない部分もあるが、要するに「あの時」に感じた不安のせいで、オレと離れるのを恐れている、ということなんだろうか。

少しでも一緒にいたいから必要以上に近くて、失う恐怖を感じたから過保護に?

フレンの知らないオレを知ってる仲間が羨ましい…つまり、妬いてる…?



ユーリはそこまで考えて、思わず吹き出してしまっていた。

「…何で笑ってるんだ」

「いや、だってさ!おまえそりゃ、『好きな女が他の男と話してんのが気にくわねー』ってのと同じじゃねーか!野郎に言うようなことじゃねえよなー」

あははは、と声を上げて笑うユーリに、フレンはむっとして詰め寄る。

「笑わないって言ったよな」

「だから、内容によるって!そーかそーか、おまえそんなにオレが好きか!」

「…ユーリ」

「いやー愛されてんなーオレ」

「ユーリ!!」


フレンがユーリの肩を掴んで自分のほうを向かせた。
思いのほか乱暴な動きに驚いてユーリが動きを止めた次の瞬間、


「っちょ、フレン!?」

「少し黙っててくれないか」

フレンはユーリを強く抱き締めていた。






(なんだこれ、どういう状況だよ……!?)

フレンの胸に埋まったまま動けないユーリの頭上から言葉が降ってくる。

「僕は君と、出来るだけ離れないでいたいと願ってる」

「え、あ…」

「だから君は、自分が僕に相応しくないなんて考えるな」

「………!!」

「嫌なんだ、そんなのは」


自分の罪は赦された訳ではない。
フレンの隣には相応しくない。
いつか、誰かが現れるまでの、代役。


「自分だけで勝手に決めないでくれ…!」



フレンの本当の気持ちが分かった気がした。

置いていかれたくない、と必死で訴えているようで、そんなフレンを笑ってしまったことを後悔した。


「…悪かった。どこにも行かない。一緒にいてやるよ……今は、な」

フレンの肩が跳ねる。
そう、「今」は一緒にいる。
でもそれは永遠じゃない。

「ユーリ…」

「わかってんだろ、オレの『覚悟』を」


ユーリを抱く腕に力が込められる。

「どうしても、僕の隣にはいられないって言うのか」

「いっつもいる必要ないって言ってんだよ。何度も言わすな。…それよりさ」

「……何」

「そろそろ離してくんない?苦しいんだけど」

「…ユーリが僕の隣を選ばなくても」

「おい!離せよ!」

「僕が、君の隣を選ぶ」

「離せってば…!」

「それならいいだろう?誰にも文句は言わせない。君にも、だ」

じたばたともがくユーリの髪に顔を埋めて、フレンが小さく、はっきりと告げる。



「これが、僕の『覚悟』だよ」



ユーリの動きがぴたりと止まった。
う、とか、あ、とか小さな呻き声が聞こえる。

「か………」

「ユーリ?」

「勝手にしろ、このストーカー!!」

「耳が真っ赤だよ」

「さっきのワインのせいだろ……ほら、離せ!!」


フレンが腕を緩めた途端ユーリは後ろに跳び退き、すぐさま立ち上がってフレンに背を向けた。

「話は済んだから、オレは戻る」

「ユーリ」

「…おまえの言いたいことはわかった。そんなにオレといたけりゃ好きにしろ」

「ユー…」

「そのかわり!!」

振り返ってフレンに指を突き付ける。

「必要以上にベタベタすんな、調子が狂う。邪魔だと思ったら容赦なくぶん殴るからな、分かったか」


それが照れ隠しで苦し紛れの台詞だとわかってしまうから、フレンは小さく微笑んだ。

「何笑ってんだ…。あと、指、サンキューな」

「…ああ」

「じゃあな。しっかり見張りしろよ!」





闇に溶けて行く姿を見送って、フレンは空を見上げた。

星蝕みに覆われた空にも、美しく瞬く無数の光がある。

ひときわ輝く光に、フレンはもう一度『覚悟』を呟いた。





――――君の隣に





ーーーーー
終わり
▼追記

君の隣に・2







「フレン」


炎に照らされた顔が驚いて振り返ると、そこにはまるで夜の色に溶けてしまいそうに佇むユーリの姿があった。

「なんでここに…君は見張り番じゃないだろう」

微かな怒りの滲む声で咎められるのも構わずユーリはフレンの向かい側に腰を下ろす。

「おまえだって今日は食事当番じゃなかっただろ」

「まだそんなことを…」

「オレだけ楽すんなってさ。おまえに付き合ってやれって言われたんでな」

普段の調子で答えたユーリに対し、フレンはますます眉間にシワを寄せた。

「…仲間に言われたから?」

「あ?」

「誰に言われたんだ、そんなこと」

「誰、って…」

「僕は君を休ませてやりたいんだけど、他の皆は違うんだな」

「…………」

明らかに怒り始めたフレンを目の前にして、ユーリは困惑した。

やっぱりどこかおかしい、と思う。

(こりゃ、ストレートに聞くしかねえな…)

ひとつ深呼吸をして、少しだけ身を乗り出す。
フレンの顔を真正面に捉えてユーリは話を切り出した。


「フレン、何かオレに言いたいことあるんだろ?」

「…何故」

フレンはユーリと目を合わそうとせず、ぼそりと答えた。

「なんか最近のおまえ見てると、違うなー、って感じるんだよ」

「違う?何が」

「…上手く言えねぇんだけど、オレに対して構いすぎ、ってか過保護ってか…」

「………」

「前みたいに小言言ってくんのともなんか違うし、だったら他に言いたいことがあんのかな、ってな」

「…言ったら笑うよ」

ということは、やはり何か言いたいことがあるのか。そうと知ったら聞かないでは済ませられない。

「笑うかどうかは聞いてみねえとわかんねぇな」

にや、と笑ったユーリにフレンは不機嫌そうな顔を向ける。

「言う前から笑ってるじゃないか」

おいおい。
なんだこの駄々っ子は。

フレンってこんなんだったか?と思いながらもユーリは話し続ける。

「何拗ねてんだかしらねぇけど話してみろって、笑わねえから」

「拗ねてなんか」

「みんなも心配してたぜ?おっさんとか、エステルとかさ」

「みんな、ね」

「フレン?」

「…何か温かい飲み物いるかい?」

「え、ああ…」


脇に避けてあった小鍋を火にかけ直しながら、フレンが、ぽつぽつと話し出した。



「君は、いい仲間に出逢えたんだね」

「いきなりなんだよ…おまえだってそうだろ」

「僕は…その中にいたかった」

ユーリが目をしばたたく。
意味が、よくわからない。

「君がザウデで行方不明になったあと、何度捜索しても見つからなくて…何も考えられなくなった」

「なんで今、その話なんだよ」

「話を聞いてくれるんじゃなかったのか?」

(やっぱり拗ねてんじゃねえか…)

自分を見る表情がどこか幼くてなんだかおかしかったが、へそを曲げられても困るので黙っておく。

「君の無事を信じていたし、再会した時はすごく嬉しかったけど…つらかった」

「まあ、心配かけたのは悪いと思って…」

「違う」

「あん?」

「君が自分の無事を教えたい人の中に、僕は入っていなかったから」


あの時は精霊化やら何やら、問題が山積みだった。
あちこち飛び回っていたらフレンの危機を知らされて、ヒピオニアで再会したのだったが。

「おまえはおまえのやるべき事をちゃんとやってるって、わかってたからな」

笑って言うユーリだが、フレンの表情は固い。

「わかってる。それでもそんなこととは関係なく、君の側にいられないことがつらくて…エステリーゼ様や他の皆が羨ましくて仕方なかった」

「……フレン、そりゃ違うだろ」

フレンが顔を上げる。

「あいつらがいたからオレはおまえを助けに行けたんだぜ?おまえにだって、おまえのことを大切に思ってる仲間がいるだろ。こっちこそ羨ましいよ」

それに、と言ってユーリが空を見上げる。

「今はこうやって一緒にいるじゃねえか」

幼い頃から二人で助け合って生きてきて、何でも分けあってきた。
でもお互い選んだ道を違えてからは会わないことが増えて、ユーリが旅を始めてからはますますすれ違いが増えた。

それでも目指す先が同じだから今こうしているし、これから先もそうだろう。

「別にいっつも一緒にいなくたって大丈夫だろ、オレたち」

「…ユーリはわかってないよ」

ユーリが大袈裟にため息を吐く。

「なんだよもう…、はっきり言えよ、言いたいことがあんならさ」

「そっち、行ってもいいかい?」

「え?あ、ああ」

移動してきたフレンが座ったのはお互いの肩が触れるほどの近さだったので、ユーリは驚いて少し距離を空けようとしたのだが――

「逃げないでくれ」

「ちょ…近すぎて話しにくいだろ」

「そんなことない」

仕方なくそのまましばらく炎を見つめていると、ふいにフレンが呟いた。

「…無理だから」

「何が」

「僕の知らない君を、知ることが」

「何のはな、し…」

真っ直ぐに見つめてくるフレンの瞳があまりに透き通っていて、ユーリは言葉をなくしてしまった。






ーーーーー
続く
▼追記

君の隣に

フレユリでユーリが大切なフレンのお話です。








「ユーリ、大丈夫か!?」

「さすがだな、ユーリ!!」

「ユーリ、あまり無茶をしないでくれ…」

「いい加減にしないか!全くユーリはいつまでたっても!」






一日に何回、彼は「ユーリ」を構えば気が済むのか。

いや、気が済むことなどないのではないか。

毎日繰り返されるその友愛の表現は、本当に無意識なのか?

少しばかり、行き過ぎてはいないか。

今日も今日とて繰り返されるその光景を、旅の仲間達はただ黙って見守るのだった。







「勘弁しろよ…細かすぎだろ、おまえ」

「いや、ユーリが適当すぎるんだ」


また始まった。
仲間達の視線に気付きもしない二人は、口論という名の愛情(?)表現を開始した。
ほぼフレンの一方通行ではあるが。


「だいたいおまえ、なんでこっち来んだよ。今日の料理当番はオレなんだから、向こうで待っとけって」

ユーリは煩さそうに手をひらひらさせて、「しっしっ」とフレンを追い払うマネをした。
するとフレンがまたそれにいちいち真面目に反応する。

「最近、君ばかりが食事を作らされてるじゃないか。前線で戦って疲れてるのに…、僕も手伝う」

「そりゃお互いさまだろ。つか、頼むから料理は手伝ってくれんな」

「じゃあ、何だったらいい?」

「向こう行って休んでろ。それが一番助かる」

「それじゃ何の解決にもなってない!」


いい加減焦れたユーリが調理の手を止め、腕組みをしてフレンを睨みつける。

「あのな…。さっきから全然、作業が進まねえんですけど?おまえ、オレの邪魔したいわけ?」

「そんな訳ないだろ!僕は君の手伝いがしたくて…」

ユーリがはあ、とため息を吐く。

「大袈裟だなあ…大丈夫だって言ってんだろ」

「でも!」

「しつっけえな!邪魔だっつってんだよ!!」

「…………っ!」

ユーリに怒鳴られたフレンがしゅん、と俯く。
その様子はまさに叱られた子供そのもので、とても次期騎士団長だとは思えない。

「…ごめん。僕…戻るよ。しつこくして、悪かった」

「あ、フレン…」

とぼとぼと去って行くフレンの背中を見送りながら、ユーリもすっきりしない気持ちになる。


ここ最近、いつもこうだ。
フレンの気持ちは嬉しいが、自分を気遣うぐらいならエステルとか、他の仲間を優先してほしい。
真っ先に自分に構ってくるフレンにどうにも違和感を感じて落ち着かないのだ。

「なんなんだよ…あいつ」

以前はああではなかった。

小言も多いが普通に軽口も言いあって無茶もして。
なのに最近、フレンの自分に対する接し方は何かおかしい、とユーリは思っていた。

何が、と聞かれても答えられないのだが。

考えても答えが出ないので、諦めて作業の続きを始める。
…だが、

「ッて…!」

集中力がないのか、珍しく包丁で指先を切ってしまった。

「うぉ、結構深いなー…」

右手の人差し指の先から血が流れている。
このまま調理を続ける訳にはいかなくなってしまった。

ユーリが背後の仲間達を振り返ってみると、皆思い思いに寛ぐ様子が見える。
フレンの姿はない。
辺りの見回りにでも行ったのだろうか。

(ま、いたら絶対また何か言われるし、丁度いいか)

とりあえず指先を治療してもらおうと思い、ユーリは仲間のところへ近付いて行った。




「あれ、ユーリどうしたの?ごはん出来た?」

「あー、ちっと怪我しちまってよ。このまんまじゃ料理できねえし、エステルに治してもら」

「ユーリ!!怪我してるじゃないか!!」

仲間達が一斉に振り向く。

(うわ、すっげータイミング、悪ぅ…)

ユーリの言葉を遮って木々の間から姿を現したフレンは、抱えていた薪を取り落として全力で駆けて来ると、仲間の視線も気にせずにユーリの手を握り、間髪入れずにファーストエイドを唱えた。

「大丈夫かい、ユーリ?他に怪我は?」

「いや、包丁でちょっと切っただけ…」

「ちょっとだって?結構深かったぞ!?何をやってるんだ君は!」

「何って、メシ…」

「やっぱり君も疲れてるんだよ。こんなケガなんて、らしくない。今日は僕がやるから、休んでてくれ」

言うなり歩いて行ってしまったフレンを唖然としながら見ていたユーリだったが、仲間達の冷たい視線に気が付くと申し訳なさそうに頭をひとつ掻いて謝った。

「…悪り。今日のメシ、覚悟しといてくれ」

ユーリの手料理がご破算となってしまった事に、仲間達は一斉に落胆のため息を吐いて肩を落とした。

せめて、フレンが余計な気を利かせないことを祈りながら。






「ご、ごちそうさま、でした…」

「お粗末さまです」

(はあ、今日もハズレ、か…)

ユーリは仲間達の皿を見た。完食しているのは、作った本人を除けば自分だけだ。食事を残すのはよろしくないが、こればっかりは作り手にも大いに問題があるため怒る訳にもいかない。

「ほら、片付けるから皿寄越せよー」

立ち上って皆の食器を集めるユーリに、フレンが訝し気に言う。

「何してるんだ、ユーリ」

「片付けぐらいやらせろよ。今日、もともとオレが当番だったんだし」

しかしフレンはその腕を掴んで食器を奪い取ると、ユーリの肩を押さえて無理矢理座らせた。

「ちょ…おい!」

「休めと言っただろう。僕がやる」

「おまえなあ…!」


ユーリの抗議を丸っきり無視したフレンが行ってしまった後、事の成り行きを黙って見ていた仲間が次々とユーリに話し掛ける。

「ちょっと、どうしちゃったのよフレンちゃんてば」

「もともとアンタには煩さかったけど、最近特にひどいわね」

ユーリにも心当たりなどない。

「いや、オレもさっぱり」

「いっしょに旅するようになった頃はここまでじゃなかったよね」

「そうですね…。むしろ少し距離を置いてた感じでしたし」

そうなんだろうか。

それについてはユーリは意識していなかった。
しかしエステルにそう見えたというならそうなのかもしれない。
彼女はあれで、人をよく見ている。

「ここであれこれ言っても仕方ないのじゃ。ユーリ、ちゃんとフレンと話したほうがいいのと違うか?」

「話、ってもなあ…」

どうやら原因が自分にあるらしいのは気付いているが、どうやって切り出したものやら。
何かに怒っているふうでもないし、むしろ気を使われている気もしなくもない。
考え込むユーリにジュディスが微笑んだ。

「今日は彼が見張り番だったわね。付き合ってあげたらどうかしら」

「はあ?なんでだよ」

一晩中ずっとという訳ではないが、寝ずの番はなかなかしんどい。だから交代制で、昨晩はユーリだった。
連続は堪える。

しかしそんなユーリの考えをジュディスはばっさり切り捨てた。

「あら、今日は彼にずいぶん助けてもらったのではないの?酷い人ね」

頼んだわけではない上にむしろ酷い目にあったような気もする(主に食事について)が、怪我については確かに心配をかけてしまった。

「…そうだな。人差し指の礼もまだだし、ついでにちょっと話、聞いてみるか」

「それがいいと思うわ。久しぶりに、水入らずで、ね」

ジュディスが意味有り気に笑い、向こうで片付けをするフレンを見る。

――頑張ってね?

「どうした、ジュディ?」

「なんでもないわ。さ、私たちはテントの準備をしましょう?男手があるうちに」

はいはい、と言いながらユーリは仲間と共にテントの設営に取り掛かる。

その様子をフレンがじっと伺っていたことを、ユーリは知らなかった。






ーーーーー
続く
▼追記
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