斎人のへや。

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神ではない見方で

 小説ランキングやらサーチ巡りをしてるときにたまたまちらっと見かけたのをきっかけに、小説を書くときの人称と視点の使い方についてのノウハウを頭に入れることにしました。いや、これまでも最低限というかある程度の基礎はアバウトながら理解してたつもりなんですが、改めてよくよく考えたら、正確にそこらへんの要点を学んだことなかったんだよなー。
 基本的に、小説で使う人称は一人称(「私」「俺」「僕」など)か三人称(固有名詞、「彼」「彼女」など)のどちらかなんですが、私の場合はほとんど三人称を使ってます。業界では三人称が初心者向けで、一人称での執筆はかなり文章を使いこなせてる人じゃないと表現力が追いつかないんだとか。最近よく見かけるラノベだと一人称書きが多いけど、辛口な目利きに言わせるとああいう類は大体が好き放題に表現しようとして滑っちゃってるらしい…まあ、匙加減が難しいということで。
 ちなみに視点は、いわゆるドラマや映画撮影で使うカメラの位置の違いを意識すると理解しやすくなるそうです。私が普段書いてるのは客観的な文体(特定のキャラの視点に偏らず、人物の内面を直接描写しない)でありながら物語の主となる一キャラの視点に沿って作中世界を映し出す「三人称一元視点/単視点」という部類ですね。対して、全キャラの内面をはじめ作品のあらゆる(登場人物が把握していないものも含めた)情報を見透かした上で世界を俯瞰して語れるのがいわゆる「三人称神視点」というやつですが、こちらは上から目線になりがちで読者のフラストレーションを煽る危険性があるのであまり初心者はお奨めしない模様。
 小説って難しい…!

思うところはある

 巷ではつい先週発売したばかりのテイルズオブゼスティリアの評判が散々らしい(密林のレビュー平均は☆2。かなりどころか相当厳しい)ですが、もはやバ○ナムも20周年と大々的に銘打った割にファンに媚びたいのか喧嘩を売りたいのかはっきりしない感じですね。
 昨今クソゲー呼ばわりされるゲームは多かれど、システムの不整備やバグの多さで叩かれるならまだしも(それはそれでゲーム制作者のスタンスとしてはどうかと思いますが)、ストーリーやキャラクターの扱いが杜撰すぎてクソゲー化するともう救いようがなくなるのが困ります。こればっかりは修正パッチ当てれば直るというものじゃないし。ネタバレなので詳しくは突っ込みませんが、あからさまに腐女子ウケを狙いすぎなのと製作陣側の推しを前面に出しすぎたせいで一部のキャラがおざなりに処理されてしまった点、そんな展開と構成のおかげで主人公や他のキャラがいい子どころかただのクズに見えてしまう点あたりが叩かれてるようです。
 ここまでくると、ゲームを作りたいから会社やってるのか単に売り上げ目当てでゲーム作ってるのかわからないし、目的と手段が入れ替わってる気がして、今はプレイする気力も起きません。エクシリア2の次回作だから期待してたんだけどな…。
 そんなわけでついでにゲームやら漫画の批評スレを見て回ってたら、絶チル関連のスレがあったので目を通してみると、また辛辣な内容で正直胃が痛くなりました。読者のバッシングに耐えきれず死にたくなる作家ってこういう心境なんだろうか。ただし根拠のない悪口じゃなくて、原作を読んでよくない点をちゃんと指摘した上で「いくらファンでも擁護できないレベルの酷さ」について議論してたので、終始容赦ねえなと思いつつも頷いてました。
 話題に挙がってたのは時期的に中学生編の締め方が適当かつ無理やりだった点、スピンオフキャラを意味もなく終盤にねじ込んで、とりあえずこいつ出しとけばなんとかなるだろ的な安易な考えが丸見え、キャラの行動理念やら言動やら、果てはストーリーの展開までもが破綻しててお話にならないと、まあ徹底的に総スカンを食ってましたが、穿った見方をすると(というかしなくてもよくよく考えたら)そういう結論を出すしかなくなっちゃうのかなーと納得せざるを得ない部分は確かにありました。自分もアンリミをきっかけに改めて興味を持ったにわかなので偉そうなことは言えませんが、そのにわかでもうっすらわかる程度には最近の絶チルは迷走しまくりなんだろうということですかね。
 個人的な感想でも、中学生編中盤で謎の人格ことフェザーが登場して以降、どうも読後がスッキリしないように感じてました。「予知を覆す」「過去と現在、そして未来」などの単語が頻出するあたりいつかはやるんじゃないかと予想してましたが、その見込み通り「悲劇を回避するために未来からやってきたザ・チルドレン+αの集合体」だと明かされて、いやまあ展開としてはよくある流れだけど、ここらへんから物語の空気が変わっちゃったんじゃなかろうかと。フェザーや少佐、不二子さんら真実を知る一部の大人が裏で無双してさっさと解決して、物語の中核であるはずのチルドレンは何も知らずに中学生ライフを満喫!みたいな流れができてきて、いやこの漫画は学園ラブコメが主じゃないだろ、エスパーやノーマル、人間たちが未来を生きていく上でどうあるべきかを模索する漫画だろ?と方向性の錯綜を疑うことが多々あります。いくらまだ子供だからといって、騒動の中心にいる当事者たちが蚊帳の外、話の核心に触れる部分から置いてきぼりで物語を進めちゃっていいのかと
。現実の厳しさと人間の闇に直面して、それでも輝きを失わないまっすぐな光を持つのがチルドレンないし薫の長所でしょ?
 某ラノベの主人公が「あいつを巻き込みたくない」とか言ってメインヒロイン()には一切秘密のまま一連の事件を解決する場面があったんですが、それと同じように、危険な目に遭わず無事でいればそれでいいなんてわけがなく、ただ遠ざけるだけが守るってことじゃないだろうと突っ込みたくなります。詳細をろくに説明もせずいざ重要な局面になったら極秘任務でこっそり連れ出すなんて、まるで皆本さんやバベルの面々がチルドレンを必要な時だけ出して使う秘蔵の駒みたいに見なしてるように思えてしっくりこないんです。
 ぶっちゃけると作中の裏側ではユーリvsパンドラの暗闘→ユーリ封印→ナイの爆弾除去→フェザーからのネタばらし→少佐失踪→フェザー京介出現→悠里の人格統合と失踪→黒い幽霊の拠点潜入といろいろあったわけですが、チルドレンは最後以外はその場に居合わせてもおらず、明確に関わった描写もない。つまり陰でそういった動きがあったことを一切知らないし教えられてもいない(しかも、ユーリに記憶操作をかけられたせいでその異常を指摘することもない。というか記憶操作うんぬんは、何も知らなくても無理はないという言い訳のための措置じゃないだろうな…?)。作品を牽引する看板キャラが物語の核心に迫る部分を何も把握してないのはおかしい。
 下手したら助けに行ってお別れするまで、「ファントムドーター=ユーリ=ミラージュ≒ファントム」と「悠里」は厳密には違うんだけど最終的に一つになったんだよという流れすら気付いてなかった可能性もあります(38巻でフェザーが皆本さんにユーリの生い立ちと経緯を明かす場面がありますが、あの場には本来チルドレンが同席していなければいけなかったはず。特に薫はユーリと直接ぶつかる前に、せめてその辺りの突っ込んだ事情を聞いておくべきだった。闇の部分を知りもしないであなたを助ける!となるのでは説得力に欠ける)。子供だから、危険に巻き込みたくないから、綺麗なままでいてほしいから秘密にする、なんて言い逃れがいつまでも通用する年頃でもないんだから、そのへんはきっちり割り切ってほしいところです。
 またフェザーが出張ってきた点については、彼女たちが「見守るor少しだけ手助けする」のではなく「積極的に事態に干渉する」スタンスをとっていたのが物語の展開としてまずかったのだろうと思います。黒い幽霊の拠点潜入の一件では、それこそフェザー(と少佐)が戦いの中心で流れを動かしていました。その間チルドレンがやったのは最初のヒュプノに抵抗したのと究極ブーストの発動(それさえもフェザーの加勢ありきのものだった)ぐらいのもので、皆本さんに至っては終始見ていただけ。これでは彼らの存在意義を疑いかねません。
 よく皆本さんが「未来を創っていくのはあの子たち(チルドレン)」という趣旨の発言をしますが、これは物語を先頭で引っ張っていく立ち位置のキャラであることを表す意味合いもあるのだと思います。しかし、実際に事件を収束させる決定打になったのはフェザーでした。
 彼女たちは「時間遡行してきた未来のチルドレン」ではあっても、正確には現在のチルドレンそのものではありません。作者としては「未来の存在でもチルドレンには変わりないから問題ないじゃん」と言いたいのかもしれませんが、作中で彼女たちが「あたしはもうあなたの薫ちゃんとは違う」「彼女はここにいるあたしにはならない」と明言しているように、未来が変わりつつある今、両者はすでに別個の存在としてカウントするべきでしょう。その「別人」が、本来時間軸上に存在する現在のチルドレンを差し置いて我が物顔で問題解決を先導してしまうのは、キャラの役割を考えると本末転倒のような気がします。
 彼女たちは「別時空から来た私たち異分子なら未来を変えられるかもしれない」とも発言してますが、いやその異分子でチートな存在(現在世界からするとあくまで部外者。彼女たちもその点は承知していると見られる)が、陰での干渉ならともかく主役級として堂々と戦いの舞台に上がっちゃいかんだろう(38・39巻での展開がまさにそれ)と普通は考えそうなものなんですけどね。そこで「未来を創っていくのはあなたたちだから」とチルドレンに花を持たせるというか、最終的には背中を押すにとどめるといった描写はない。そもそも38巻終盤〜39巻前半あたりまでチルドレンは作品内の大コマにあまり姿が描かれていません。これを変だと思わない方が不思議です。「私たちの手で絶対に未来を変えてみせる」という強い意志が行動原理としてあったのは事実ですが、それを差し引いても根本的に外部からの干渉者である彼女たちは、物語の流れを左右するあの場面で出しゃばるべきではなかったと思います。その割にはチルドレンに対して「あなたたちはあた
したちよりずっと遠くへ、先へ行ける(=よりよい未来を導ける)」と言っているので、自分たちが先頭に立って未来を変えたいのか、自分たちとは違うチルドレンの可能性を信じて裏方に徹するつもりだったのか、そのスタンスが今いちはっきりしなかったきらいはありますね。
 ユーリの説得に際してフェザーに介在していた未来の彼女自身が現れるという形をとっている時も、当のチルドレンはその光景を見せつけられ、最後に彼女を託されるだけで直接は何もしていません。37巻で「この子を助けなきゃ!」と勢い込んで拠点に飛び込んだにも関わらず、です。肝心なところを全部フェザー頼みでまとめてしまったせいで、あの時チルドレンと皆本さんは結局具体的に何をしたの?→特攻かけただけでおいしい部分は少佐とフェザー無双、特に何もしてないよ?な結果になってしまったのは残念という他ありません。フェザーや少佐といった便利なキャラ(あるいは作者の好みや趣味?)ばかりが動き回ってチルドレンの存在意義がだんだん薄れていっているのが一番の問題ではないかと思います(極端な話、あの最終局面は少佐とフェザーがいればチルドレンと皆本さんはその場にいなくてもなんとかなったとさえ言えてしまうので、メイン不在を許容できるようでは作品としてまず成り立たない)。しかし高校生編はますます学園ラブコメ偏重が加速しそうな
ので、軌道修正は難しいか…?
 そんなわけでごちゃごちゃ語ってしまいましたが、私個人は別段絶チルのアンチというわけでもなくむしろ作品自体は好きな方です。ただ前述の通り、いかにファンでも看過しきれない齟齬があったから言及したというだけで、もう読みたくなくなった、読む価値がないなどと言うつもりはありません。長所をたくさん挙げて評価している感想サイト様も多かったですし。とりあえず高校生編は、ちゃんとチルドレンをストーリーに関わらせて活躍させてあげてほしいですね。

口述なのに楽しいとか

(黒バス異能力パロ設定)



○篝(カガリ)の民
 王国西部に位置する隠れ里で暮らす少数部族。作中の登場人物で該当するのはアレクサンドラ=ガルシア(純血)と氷室辰也(人間との混血)。
 主に独自に培った知識や技術を外部に提供することで生計を立てる技能者・職人集団として知られる。肉体的には人間と変わらないが鬼の持つ異能の力とは別系統の術式を使うことができ、その使い手は「魔術師」「魔女」とも呼ばれる。
 かつて世界に実在した「古の神々」のうち、神格が低くなかば捨て置かれていた状態だったがゆえに《厄災の獣》の標的とならず九死に一生を得た一部の下級神が人間と交わり子をもうけた。《篝の民》はその混血の子を祖とする一族で、《厄災の獣》の血肉から造り出された異能力発現体の系譜に列なる鬼と異なり、文字通りの「神の血を受け継ぐ末裔」である。そのため同胞殺しの神堕ちたる《厄災の獣》と、その呪詛に縛られた眷属である鬼とは基本的に折り合いが悪く不倶戴天の間柄。

勝手の違う受け答え

(黒バス異能パロ設定)



○鬼と人の《契約》
 作中世界における「鬼」は、基本的に生活形態などについてはほとんど人間と大差ない亜人種として描かれるが、フィクションでいうところの吸血種的な側面を持ち合わせており、一般の食事とは別に生き物の生気(動植物のものでも多少は補給できるが、人間の血、より直載にいうと魂を吸収するのがもっとも効率がいい「食事」らしい)を定期的に体内に取り込まなければ十全に生命を維持することが難しくなる。この特徴は、かつて彼らの始祖たる『神』が贄に捧げられた人々の魂を自らの糧とすることを日常としていた頃の名残で、神性が薄まり人間と変わらない姿となってもなお、彼らが「人ではない」ことの証としてその遺伝子に刻み込まれている。
 鬼たちが人間に契約を持ちかけるのは、この「吸生」を円滑に行える「餌」を確保するという意味合いが強い。微量ずつとはいえ命を削られるに等しい行為ではあるが、鬼との契約によって引き替えに得られる見返り(異能の力、身体機能の強化、擬似的な不老不死など)も大きいため、意外にも人間側が抵抗を覚えることは少ない。

慢性な二日酔い

(黒バス異能力パロ設定)



○誠凛メンバー
 街を中心とする一帯を治める領主(総督)である相田家が興した自警団兼興信所に所属している。現在は先代の父に代わって当主の業務を切り盛りする一人娘のリコが総督の職に就いており、主に日向(領内ではなかば以上公認の婿候補扱い)と伊月が補佐を務める。《無冠の五将》の第一柱『鉄心』木吉を擁することでも知られる。最近になって居候(成り行きにより興信所ギルドの新人として加入させられた)が二人増えた。
 王国内では珍しく鬼に対する偏見や差別がほとんどない土地柄のため、よくも悪くも風変わりな地域として教会から目をつけられている。
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