斎人のへや。

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さよなら三月

(黒バス異能者パロ設定続き)

○“大消失”
 本編開始の十年前に東京都内帝光自治区にて起こった事件。
 政府直属の異能者支援機関・帝光院を中心とした半径数km圏内の地域が突如謎の黒い閃光に覆われ、直後に起こった大爆発により院の施設や周辺の建造物が巻き込まれ連鎖崩壊し砕け散るという大災害に発展。また二次災害として大規模な火災が生じた結果帝光自治区はほぼ完全に破壊し尽くされ、事件による犠牲者は千人近くに上った。
 事件後に進められた警視庁捜査本部の検証では、帝光院内部で行われていたであろう何かしらの「実験」の失敗による事故が原因ではないかとの推測が挙げられた。当機関は異能者支援の大義名分を掲げた裏でその異能者を被験体としたさまざまな非合法実験を実施していたとする黒い噂が少なからず立っており、政府もその説を支持する旨を示した。しかし帝光院の壊滅と当事者である施設関係者たちは被験体も含めてほぼ全員が死亡、もしくは生死不明として処理されていたため根本的な真相解明には至らず、現在でも事件の詳細は明らかになっていない。

契約者にしたかったけど

(黒バス異能力者パロ設定続き)

 この世界の裏側、「零竟」と呼ばれる次元の狭間の領域に存在する“なにか(赤司は「零の理」「万象の始原たる高次元の集合的無意識」と表現する)"にアクセスし、その力を微量ながら引き出すことで異能を獲得する(代価の支払いも含めたこの一連の流れが「約定」にあたる)。
 かつて日本政府直属の異能者支援研究機関・帝光院は約定者を「繋接因子」「容れ物」と呼びその因果関係を分析、まだ見ぬ領域に存在すると思われる「神」の力を手に入れようと目論んだ。「現実世界と零竟とを繋ぐ媒介である約定者が異能を行使する際に発生する“波”を極大化させて空間に亀裂を生じさせ、双方の精神リンクをたどって零竟へ至る路を開放。その先に座する『神』を、路を開いた約定者を器として受肉させ現実世界に引きずり出す」計画を提唱。理論を実証するためにより大規模な“波”を起こせる=高ランクの能力を行使できる約定者の召集を始める。最初は単なる異能者養成のプログラム程度だったが徐々にエスカレートし、約定者の生体データを用いた遺伝子操作や肉体改造といった非人道的な手段を厭わず、強力な約定者を人工的に「製造」する方針へと転換。その過程で「当代最高の純質素体」として完成したのが「輝蹟(キセキ)」の名を冠する五人のランクS能力者である。

これってn番煎じ

(黒バス異能力パロ設定続き)

◇「神」
 次元を隔てた虚空領域「零竟」の中枢に座し、空間そのものを維持していると推測される存在。「神」とは赤司家や帝光院の研究員たちが便宜上つけた仮称で、本来の名称は不明。
 理論上は実体を持たず個の自我というべきものも存在しない、純粋な概念としての力の総体で永久機関。すべての約定者の魂と無意識下で繋がっている異能エネルギーの根源であり、「約定」における契約対象と言われる。帝光院は創設以来、異能者研究を通じてこの「神」の力を手に入れることを最終目標としてきた。
 厳密には生命体ではなく生身の躯を持たない霊的概念のため、現実世界に顕出させるには受肉の際の媒介として「筐体=器」が必要になる。この「器」に該当するのが「神」とのリンクラインを有する人間(約定者)で、異能ランクが高い(零竟=神との同調度が深い。裏を返せば、人としての一線を踏み外す可能性が高くなることも意味する)者ほど「器」として高い適性があると見なされる。

独白のような何か

(黒バス異能者パロ設定続き)

 ……三百年前の『神堕』が起こった日、彼は齢六つの、さしたる異能も持たない無力な幼子だった。自分の父親が約定者を集め、存在するかどうかさえ定かでない『零竟の神』なる眉唾な代物を引きずり出す路をこじ開けるためだけに約定者たちを殺し合わせるという暴挙に出るのを、ただ指を咥えて見ていた。生まれ持った唯一の異能であった「未来予知」の力も当時は精度がかなり低く、「父が実験を行えば災いが起きる」という漠然とした観測しか得られず、当然父に打ち明けたところでその訴えがまともに聞き入れられるはずもなかった。そして何の策も打てないまま、──恐れていた災厄が起きてしまった。
 父と配下の研究者たちが構築した理論では、まず約定者同士の発する異能のエネルギーがぶつかり合うことで大規模な「波」が生じ、その波動が約定者の精神リンクを介して『零竟』側のエネルギーと相互干渉を起こさせ、空間を歪ませ亀裂を生じさせる。そこから魂を繋げた約定者との共鳴・同調反応を利用してエネルギーの根源──『神』を現世側に召喚、約定者の肉体を器として定着させるというものだった。実際、約定者たちが限界まで異能を駆使して戦闘を行うことで膨大な力の流動が生じ、いささか強引な手法とはいえ次元を揺るがし孔を穿つ寸前にまで迫っていた。
 …その段階に限って言うならば『成功』していたのだろう。だが、その『先』に落とし穴があった。力を酷使しすぎた反動による暴走の末期症状──破鬼(ハキ)化である。

完全に我流趣味

(黒バス異能力者パロ設定続き)

◆約定者(コントラクター)
 作中における異能者の総称。そのうち一部の上位個体は「王(クラウン)」と呼ばれる。
 既存の世界法則に囚われずそれをねじ曲げ、あるいは上回りさえする超常の現象を我が物として使役する人間。発現する能力は個人によって異なる。
 約定者の持つ異能には力の強弱に応じてレベルが存在し、計測すると大まかに下からE〜Sのランクに分類される(異能を持たない一般人はNo-signal=無反応のコードで認識される)。能力が高位ランクになるほど保持者の絶対数は減少する傾向にあり、最高位階であるランクSに至った約定者は世界規模でも数名しか存在しない。
 また、力を得ることと引き替えに何らかの「代価」を差し出す必要がある。代価は無作為に選ばれるため約定者は内容を決定できず、支払いを回避することも不可能。ただし、能力の強弱と代価の重さは必ずしも比例しない。
 一説では「ここではないどこか」「鏡を隔てた深淵の果て」と魂が繋がることで異能に目覚めると言われるが、そのメカニズムについてはほとんど解明されていない。約定という呼び名はこの「魂が繋がる」現象を契約行為に喩えたことからきている。
 普遍的な理の枠から外れた異端として忌避され、余計な混乱・軋轢を招くことがないように世間ではほとんど存在が認知されていないため、約定者の大部分はその能力を有用視する帝光院などの組織・諜報機関の所属となり活動している。
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