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鯛の雑魚


蹴った石が水に沈む
おい誰だと 魚が怒鳴る
話をしようと しゃがみこんで
題目は どの魚がいちばんウマいか

彼は 俺なんかタダの雑魚だと言うけれど
私の目には 輝く鱗

嘘をつくなと 口をひらく
腹を食われた魚は笑う

だからお前はキライだよ

ダイブライフ

自分から
底無し沼に飛び込んでみる
あちらこちらから
手が伸びてくるのを
振り払って

ばいばい ばいばい
ぼくにはもう そんなもの必要ないんだ

そう叫んだ顔には涙?
あれ どうして キミが見えない

底無し沼に足が沈む
今度はぼくが 手を伸ばす
あちらこちらから 冷たい目
ぼくにはもう 後悔さえ用意されていない

ごめんね ごめんね
この声を 誰か聞いてはくれないか
ごめんね ごめんね
誰か この顔を撫でてはくれないか

どんどん沈め 身体 こころ
もう胸まで黒い水だ
泣きじゃくってもいいかい?
そう呟いたところで「今更遅い」
誰もがそう言う ぼくは独りか

つぷりと埋まった頭の先っぽ
ぎゅっと閉じた目の奥はぐちゃぐちゃ
嫌んなって目を開けたら
驚くことに キミがいた

ぼくはキミを道連れにしてしまったのか
白くて細い腕が顔を撫でる
「言っただろう、必ず迎えに行くと」
キミが待っていてくれたことを知る
我慢が出来ない 涙 ナミダ

それをぜんぶ飲み干すように キミは目尻にキスをした

自分から
底無し沼に飛び込んでみる
沼の主はキミだから
なにも怖いことは起こらない

いくよ 受け止めて
さあ 戦いに行こう
ぼくは キミを迎えに
キミは ぼくを迎えに

約3年の長い夢を
泥水かき分け暴れもがいて
嗚呼生きるんだ

ただ

ただ生を殺して息を吐いた
ただ生を殺して息を吐いた

なにも分からず進んだ道
ねえ だれか
誰も止まりやしない

気づけばノイズに囲まれて
音につまづけば膝小僧が汚れる

それでもと 叫ぶんだ

ただ生きたいだけなんだ
ただ歩きたいだけなんだ

それを否定する権利は
ほんとは誰も持ってないんだ

だから否定された生を殺しても
ただ僕は息を吐くんだ

泣いて、笑って。

ナイフを振り翳すこの手を止めるきみがいない
いっそこのまま
あの子の手を握って行こうかと思ってしまうけど
それで起こる事は分かってるから
私はあの子を無視するんだ

ねえ はやくあいたいよ

ぐるぐる回る頭の中でそれだけが繰り返される

雨の音がするんだ
眠れないんだ
叫びたいんだ
本当の事が言いたいんだ
でも それは叶わない事なんだ

このまま起きておこうか
そう考えて 気絶する

気づけば朝で 見えるのは同じ天井

なぜ私は後悔なんてしているの
なにをどこで間違ったの
自分のことが何故分からないの
本当はもう 分かってるんじゃないの
でもそれを分かっているのは
もう一人の私(あの子)

ねえ はやくあいたいよ

ナイフを振り翳すこの手を止めるきみがいない
いっそこのまま
あの子の手を握って行こうかと思ってしまったら
0と1の世界から
きみが抱き取めてくれた

あの子が叫ぶけど
もう私は私のもの
でも
あの子が教えてくれたこと
絶対 絶対忘れない
66444449933.8.511
きみが囁いてくれた言葉
絶対 絶対忘れない

大丈夫だね
見えない手のひら この手に繋がってる
大丈夫だよ
私の手のひら きみへ繋がってる

でもはやくあいたい
だから駆け足になる

きみは受け止めてくれるかな
受け止められるかな

わくわくしながら電車に揺られるよ
あの子の声は もう遠い

ナイフを振り翳すこの手を止めてくれるきみに
いま あいにいくよ

a longed-for place

どこかへ逃げ出そう
大人になりたくないあの子はそう言った
手を引かれて着いた先は
段ボール紙で作られたハリボテの楽園
なにがネバーランドだとあの子を見ると
とても幸せそうに 笑っていた

ここから逃げ出そう
大人に憧れた僕はあの子の手を振り払った
トンネルを抜けて着いた先で
僕は足元ばかりを見つめていた

空が見えない
見えるのは人の頭ばっか
あなたは今なにを喋ってるの
僕か憧れていたものはこんなものか

頭の中であの子が嘲う
部屋の片隅で爪先を擦り合わせる
酒を煽ってようやく気づく
憧れなんて所詮憧れだ

僕は立ち上がってカーテンを開けた
相変わらず空は見えないさ
それがどうした
見えるのは人の頭ばっか
ヒールの高い靴履きゃ先も見えるだろ

憧れていたものがないことに嘆く暇があれば
憧れに近づけるように走るんだ

キーを打つ手をふと止める
あの子はいったい 今なにをしているんだろう
コーヒーを啜って席を立つ
きっと あの子なりに幸せに過ごしているのだろう

幸せなんて人それぞれさ
僕は書類を持って歩き出す
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