東京に出発する前日、
文具店から電話があった。
『ご注文のお品が届きました。』
『ありがとうございます。
一週間ほど留守にするので、預かっといて頂けませんか?』
『かしこまりました。
ラッピングはいかがいたしましょう?』
『品物を確認したいので、伺った時にお願いします。』
先ほど、
空港からまっすぐに文具店に向かった。
『こちらで、お間違いないでしょうか?』
( K.N……)
『はい、ありがとうございます。』
キレイに化粧箱に入ったペンを、
確認するように手に取った。
別に確認したかったわけじゃない。
イニシャルも間違ってないし。
今後彼が使ってくれるかどうかわからないけれど、
想いを届けたくて触れたんだと思う。
K.N だって。
やだ、
今 気付いた。
Nさんと同じイニシャルだ。
万年筆はずっと使えるものだものね
今は微妙かもしれないけど
心の整理ができたら
あるいは
お父さんになって
子供が成人して
定年になって
そんな時に手に取って懐かしむ
きっとね (*^^*)