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うわぁぁ;;(懺悔)



台風が治まり、ワタシは自転車で帰路についていました。今日は暇だったので疲れもなく、ペダルをこぐ足は軽かったです。いつもより少し早く仕事を終えたのですが、この時期、5時半ともなると陽は大きく傾いて、たそがれの切なさを連れてきます。ましてや今日は曇り空。街も薄ぼんやりとした佇まいでした。

そんな中、いつもと同じ道順を通り、自宅近くにある大きなパチンコ屋の裏に差し掛かったときです。なにやら小さな物体が、右側から勢いよく道を渡ってきます。どこからきたのか、ワタシには道の真ん中辺りから突然湧いて出たように見えました。はっきりとはその形を確認できませんでしたが、こげ茶色の子猫だと思いました。でもすぐに、そうではないと分かりました。何故なら、毛の生えていない細くてとても長い尻尾を揺らしているのが見えたからです。 

動物なら危険を察知して、瞬時に向きを変えるだろうと考えましたが、ソレは直進するワタシの自転車などお構いなく突っ込んできます。それでもワタシは動物の機敏さを信じ、自転車の前輪と後輪の間からすり抜けていくものと思いました。雨上がりの濡れた路面で急ブレーキをかけるのは、タイヤの磨り減った自転車では危険です。ワタシは漕ぐのをやめ、惰力で走りました。軽いジョギングに伴走する程度のスピードだったと思います。ソレを見てからここまでは、ほんの数秒間の思考でした。

ソレはワタシの視界から消えました。やった。抜けていった。と思うや否や、何かを巻き込むような感覚がして、うわっ、スポークに巻き込んでしまった! とおぞましさが一瞬よぎったあと、間髪入れずに後輪で小山を踏み越えました。

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛まさかぁぁぁぁ・・・・・戻って確認する勇気はありません。自転車を止めずに、チラッと後ろを振り向くと、こげ茶色の物体が横たわっていました。血などは見えませんでした。

――そうです。轢いてしまったのです。おそらくはクマネズミと呼ばれる相当大きなヤツを。ショックでした。鳥肌が立ちました。誰も見ている人はいなかったと思います。誰かの家で飼っていたネズミ。ということもないと思います。なのでワタシはそのまま家に帰りました。帰宅後、タイヤを確認しましたが、なんの痕跡も残ってはいませんでした。

一瞬の出来事で避けられなかったとはいえ、また、家にいれば駆除されてしまう生き物とはいえ、いい気持はしません。
轢いてしまってごめんなさい。
スポークに絡まなくてよかったとか思ってごめんなさい。
逃げてしまってごめんなさい。
そして死骸の始末を誰かにさせることごめんなさい。
いっぱいいっぱいごめんなさい。
冥福を祈りました。何か一ついいことします。なのでどうかお許しを……。

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