マリメッコのポーチを買った。お金の使い道はそれくらいで、あとはものすごいピンクのタートルネックのニットを買ったくらい。ボーナスも大した使い道がないことにちょっぴりかなしいような、むなしいような、うれしいような。
好きな人がいるときはお金があまり貯まらない。この人にあれこれ、じぶんにあれこれ、と消えていく。それは何になっていくのか今のわたしにはまだわからないけれど、30年くらい経ってから分かればそれでいいかな、と思う。今の自分は何にでも答えを出すのが早すぎる気がして、もう少し、グレーゾーンを愛おしく思ってもいいのかなあとか、思えちゃう。気がするだけ。
ふしぎ。
今の自分が何に後ろ髪を引かれて、少し振り返ったり、少し後ずさったり、踏み出すのをやめてしまったりしているのか分からない。ただ、わたしは一度気にいると長く、長く使うタイプの人間で、替えを見つけることができずに宙ぶらりんのままふわふわと浮いている現状に満足ができなくて、手持ち無沙汰で、少し不愉快なのだと思う。
このふわふわは本当に居心地が悪い。
着地の仕方も、もっと飛ぶ方法も分からないまま。かと言って、打開する策もなく、まだ低空飛行を繰り返している。
待っているだけでは何も手に入らない。分かってる。そう思った時にふと思う。
わたしは何が欲しいのだろう。
そんなものさえ、分からなくなっちゃったなあ。もう少し探検しなきゃ、わかんないなあ。