7/6開催のザ・ワ→ルド2に参加します。
スペースは東3『ナ17b』です!
【お品書き】
茅弥
・小説:シージョセで赤ずきんちゃんパロ。ギャグ。
・小説:承花で人魚姫パロ。たまにシリアスが入るギャグ。
すだち
・漫画:シージョセ。原作ベースなほのぼの系シリアス。
りん子
・漫画:1〜5部メンバーで人狼ゲームパロ。ギャグ。
が出るはずです。
後は間に合えばですが、シーザーとジョセフをイメージしたストラップも作ります。
ジョジョイベ初のサークル参加だったんですが私は諸事情につき今回参加できなくなってしまいました。うわーん・゜・(/Д`)・゜・
だからせめて配布物だけは出せるよう頑張ります!(一週間切ったけど赤ずきんパロ以外の作品が出来上がってないっていうね…)
続きに小説のサンプル載せときます。(承花の方はまだ完成していないので大幅に修正するかもしれません)
【赤ずきんちゃんパロ】
狼シーザー(20歳)×赤ずきんジョセフ(13歳)
昔々あるところに赤い頭巾がトレードマークの可愛らしい男の子が住んでおりました。男の子の名前はジョセフ・ジョースター、みんなにジョジョと呼ばれていました。
ある日母親が言いました。
「ジョジョ、この葡萄酒とパンと果物を森にいるおばあさんに届けてちょうだい」
「うん!」
「寄り道をせず真っ直ぐに行くのですよ」
「わかってるって!いってきまーす」
ジョジョは母親にお使いを頼まれると早速バスケットを持って森へと出かけて行きました。
「ふんふんふーん♪」
ジョジョはおばあさんが大好きです。
大好きなおばあさんに会えるのが嬉しくて鼻歌を歌いながらどんどん歩いていきます。
そんなジョジョの後ろになにやら怪しい影が近づいていました。
(ああジョジョ・・・今日も可愛いな)
ハアハアと荒い息を吐きながら、ギラギラとした瞳でジョジョを見つめる影の正体はシーザーという名前の狼。
シーザーは以前、怪我をして倒れているところをジョジョに助けられたことがありました。そして今まで狼だというだけでみんなに怖がられていたシーザーは、自分に物怖じせず手当てをしてくれるジョジョの姿に心を射抜かれ今ではジョジョのストーk、友達になったようです。
「ジョジョ」
「あっシーザー!」
シーザーは先ほどまでの表情から一転し、爽やかな笑みでジョジョの前に姿を現します。ジョジョもシーザーのことがとても気に入っているので笑顔で駆けて行きました。
「今日もエリナさんのところにお使いか?」
「うん!シーザーも一緒に行こ?」
すっかり仲良しになった二人は森で遊んだり、一緒におばあさんの家に行ったりするほどでした。
今日もそうなるだろうと思っていたジョジョが当たり前のように聞くと、
「すまないジョジョ、今日は一緒に行けないんだ」
「えーーー!」
なんでだよ!とぷんぷん怒りながら聞いてくるジョジョはどこか寂しそうでシーザーは罪悪感を覚えながら、ジョジョの頭に手を伸ばします。
「どうしても外せない用事があるんだ。その代わりこの先を左に行ったところにとても綺麗な花畑があるんだ。そこの花を摘んで俺の代わりにエリナさんに持って行ってやってくれないか?」
わしゃわしゃと頭を撫でながら優しく言うシーザーの言葉にジョジョは不機嫌にしていた顔を少しずつ崩していき、
「しょうがねぇな。シーザーちゃんがそこまで言うなら聞いてやるよ」
と素っ気無い言葉とは裏腹に嬉しそうな顔で頷きました。
「ありがとな」
「っ!」
その姿があまりにも可愛くてシーザーはジョジョの額にそっとキスを落とします。
途端にボッと頭巾に負けないくらい顔を赤くして照れるジョジョにシーザーは襲ってしまいたい衝動を我慢して、それじゃあと軽く手を振って去って行きました。
残されたジョジョは小さな声で
「シーザーのバカ・・・」
と呟くと花畑へ向かって歩き出すのでした。
さて、シーザーがジョジョと別れてから向かった場所はなんとジョジョのおばあさんの家でした。
なぜシーザーはジョジョの誘いを断ったにも関わらずおばあさんの家にやってきたのでしょう。
(ジョジョは俺のことを信頼してくれている。しかし所詮は狼である俺がジョジョの側にいるのは周りには良い印象を与えないだろう。せめてエリナさんには俺のジョジョへの想いをしっかりと告げて側にいる許しを得よう)
変なところで真面目なシーザーはジョジョに想いを告げる前にまずは保護者に許しをもらいその上でジョジョにアプローチをしていこうと考えたのです。すでにおばあさんとシーザーはジョジョを通じて仲良くなり、ジョジョが来れない時はシーザーが話し相手になったり、家の手伝いをしてあげるほどでした。だから大丈夫だろうという確信と、少しの不安を胸にシーザーはおばあさんの家の扉に手をかけました。
【人魚姫パロ】
承太郎(人間)×花京院(人魚)
これは人間に恋をしたとある人魚の物語…
その日は大嵐で海の中にまでその激しさが伝わってくるほどでした。
「ひゃーすっげぇ!」
「ポルナレフ!君小さいんだから流されないでくれよ」
そんな嵐の中、その場に似つかわしくないはしゃいだ声が聞こえてきます。
するとそこには珊瑚礁のような美しい赤い髪とエメラルドに輝く尾ヒレを持った人魚と銀色に輝く鱗を付けた魚が激しく揺れる海面から顔を覗かせていました。
人魚の名前は花京院、魚の名前はポルナレフといいました。
高い波や遠くで光る稲光。海の中では見ることの出来ないその光景にポルナレフは大はしゃぎです。そんな彼の様子に花京院が呆れながらふと遠くへ目を向けると大きな船が波に揺られているのが目に入りました。
「おいおい、あの船大丈夫かよ?」
花京院と同じく船に気づいたポルナレフがそう言います。いくら大きな船とはいえこの嵐では大きな被害は免れないでしょう。下手をすれば沈没です。二人が船の様子を見守っていると、突然船から海に向かって何かが投げ出されていきました。
「今のって…」
「僕、ちょっと見てくるよ」
見間違いでなければ投げ出されたそれは確かに人の形をしていました。
とっさに助けなければと思った花京院は海の中に潜ると全速力で船の元まで泳いでいきます。
(確かこの辺に…いた!)
花京院が辺りを見回すとゆっくりと海へと沈んでいく人間を見つけました。急いで側までいき、その体を支えて海面に顔を出します。ぐったりとした体を花京院に預けたまま人間はピクリとも動きません。このままでは危ないと判断した花京院は海岸まで人間を運んでいくことにしました。
「ハア、ハア…」
ようやく辿り着いた海岸。
嵐もいつの間にか止み綺麗な朝焼けが海の向こうから差し掛かってきます。
半身を水につけたまま花京院は人間を浜辺に横たえると、胸にそっと手を当て心臓の音を確認します。
ドクンドクンと規則正しく動くその音に安心し、ほっと胸を撫で下ろすと改めて助けた人間の姿を観察してみました。性別はおそらく男で花京院よりも大きいその体は海の中でなければ支えることも難しかったでしょう。目を閉じたままでも整った顔立ちだとわかる長い睫に通った鼻筋。そして自分とは明らかに違う二本の足。今まで遠くから人間を見たことはありましたが、こんなに間近で本物を見るのは初めてであった花京院は一体この服の下はどうなっているのだろうと好奇心から男のズボンにそっと手をかけます。
「おい」
「っ!」
しかし花京院が伸ばした手は男のズボンに触れる前に別の手に捕まってしまいました。驚いた花京院が捕まれた腕の先を辿れば、そこにはいつの間にか目を覚ました男が鋭い目つきで花京院を睨みつけていました。
「てめえ…何してやがる」
そう言われた花京院は改めて自分の状況を見つめ直します。
下半身は海に浸かっていて分かりづらいのか花京院が人魚であるということはバレていないようです。つまり傍から見れば上半身裸の男が同じ男のズボンに手を掛けようとしているという人間的にはかなりアウトな光景なのです。
服を着るという概念のない人魚の花京院にとっては何か可笑しなことがあるだろうかという気持ちですが、まるで不審者を見るような男の顔つきにもしや服を脱がすことはとんでもない行為だったのだろうかと考えると花京院は恥ずかしさにサッと顔を赤く染めました。
「ご、ごめん」
とりあえず謝らなければと花京院は急いで頭を下げます。しかし男はじっと見つめたままその腕を離そうとはしませんでした。
「てめえが俺を助けたのか?」
「えっと、まぁそんな感じです」
顔を見つめられなんとなく気まずい花京院がそっと離れようとしますが、力強く握る男の手がそれを拒んでいます。
「お前、名前は?」
それどころか男との距離はどんどん縮まり、海の色とも違う深い青色をしたその瞳に花京院も知らず知らず魅入られていました。
「あ…」
「この野郎!その手を離せ!」
そのまま顔と顔が触れ合う正にその瞬間、男の顔に目掛けて突然パシャンッと水飛沫が飛んできました。
驚き花京院が顔を向けるとそこには中々戻ってこない花京院を心配してやってきたポルナレフがパタパタとヒレを振り一生懸命男に向かって水飛沫を浴びせています。
「花京院逃げろ!」
どうやらポルナレフには花京院が男に捕まっているように見えたようです。
花京院はその言葉に我に帰ると男の手を振り払い急いで海の中へと潜っていきました。
「大丈夫だったか?」
「ああ…ありがとうポルナレフ」
ポルナレフにお礼を言いながら海の底へと泳いでいく花京院。
(…熱い)
男に捕まれた場所がまるで火傷を負ったようにズキズキと熱く疼くのでした。
・・・・・・
花京院はその日以来溜め息の回数が増えどこか遠くを見つめるようになりました。気づけばあの人間のことばかり考えています。一体自分はどうしてしまったのだろうと、この事をポルナレフに相談すれば
「お前、あの人間に惚れたのか?」
と冗談交じりに返されてしまいました。
人間は恐ろしい生き物だと言い伝えられている海の世界では人間に恋をするなどありえないことです。
最初はそんなことはないと、その気持ちを受け入れようとはしませんでしたが否定すればするほどあの人間のことを考えてしまい、最近ではまた会いたいと思うようにまでなってしまいました。
こうなってしまってはさすがにもう誤魔化しようがありません。
漸く気持ちを受け入れた花京院は前にも増して人間のことを想い、海面に出てはあの姿は無いか探すようになりました。
そして今日も岩陰に隠れてじっと陸の様子を見つめています。
「…花京院、お前本当にあの人間に惚れてたんだな」
そんな彼の隣りではここ最近その様子を見守っていたポルナレフが感心したようにポツリと呟きます。
自分で言ったもののまさか本当に惚れると思っていなかった彼は最初こそ驚きもしましたが、特に偏見はないので素直に大切な友人の恋を応援しようと決めたのでした。
「いないなぁ」
「そんな簡単に見つからないだろ」
浜辺にはちらほらと人間の姿が見えますが残念ながらあの日助けた人間の姿は見当たりません。段々と日も暮れてくると浜辺にいた人間たちも海に背を向け街へと帰って行きます。
こうして去っていく姿を見送るたびにやはり人魚と人間は叶わぬ恋だと思い知らされるような気がして知らず知らず花京院は深い溜め息を吐き出していました。
「はぁ〜せめて僕が人間だったらなぁ」
人間であればその二本の足で陸を自由に駆け回り彼を探しに行くことができるだろうとそれこそ夢のようなことを考えてしまいます。
「人間ねぇ…そうだ!」
すると突然ポルナレフが思い出したように声を上げました。
「噂で聞いたんだが、この海の奥深くには不思議な力を操る恐ろしい魔女が住んでいてその魔女は昔人間を人魚に変えたことがあるらしいんだ」
「その噂なら僕も聞いたことがあるよ。でもその魔女って本当にいるのかい?」
「それがよ、この間アブドゥルのやつがうっかり潮に流されて海の底の方まで行っちまったらしいんだ」
アブドゥルというのは真っ赤な貝殻を被ったヤドカリで二人の友人でした。
体の小さな彼は潮の流れに逆らうことができず、せめて遠くまで流されないよう必死で泳いでいると突然潮の流れが治まりました。
不思議なことがあるものだと彼が辺りを見回していると不意に誰かの声が聞こえてきます。
『あらァン大丈夫?次は気をつけるのよン』
驚き彼が声のした方を振り向くと…
「そこには世にも恐ろしい姿をした化け物が笑みを浮かべて漂っていたらしい」
その後アブドゥルは恐怖で一目散にその場から逃げ去ったようですが、今でもその時のことを思い出すと恐怖に眠れぬ夜を過ごすこともあるようです。
「俺が思うに多分そいつが例の魔女なんじゃないかと思うんだ」
深い深い海の底で出会った恐ろしい姿の化け物。そして突然治まった潮の流れも魔女の力だと考えれば説明がつきます。
「なあポルナレフ、アブドゥルさんは今どこにいるんだ?」
花京院は噂の魔女の元へ行くことを決めたのでした。