スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

Many Classic Moments17 (攘夷高新)

*まとめ*






 そんなこんなで、先頭が晋助、中間が桂さんもっさん、一番後ろ(殿)が銀さんと新八くんの四手の部隊に分かれて行軍して行く攘夷たちですね。行き先はまだあるからギリギリで心は折れないとは言え、これは辛そうだけどね。だって雨が降ってるってことは足元もぬかるんでるし、元々皆さんの体力も限界まできてるし(晋助と銀さんと桂さんともっさん除く)、所々で強襲してくる残党狩りの幕軍連中も倒さなきゃいけないし、辛い行軍ですよ。特に先陣切ってる鬼兵隊ね。中でもその総督だよね。ふふ。

銀さんと新八くん率いる怪我人最多の後方部隊は、なんだかんだ言ってても敵が襲ってくることは少なかった。けどそれもそのはずで、途中で中手から少し下がってきた桂さんが、


「銀時、そっちの守備はどうだ?新八くんも大丈夫か?」

などと聞いてきましたので、銀さんも頭をぽりぽり掻きながら、

「守備もクソもねーよ。たまに出てくる敵は俺が斬ってる。でも思ったほど奴さんも居ねえな」

答えましたらば、桂さんはふふと少し笑ってね。

「ああ……まあな。先頭でどこかの総督が大暴れらしいぞ。道理で俺たちにまで御鉢が回って来ない訳だ」


優しく晋助の活躍を告げ……って……や、やだもう、晋助ったらやーだー!!!!めっちゃ張り切ってんなお前!!無理言って皆を付き合わせてるからってもう、しかも新八くんの体力も気にかけてたからってもう、すごい張り切りようだよ!敵は全部俺が斬るっていう勢いなのに、誰にも何も言わないのがどこまでも晋助クオリティーだけどね!


鬼兵隊の面々もね、そんな鬼気迫る総督には羨望の眼差しを向けますよ。


モブ6「す、すげー……今夜の総督マジですげー……今の何だよ?速過ぎて剣先とか見えねーよ。もう鬼なんてもんじゃねーわ、マジ神ってるわ(ヒソヒソ)」
モブ7「だなあ。あんだけ昼間も切った張ったしてんのによ、どっこも疲れた感ねーよ。総督ってやっぱすっげえなあ(ヒソヒソ)」
モブ6「かっけえェェェ……俺もあんな風になれたら、故郷に残してる彼女に大見得切れんだけどなあ(ふう)」
モブ7「いやいや、てめえなんかまだまだだよ。でも良かったじゃねーか、鬼兵隊に入れてさ。今度彼女に手紙送る時でもさ、総督と写真撮ってもらえよ」(←アイドルか)
モブ6「えええ無理だよォ、彼女が総督に惚れたらどうすんだよ?絶対ェ惚れるよ、ヤバイって、男の俺だって総督に惚れそうなのによォ(照れ照れ)」(←何その見解)
モブ7「確かに!悪ィ悪ィ、あはは」
モブ6「ったくてめえはもう、ふざけんなよォ」


──って、やっぱりこいつら頭悪ィィィィ!!さすが私の頭の中で作り出された鬼兵隊モブ達だけあるわ!(確かに)

何で晋助にナチュラルに写真頼もうとしてんだこいつら、何でそれを故郷の彼女に送ろうとしてんだよもう、何でさもう、てかそこまで鬼兵隊の皆に慕われてて良かったね晋助ェェェ!!(ぶわっ)(どこ視点の涙)

まあ晋助なんでね、こうやって背後で噂されてる事とかつゆほども気にせず、何も言わずにザックザックと敵を斬るだけだけどね。
てかお前も結構な体力オバケですよね、銀さんに負けず劣らずだよね晋助は。知ってたけどね!(いい笑顔)



 でもそうやって行軍してたら、今し方きた天の利。今ようやく雨も止み、雲に隠れてた月もすうっと顔を覗かせた。

 散々に濡れた草茂みからは雨上がりの匂い。見渡した志士達の面々も疲労がピークに達してる模様。けどももう雨には打たれてないので、徐々に足元も良くなるだろう。何より心が打たれない。冷たい雨に心まで晒されない。

だからここで少し休むかと、いくら晋助だって横手にある林を指差しましたよ。とは言え、ほんの30分程度だけどね。朝までここに居るのは危険すぎる、との総督判断。

しかし今は一刻も早く移動するのが先決だけど、疲労の回復も大事だと、さっきの新八くんを見てたら晋助にも分かったのですよ。色んな志士が居て色んな想いを抱いてる攘夷'sだけど、己の意思を通す事だけをしてりゃいいってもんじゃないとも分かった。晋助もね。
好きな子から学んでいくことも多いよね、何しろ十代だからね。

その伝令が新八くんと銀さんの居る後方にまで伝わってきたのは、十分後ほどでしょうか。聞いた途端に、あーようやく休めるっとばかり、木の幹に背中を押し付けて座る銀さんです。


「やっべマジ疲れたわ。あーしんど、あー板チョコ食いてえ、新八持ってねえ?」
「持ってないですよ、でも……あ、飴なら持ってました。イチゴ味ですけど。どうぞ、銀さん(ゴソゴソ)」(袂探ってた)
「マジでか。あんがとな、新八」

新八くんに飴を貰って舐めてるうちに、さすがの銀さんにだって眠気が襲ってきますよ。こくこく船を漕いでる銀さんを隣りで見てる新八くんも、ほんのり優しいお顔で笑って。


「眠たいんですか、銀さん」
「んー……少し」
「寝てもいいですよ。ほんの少しだけですけど。僕は起きてますから」


新八くんはね、銀さんがいつもの倍神経を使ってるのを隣りで見てて分かってるからね。だって後方は怪我人も抱えてるし、新八くんだって疲れきってるし、殿とは言えどもマトモに動けんのなんて銀さんだけでしょ。だから銀さんは全方位に気を配り、目をやり、いつも以上に神経すり減らしてたの。いつだって奇襲やらの大暴れを十八番としてる若い銀さんだから、そんな敵との神経衰弱に疲れないわけない。特に新八くんには丸分かりなんです、何たって銀新ですし。

だから新八くんの肩に少しもたれて、

「バカお前、眠くねーぞ俺は。全ッ然平気だからね、マジ眠くねーし。新八とは違うし」

などと言いながらも(うるせえ)、隣りにある新八くんの体温には安心してぐーって寝こける銀さんですよ。ぐーすか寝てる白夜叉さんカワイイ。

そしたらね、二人が寄りかかかる木の元へサクサクと草を踏み分けて近付く足音がある。銀さんにつられてうつらうつらしてた新八くんがふと顔を上げると、

月明かりが照らすその黒い戦羽織、左腰に下げられた長刀、淡く紫がかって見える黒髪、翡翠を沈めたような不思議な光彩を放つ二つの眼、そして決意と覚悟の証のようにぎゅっと結ばれた白い額当て、

その額当てから伸びた白紐を風にひらりと遊ばせ、


「……オイ、平気かお前ら」


──って、晋助がもう来ちゃったよ!?どんだけお前、どんだけ新八くんが恋しいんだよ!どんだけ心配してたの!キャアアア愛!写真、写真撮らなきゃ!こんな晋助は連写しなきゃ!(パシャパシャパシャパシャ)(お前もか)

もー晋助ったらね。鬼兵隊とは休憩場所も違うだろうに、わざわざ後方まで様子を見に来てるという。そしたら晋助を見た新八くんはピシッと姿勢を正し、

「あっ、高杉さん。お疲れ様です!こっちは大丈夫です、銀さんも付いてますし。鬼兵隊はどうですか?」
「ああ……なに、鬼兵隊はいつもと変わんねェよ。いつも通りに敵斬ってる(フッ)」(←主にお前がな)
「わあ……凄いっスね、さすがですね。鬼兵隊の皆さんってすごい!総督の高杉さんも!(キラキラ)」
「……フン。当たり前だろうが」

新八くんに褒められた晋助は凄えドヤってますね。ドヤり過ぎですよね、だって内心はめっちゃ嬉しいんだよ。言わないだけでね。


でも新八くんの肩に寄りかかって眠る銀さんを見て、

「銀時はどうした。さすがのバカでも疲れてんのか」

なぁんて皮肉げに笑う晋助だったが、

「ええ……銀さんも疲れてるんですよ。だってほぼ一人で僕たちを護ったりしてるんですよ。疲れない訳ない……」

心配げな新八くんが銀さんのふわふわの天パを片手でよしよしってしたりしてるから、銀さんも寝てるけどもう本能で新八くんに頭をぐりぐり擦り付けたりしてるから、本能で新八くんの体温を独占してるから、しかも新八くんはそんな銀さんを決して突き放さないし(銀新のいつもの光景)、晋助だってそれには俄然嫉妬心が駆られましたよね。何でこいつら自然とこういう感じになってんだよ(イラァ)と思ったよね。疲れてたけども、苛立ったわ。

いやそりゃ思うよ、こんな銀新を見た一般の奴らは皆最初は疑問に思うでしょ?そんで最初は引くんだよ、銀新のある意味の節操のなさにね、皆してね(そんな)

そんで苛立った総督はと言いますと、いきなり屈んで、新八くんにチューする。木の幹にドンって手ェ着いて、手どころかもう拳着いてから、おもむろにキスする総督。

「あ、高杉さ……んんっ」

新八くんはびっくりして一瞬晋助を引き剥がそうとするけど、晋助の力が強くてなされるがままです。そして唇を離して、

「や、やめろってばアンタはいつも……銀さんがいるのにもう」

なんて抵抗しますが、マジ口だけな!だって目を逸らしてるし頬は赤いし、晋助にまだ幹ドンされてますしね。

「うっせェよ、何だこいつは。何でテメェの肩を自然と借りてんだよ、銀時は。テメェも何でさせるがままになってやがる」
「いやだって銀さんと僕だし……」
「理由になってねェ」
「や、待っ……だから銀さんが寝てますから、あの」
「うるせえ」

両腕の囲いの中に新八くんを閉じ込めたまま、晋助は何回も新八くんにキスする。新八くんは横目で銀さんを気にしつつ、目元がほんのり朱に染まった色っぽいようなお顔で晋助にキスされております。銀さんが起きやしないかとハラハラしてるんだけど、やっぱり晋助を突き放すこともできないのです。だから結局は晋助が落ち着くまで、晋助の好きなようにさせています。

何回も何回もキスしてたら晋助もその内に落ち着いたらしく、ふうと息を吐いて新八くんの横にどっかと腰を下ろす。そんで新八くんの肩をぐいと抱き寄せて、寝てる銀さんから少しでも離しておく(DTの抵抗)

「もう……ほんとに高杉さんったら」

新八くんは傍らに腰を落ち着けた晋助を見て、ふふっと微かに笑う。でも雨が上がったとは言え、新八くんの着てる着物じゃ夜の林の中では寒そう。現に風が吹き抜けた途端、ぶるっと震える新八くん。
雨に濡れた着物は少しずつ乾いてきてるとは言え、動いていない今はどうしても体温を奪っていくしね。

「寒いか?」
「あ、少しだけです。大丈夫です。もう雨も止んだし……」

晋助に尋ねられ、新八くんはすぐ首を振った。だけど晋助はおもむろに自分の黒い羽織を脱ぎ、新八くんの肩に掛ける。

「着てろ」
「えっ」

びっくりしたのは新八くんです。そりゃあ晋助の羽織だから上質な織物で作られていて、見た目より軽いし内側にもいい布地使われてて暖かいし、決して見た目だけではない機能性にも優れているのだろうけども。いや見た目も大事だけどね、晋助のことだから。むしろ見た目がいちばん大事だけどね(ん?)
何たって晋助は戦でも格好付けたいからさ、帷子とか防具の類いも付けてないんだろうし(晋助はどこまでも晋助)

自分の肩に掛けられた晋助の羽織を見て、新八くんはそりゃあ慌てる。


「でも高杉さんが、これ高杉さんのものなのに、」
「俺ァいい」
「でも」
「いいっつってんだろうが」
「はい……」


けどどう返そうとしても晋助は頑として受け付けてくれなかった。だから新八くんも晋助の羽織を肩に引っ掛けたまま、しばらく頬を染めて晋助の肩に寄り添ってました。胸がきゅんと狭くなるような、不思議なんだけど温かな気持ちで晋助の横顔を見てた。


「(高杉さん……昼間は言い合って喧嘩別れまでしたのに、僕に優しくしてくれる。何で……?)」

晋助のことだから言葉は足りてないし、本当に不器用。けどぶっきらぼうなんだけど、すごく分かりづらいんだけど、今自分をこうして気に掛けてくれた事は分かる。すごく。だって肩に掛けられた羽織が、それを証明してる。

そう考えただけで、新八くんの胸はきゅうぅと締め付けられる。どきどきして、切なくなる。だから晋助の羽織をぎゅっと手繰り寄せて、新八くんはしばし黙ってたのです。

さっきまでは寒くて震えていたくらいだったのに、今はもう身体中が熱くてたまらない。この熱がどこから来るかも分からないのに。この想いが何なのかさえ、分からないのに。


なのに。




「(僕……高杉さんのこと、)」


この胸を焦がす想いが、何なのか。誰にも抱いた事のないこの気持ちを、どうして晋助だけに持ったのか。

雨上がりの月が優しく照らす夜の底で、今ようやく掴み始めた新八くんなのです。





*続く*

Many Classic Moments16 (攘夷高新)



*まとめ*




 昼間から降っていた雨は、夕刻になっても未だ止まない。戦装束はぐっしょりと雨に濡れ、冷たく体温を奪っていく。足元に転がる仲間の屍が、今斬った敵の屍が、どんどんと道無き道を成していく。

皆が皆疲労し、憔悴し、はたまた懊悩し、それでもまだ剣を振るってた。まだ剣を握ってた。どうしようもない焦燥に突き動かされるがまま、若い侍達は剣を振るってた。


そんな中で鬼兵隊は晋助の活躍ももちろんありましたが、結局はやはりじりじり後退してたのですよ。疲れもあるし負傷もあるしね。皆が皆、晋助みたいに剣を振るえる訳でなし。
自分だけが獅子奮迅の活躍を見せても、戦では勝てねえ。どんだけヒーローがいようとも戦はこれ時の運。利の運。そして人の世の定め。
真田幸村が家康の首を仕留めんがばかりに活躍した大坂夏の陣があったけど、結局は豊臣方が負けた例と一緒です。

まあだから、夕刻になって晋助は最後方に居る筈の銀さんとばったり会いましたさ。もうそこまで鬼兵隊もじりじり退いてんのね。見えない戦況の為にね、鬼みたいに強えと評判の鬼兵隊だってじりじり退がってきてるんです。
晋助は、晋助だけはさ、それを認めねえだろうけどもさ。





「……あ、高杉クンだ」

と、呟きざまにブンッと長刀を振り回し、敵の土手っ腹に風穴開けた銀さんが、崩れ落ちる敵の身体越しに晋助を発見した模様です(凄い画)

そしたら晋助はツカツカ歩いて行って、まずは銀さんの胸ぐらを掴むんだろうねえ。


「……テメェ銀時、何を勝手に撤退なんざしてんだよ」
「いや、だってうちの連中の怪我酷えし。怪我人戦わせらんねーだろ。鬼兵隊の連中はどうなってんのか知らねーけど。どうなってんの、そっちの状況は」

胸ぐら掴まれても、銀さんは平然としております。そしたらそんな銀さんを見た晋助は、


「テメェらとそう変わんねェよ。怪我人が酷え。……死人もな」

と、吐き捨てるように言う。ひどく悔しそうに。耐えられない憤怒を滲ませて。
銀さんもそういう時は決して晋助をいじったりしないから、


「……っそ。まあ、てめえが生きてるからって喜んでる連中も多いんじゃねーの?死んだ奴らはさ」
「……分かった口聞くんじゃねえ。テメェに鬼兵隊の何が分かんだよ」
「はいはい。そうね、俺は部外者でしたね」

怒りや憤懣はあれど、まだまだ減らず口を叩く元気のある晋助をニヤリと見据えて、銀さんは血がついた刀をブンブン振って血を払ってます。

すると何かを思い立ったのか、晋助はきょろっと辺りを見渡し、


「……アイツは?」
「いやアイツって?誰だよ。ちゃんと名前で言えやハゲ」
「うっせェ殺すぞクソ天パが。俺に指図すんなや(ガルルル)」
「いやてめえこそ俺に指図すんな、てかマジ誰。てか何でお前は逐一喧嘩腰なの?そんな喧嘩腰になるってお前……あ」(←閃いた)
「…………新八だよ」


プイッと頬を背けたまま新八くんの行方を尋ねるが、銀さんは鼻でもほじってますね。ああ、って感じで。


「あー新八な。てめえ何で新八のこと気にしてんの。最近すっげ気にしてるよね、お前ね」
「別に気にしてねェ、これっぽっちも気にしてねェ」(←即答)
「いいや気にしてる、すっげえ気にしてる」(←即答)
「気にしてねえよ、何でこの俺があんなガキを気にする必要があんだよ」(←ゴミを見る目)
「いいや気にしてる、もういっそかわいそうだわお前、新八並みになれとは言わねーけどさ、素直になれないってかわいそう」(←ゴミを見る目)
「しつけえんだよ。アイツはどこだよ」

ギロリと晋助にメンチ切られ、銀さんはまた平然とね。木の茂みを指差し、

「新八ならほら、あっちで負傷した奴らの介抱してるよ。てか今の状況ならマジでもう限界だからな。鬼兵隊もへばってんなら無理すんなよ。もう引き上げようぜ」


暗に総員撤退を促す。そこで初めて晋助も渋々頷き……かけたけども、

「……なら、この先にある城まで落ちる。そこまで歩いて五、六時間か。もちろん全員連れてく」


とね。まだ自分らの味方になってくれそうな領主の居る城塞を思い出して、顔を上げたのですよ。でも銀さんはやっぱり晋助に物申すよね。


「はあ?無理だよ。怪我人連れて今から五、六時間も歩けねえって。俺らずぶ濡れなんだぞ、分かってんのか」
「分かってらァ。だが行く。今からすぐ出立だ(真顔)」
「いや分かってねーし!これっぽっちも分かってねーだろてめえェェェ!!俺とかヅラとか辰馬なら余裕で行けっけど、他の連中は無理だっつーの!」

晋助はやっぱり傲慢かつ高慢ちき野郎なので、まあそこがカリスマオーラ発祥の源でもあるんだけど、やっぱりモブ志士の皆さんには無理を強いるところもあっただろうな。そんで、それを止めるのが銀さんや桂さんだっただろう。時には銀さんと晋助が二人して暴れてるから、それを取りまとめるのが桂さん。そして時にはそこに桂さんも参戦し、やはり暴れているという。そんな村塾(つまり全員大暴れじゃねーか)

んでもこうやってギャンギャンと身にならない言い争いをしてましたら、他ならぬ新八くんが二人の元にやって来たのですよ。


「どうしたんですか、銀……って、高杉さん!大丈夫でしたか、あれから」

『あれから』なんて含んだ言い方をした新八くんを、何やら胡乱な目で見やる銀さん。そして次に晋助を見る銀さん。何やら高新二人の間で交わされたアイコンタクトを見逃さない銀さんです。
その観察眼怖えェェェ大好き銀さん!(最後)って話ですよ。

まあ晋助はそんな銀さんの態度には気付かず、ふっと目を伏せ、


「フン。テメェ如きに心配されるほど落ちぶれちゃいねえ」

などと高慢に新八くんに返すけどね。そしたら新八くんもホッと息を吐き、

「よかったー……僕、あれから高杉さんのことが心配で心配で」


と。銀さんにとっちゃ『!?』ってなる、まさに寝耳に水発言を繰り出しております。全くの無意識でね。


「え?何で高杉が心配なのお前。ダメだよ高杉とか、近寄ったらこいつの童貞うつるから。あ、てかお前も童貞だったわ」

そしたら銀さんったらね、新八くんをずずいっと晋助から遠ざけてます(銀さん)
そんな銀さんにプンプンしながら、新八くんは銀さんと晋助を心配そうに交互に見つめる。


「ね、暗くなってきましたね。雨もひどいし……もう引き上げるんですか?」

不安げな新八くんを見て、でも晋助はにべなく告げる。

「ああ。この先にある城までは落ちる。俺たちに武器や弾薬を補給してる領主の城だ。そこまで行きゃあ……まあ、軒先くれェは貸してくれんだろうよ。そこで立て直す。どうせ辰馬が上手ェこと相手を乗せるからなァ」


何気にやっぱり晋助も攘夷の皆を信頼してますよね。桂さん銀さんだけでなく、もっさんの人心掌握の能力の高さもちゃんと信頼してる。

でもやっぱり銀さんは反対なのね。


「はあ?!こんな雨の中歩けってか?お前さ、他の連中の負担考えてみろ。とりあえず森の中で野営した方が良くね?朝になったら……」
「ふざけんな。朝まで待ってられるか。また敵が襲ってきたらどうする」

そして強行を決断してる晋助とまた言い争う。


「そん時ゃそん時だっつーの。俺なりヅラなりが立ち回って敵なんざ倒すからいーよ。マジてめえは血も涙もねェなオイ、高杉」
「あん?何をヌルいこと言ってやがんだテメェは……テメェそれでも白夜叉か?(ギリリ)」
「はあ?それでも俺は白夜叉サンです、てめえはむしろ鬼兵隊の総督ですか?ねえねえそうなの?え、決死隊の隊長じゃなくて?てめえだけ逝ってこいやボケ(ガルルル)」
「テメェ……何なら幕軍やら天人より先にテメェを殺ってやる、銀時」(←ほんと喧嘩っ早い)
「上等だよ。この白夜叉の首、獲れるもんなら取ってみろよ。ああ?」(←ほんといつでも挑発しすぎ)

「やめてください二人とも!今はそんなことしてる場合じゃないでしょ!」


そんな二人の諍いを止めたのは新八くんですよ。目の前の喧嘩に夢中になる野郎どもを身体張って止める。銀さんと晋助の腕を両手で掴む、もう全力で止める。

って女神か!眼鏡の女神なのか君はァ!(そうです)


「時間がないですよ、決めなきゃ……もう僕らここに止まるのはどのみち無理です。ここは平原すぎます、見晴らしが良すぎる……」

新八くんはそう言うけど、そうやって敵方の強襲を心配してる新八くんこそ、とっくに体力の限界がきてるのです。雨にも濡れてるし、敵から逃れながら味方の介抱するってとんでもなく神経すり減らす行為ですよ。先陣で切った張ったしまくってる晋助や銀さんが、決して知らない疲労なのです。
二人を止めた新八くんの手は細かく震えてた。雨に濡れすぎてて寒いのですよ。そして目の前で散った多くの仲間の死が、眼前にこびりついている事もある。とにかく新八くんの体力と精神力はもう限界でした。


だからそんな新八くんのことは銀さんが一番よく知ってるので、


「……だな。悪かったな新八、お前の言う通りだわ。場所は移そうぜ、どっか近くの森に寄る。そんで皆で暖取ろう。ずぶ濡れだしよ」

新八くんの頭を優しく撫でながら言った。新八くんもその手にコクリと頷きかけ……

「いや、城に行く。テメェらの部隊に足引っ張られる訳にはいかねえんだよ。寄り道でもして寝込みを襲われてみろ。また誰かが死んだらどうする」


──ていたのに、晋助はやはり冷たく一刀両断にした。バッサリ斬り捨てた。銀さんの意見に真っ向対立した。やっぱりそれにはいきり立つ銀さんでしたがね。


「はああ?!ふざんな!皆が皆、てめえとか俺みてーな奴らばっかだと思ってんじゃねーぞ!新八だって限界なんだよ!」

でも晋助の胸ぐら掴みかけた銀さんの手を止めたのは、誰でもない新八くんだった。

「銀さんっ!いいんです僕は、行きます!行けますから!」


そして震える右手首を自分の左手で抑えて、

「大丈夫……まだ歩けます」


キッパリと銀さんと晋助の目を見て言った。今はガキでも女子供でも童貞でもメガネでもなんでもなく、今だけはどんな区分もなく、まぎれもない“侍”の目で告げた。


そんな新八くんに少し気圧され、銀さんも晋助も一瞬黙る。黙るけど、やっぱり銀さんは新八くんの限界を常々感じてるからね。


「新八……ならお前は俺が背負う。てめえ一人くらいならいけるから。お前軽いし」
「え?いやいいですよ、僕行けますよ」
「だってお前、気ィ抜くと今にもブッ倒れそう」


過保護か!って言う。銀さんは新八くんを愛してんのか!っていう(ずっと前から愛してます)
でもマジで銀さんは気にしてないだろ、ここで新八くんを五、六時間背負って歩くことくらい何でもないだろう。全く苦じゃない。銀さんは昔っからこういう銀さんなんですね。

だけど新八くんはキッパリとそれを断った。


「本当に大丈夫です。ありがとうございます、銀さん。他にもっと怪我してる人が居るんで、背負うならそういう方が先ですよ」

そんでニカッと笑った。それがまるで銀さん二号みてーな屈託無い顔で笑ったもんだから(ここも師弟)、ああお前ってそういう奴だわ、ってね。銀さんも思ったよ。



「(何を護るかがいつもちゃんと見えてる、お前には)」


銀さんも嬉しくなったよ。とてもね。


「(護りたいものをいつもちゃんとてめえは護る。だから俺はお前に惚れてんだよ)」


すごく素直に思ったんだよ。お前が好きだよって。いやそれ、心の中でだけどね(銀さんの性か)




そしたら晋助も新八くんの気概にはコクリと頷き、

「ああ、分かった。なら鬼兵隊が先行する。てめえらには殿を任せる」


殿(しんがり)を任せるってね。口ではどんだけ辛辣に言おうが、とても信頼してるのだと思うよ、銀さんと新八くんのペアをさ。
銀さんにはすごく腹立つことも多いし、悔しい思いもたくさんあるけども、新八くんを任せられんのは銀さんしか居ないとも思ってるの。新八くんを任せるなら銀さんに任せたいの。晋助の男心も複雑だけどね。


そして新八くんにチラと目をやり、

「テメェは……昼間みてェに銀時から迂闊に離れんじゃねえぞ。ただでさえ今のテメェには体力がねえ。銀時のような体力バカと常に一緒に行動しろ」

と傲慢に。
けど傲慢に言ってても暗に新八くんを心配しております、総督ったら。馬鹿にしてるように見せかけて、本当は心から心配してるのです。でも自分は総督という立場があるから、新八くんとも一緒には居られないの。本当はすぐ側に居たいのにね。

すぐ側で護って、そのすぐ側で刀を振るっていたいのに。本当は誰より側にいたい。


だから高飛車発言に銀さんが怒る前に、晋助は今度は銀さんに目を向けて、


「銀時……分かってんだろうな」

静かに釘刺した。
『テメェがこいつを護れ』と目で語った。銀さんは晋助の無言の言葉をちゃんと汲みますからね、

「ああ、はいはい。そんなんお前に言われねーでも」


ニッと口元に笑みを浮かべて言うの。
『ちゃんと護るし、何なら新八には俺の背中も任せてくわ』みたいな。銀さんはそんな気概ですよ、常にね。

侍としての新八くんを信頼してるし。




まあ新八くんはそんな野郎同士の無言のやり取りを読み取れる訳もなく、


「?……大丈夫ですよ高杉さん、僕は銀さんから離れませんから。銀さんの背中は僕が護りますから」

晋助の発言の意味を若干勘違いしてね、高らかに発言ですよ、てか若いっていいねえ(心から)。ほんとマジでそう思うわ。だって今の新八くんの目ときたら。

さっきまで限界点ギリギリで、まるで小動物のように震えておりましたのに、今の新八くんの目はキラキラとして、『僕が銀さんの背中護るぞ!』っていう意識に既に燃えてる若侍なんですよ。それしか見えてないくらいの。

だから晋助も銀さんも、そんな勇ましい新八くんにはふと優しい笑みをこぼしてね。


「……よし。ならいい。なるべく戦闘にならねェように動け。特に銀時だ」
「わーったよ。ちゃんとコソコソ行くよ、先行してくそっちも暴れ過ぎんなよ」
「ああ。まあ……出来る限りだがな(ニヤリ)」
「ううわ。何かすっげえ悪い笑みだわそれ、新八が見ちゃダメなレベルだわ」


なんだかんだで仲良しかお前ら!って言うね(本当にな)





*続く*

Many Classic Moments15 (攘夷高新)



*まとめ*




けど日常ではそんなんやって酒飲んだり、銀さんと晋助が相変わらずギャーギャー喧嘩してたり、特に変わりがないように見えてますが、戦局はと言うとジリ貧ですよ。

ジリ貧もいいところだよね。まず相手方とは使ってる武器も違うしね。相手方は異国の武器をバンバン使うが、どっかの星で造られてきた、殺傷能力の高い武器をバンバン使えるけども、攘夷の連中はまだ刀や槍でしょ。言い方悪いけど、ほんっと敵の天人連中には猿みてーに見えたと思うよ。蛮族だと思った事だろうね、まだそんな武器振り回してんの?ってさ。

んなモン振り回れたところでこっちから見りゃおもちゃみてーだしさ、てか地球人てよっわwよっわwすぐ死ぬしよww

と。凄え腹立つけども、仕方ないやね。向こうは侍ってもんを知らない連中だからね、これは文化の違いもありますよ。でも本当に腹立つのは天人連中でなく、幕軍だよなあ。こういう奴らに迎合して、甘い汁啜って、かつての仲間連中(攘夷)を追い詰めてんだもん。お前らの中の“侍”ってなんだよ?ってさあ。
お前らはそんな事する為に侍でいんのか?いる必要があんのか?なら、侍ってなんだよって。

思うよ、そりゃね。侍の定義自体が揺らぐ、そんなクソみてーな時代だよ。戦に明け暮れる日々だ。そりゃ晋助だって疑問に思わない筈がなかろうよ、ガキの頃に感じた鬱屈感も高まっていたと思うよ。


(先生の言ってた“侍”に、先生の説いたもんに、果たして今の俺はなれてんのか?……それとも、自ずから遠去っちまってんのか)

疑問に思わない日はなかった。

戦が終わったばかりの戦場で、ハアハアと息を整えながら、顔に浴びた返り血を上着の袖で乱雑に拭っている時。眼前の敵を袈裟懸けに斬り、返し刀に背後の敵の喉笛を剣先で突いて殺した時。いつだって、どんな瞬間だって常に疑問は晋助の中にあった。

でも自分が斬って斬って斬り伏せていけば、その後ろ姿に付いてくる奴だってまだゴマンといる。『総督!!』と目を輝かせ、己の為に死ぬ覚悟を決めてる兵隊だっているんだよ。晋助が死ねっつったら死ぬような、混じり気のないバカな侍が大勢居るんですよ。そんな奴らを晋助がどうしてほっぽりだして行けるだろうか。

戦況がどんだけ悪かろうが、たとえ自分が死ぬ目にあってようが、部下達は晋助を信じる事を決してやめない。



モブ1「ハア……ハアッ、お、俺はもうダメだ。もう俺を置いていってくれ……お前らだけでも、(ゴホゴホ)」
モブ2「馬鹿野郎!てめえ死ぬつもりか!総督置いて、俺らのことも置いて、てめえだけおっ死ぬつもりなのかよ!?」
モブ3「鬼兵隊のくせにてめえ!てめえは……う、うぅ、ぐっ(ぽたっ)」(拳で涙を拭う)
モブ1「いい……いいよ、もう、俺ァ分かんだよ。腹をこんだけ深く斬られたら、も……ハハ、助からねえ……」
モブ2「馬鹿!喋んな!」
モブ3「馬鹿野郎……何でだよ。何でてめえが先に死ななきゃなんねーんだ。こんな戦……何の為に」
モブ1「てめえら……ハア、俺に構ってねえで、総督のとこ行け……あの人の背中は、き、鬼兵隊が、」
モブ2「護るに決まってんだろうが馬鹿野郎!!でも総督自体が強すぎて背中すら護らせてくんねえよ!あの人鬼だよマジで!最高にかっけーよマジで!(ダンッ)」(地面を拳で叩きつけ)
モブ3「ああ全くだぜ!総督が鬼みてーだから俺ら若干遅れてるからね、せっかく総督が『鬼兵隊!俺に続けェェェ!!』ってミラクルかっこよく指揮とってくれても俺ら続けてないからね!あの人全部自分で斬り伏せる勢いだからね、返り血浴びまくってるよ総督、イケメンとか身なりとか全然関係ねーよ、パねえ勢いの斬り込みだよ、ってマジかっけー総督ぅぅぅぅぅぅ!!さすが俺らの総督!(ダンダンッ)」(地面を何度も叩きつけながら)
モブ1「だなァ……ハ、俺らが心配するなら、それ総督じゃねえよなァ……あの人は総督っつってんのに、いつも先陣切って敵とやり合っててよォ、いっつも返り血浴びてら……そんで鬼みてーに強え……かっけえ……総督……」(ふっと目を細め)
モブ2「ああ……だからも、お前、も、無理すんな。てめえは鬼兵隊だよ。どこいっても、俺ら、鬼兵隊だ(ボロボロ)」
モブ3「そうだぜ。な、鬼兵隊には総督がいる。あの人が居んだよ。だから安心しておっ死んじまえよ馬鹿野郎。そんで後から逝く俺らのことも笑ってくれよ。なあ。この馬鹿……ばか野郎……(ぽろぽろ)」
モブ1「な……最期にいいか?ハア……あれやって……くんね?」
モブ2「ああ、いいぜ。あれだな。…………(すぅっ)……そーとくっ!ハイ!」
モブ3「そーとくっ!ハイ!」(泣きながら)
モブ2「そーとくっ!ハイぃぃぃぃ!!」(泣きながら)
モブ1「そ、とく……



──って、今際の際まで何やってんだお前らばかァァァァァ!!!(ボロボロボロボロ)

なんて馬鹿な奴だお前ら!何でこうも忠誠心剥き出しなんだよお前らは、もう全員抱き締めたい!この馬鹿ども全員だ!(ボロボロ)(だから泣いてる)
何もう、こんなの日常茶飯事なの?こんな愛おしいモブ達まで死ななきゃダメなのか。なんて戦だよこれ。報われねえ。辛え。だっていくら名も無きモブでも、こいつらにはこいつらなりの覚悟と信念があるんだよ。一人一人に侍の魂を持ってる。そんな漢と書いておとこと読む侍達が、まだここには居る。

だから晋助はどんだけ報われなくても、今日も先陣で闘ってるよ。


こんなやって死にそうでも、たとえ死んでも信じてくれるって、それってもう凄え絆じゃん。鬼兵隊の奴らはバカな奴らだけど、ほんっと気づいたら総督コールしだす奴らだけども(いやそれはうちの鬼兵隊だけだよ)、そんな奴らの魂を護れないならそれ晋助じゃないもの。

だから斬る。仲間を一人やられたら、相手を五人でも六人でも斬る。斬って斬って斬って……そんで、気付いた時には足元に転がってるのは屍ばかりだけどね。仲間の屍も当然あるよ。それってすごくやるせないことだ。でも皆を導いてるから晋助は立ち止まれない。


だからたまにフと我に返り、しかし足元に転がった天人の屍を無造作に踏みつけ、

「……チッ、雨が降ってきやがった。血の臭いが消える……こりゃ銀時の鼻も効かねえな」

と雨を孕んだ天の雲を睨み、動物じみてる銀さんの嗅覚を思って薄く笑い、また刀をだらりと下げて晋助は戦場を行くんだ。今日も。


そんで、たまたま偶然にも戦場の片隅で新八くんを見つけた。危ういながらもちゃんと眼前の敵を斬る新八くん。ヒュザッと振り落とされるは、きちんとした道場剣術のイロハを纏う美しい刃。新八くんは強い。
そんな新八くんを見て晋助も少し安堵するんだけど、その次の瞬間にはもう新八くんの頭上に迫り来るは敵の天人の刃ですよ。

戦場では息つく暇もない。そしたら晋助は新八くんの頭上に迫った敵の白刃を認めるなり、身体を俊敏に動かせてダダダと地面を蹴り、

「────ッッ!!」

刀を構えた敵の胴体をザバァッと真横に斬る。一片の容赦もなく斬る。そんでビチャビチャと腹わたをぶち撒けた敵が、

「……あ?……ああ?んだコレ……」

自分で自分の腹わたをつまみ上げてるくらいには素早い動きで相手を斬ってる。もちろん、ものの数秒後には相手はどうっと地面に伏せております。斬られた事もひょっとして気付いてないかもしんない。

新八くんは一連の流れを間近で見てたけど、まだ腰を抜かして立てなかった。だって一歩間違ってたら、自分が今こうして転がってる天人と同じように死んでたかもしれないのです。一瞬で生と死が分かたれる、それが戦場です。

んで、ふうと息を吐いてる晋助を恐る恐る見上げた。


「……た、高杉さん」
「テメェ、頭の上もよく見とけ。死ぬぞ」

晋助はそう言いながら、頬に薄く飛んだ血飛沫を乱雑に拳で拭う。


「い、いや、頭の上とか普通見れないでしょ。だって今のは完全に死角から来ましたもん。そんな風に動けるのは銀さんとか高杉さんとか、桂さんとか坂本さんくらい……ってアレ、結構動ける人が僕の周りに多いな」(←確かに)
「ああ……まあ、テメェができねえだけか(真顔)」
「うるせーよ!誰のおかげでこっちが目立たないと思ってんだよ!……でもあの、ありがとうございました。高杉さんが助けてくれなかったら、死ぬとこでした」


恐る恐るながらも、たとえ場所は戦場でも、目と目を合わせればもうこうやって話せる高新です。新八くんだって今は立ち上がり、ペコリと大きく頭を下げる。だから晋助も血のこびりついた刀をヒュッと振り、

「テメェを助けた訳じゃねェ。ただ……死にそうになってるテメェ見てたら身体が勝手に動いた」

新八くんから目を逸らして、ぽつりと呟く。新八くんはその言い草に少しドキッとして、

「そ、そうですか。僕ってばそんなに死にそうでしたかね」

などと慌てて言ってますね、全く的はずれな回答です(戦場でも童貞メンタル)
そんな新八くんの周りにはいつも居る筈の銀さんの姿はない。だから晋助も訝しげな目つきになり、キョロキョロと周りを見渡し、


「銀時はどうした?近くに居ねえのか」
「あ、ハイ。負傷した方が居たので、銀さんはその人に肩を貸してます。だから今は負傷兵を庇いつつ、僕らの部隊は撤退してます」
「あ?勝手に何を撤退してやがんだ、テメェらは」


勝手に兵を分断され、ピクリとこめかみを引き攣らせた晋助。でも新八くんは怯まない。

「だって怪我をしてる方がたくさんいます。雨も降ってきたし、皆さんに治療が必要なんです。撤退するって銀さんが」
「銀時の野郎……何を勝手に進めてやがる(ギリギリ)」
「『いいか新八、戦略的撤退だからなコレ。負けてる訳じゃないからコレ』って、銀さんが」
「……銀時なら言いそうだな」
「ええ。銀さんなら言います。だって銀さんなら、護ることを諦めない」


澄んだお目目で銀さんの言い草を引き継ぐ新八くん。だけど晋助は納得いかない。だって鬼兵隊のメンツも今日の戦ではたくさん死んだ。敵の命を奪うくらいでは埋められないものが、晋助の手からこぼれ落ちた。だからもっともっと斬り伏せなきゃならないのに、なのに、銀さんは生きてる連中を庇うために撤退すると。生きてる連中こそを護るために闘うのだと。

そして新八くんは銀さんの意思を継いでる。


晋助の中にはどうしようもない苛立ちが募った。これはもう誰が誰を好きだの、嫉妬してるだのという生易しい問答ではなくて、魂からの咆哮だった。決定的に分断してる自分らの意思を突きつけられたみたいで。
だからギリギリと歯噛みしながらも、晋助は新八くんに向き直る。


「いいか、そういう時は敵も同じ状況なんだよ。今こそ畳み掛けねェでどうする」
「いや、今こそ撤退すべきです。だって今畳み掛けても、こっちの疲労がピークな分だけこっちが不利なんですよ。もともと幕軍よりも数が多くないし……分かってください、高杉さん。僕、銀さんに従います」
「……どうしてもか?」
「はい。どうしてもです」
「……チッ。もういい、勝手にしろ」


はっきりキッパリ、凛々しくも意見した新八くんをもう見ていられず、晋助はくるっと踵を返したのですよ。そして、

「高杉さん!待って!」


後ろから掛けられる声も無視してまた再び戦渦の渦に飛び込むの。
てか本当不器用!言いたいことも言えない晋助の不器用さが冴え渡るよ、今日も戦場で!(キラッ)(また例の輝き)


Many Classic Moments14 (攘夷高新)




*まとめ*



今日の新八くんは朝からお堂の拭き掃除をしております(今日はお掃除を担当する持ち回り当番)。廃寺なので汚れも目立つし、何なら板間も所々破れてひどい有様ですが、家事に関しては根っからの情熱を見せる新八くんのこと。目立つ汚れがあったら這いつくばって、キュッキュッと一生懸命に雑巾で磨いていたのですよ。たまに雑巾をジャーとバケツのお水で絞り、また汚れに戻っては磨くと。

そんなんやって一生懸命な新八くんか。這いつくばってね、へえ。そう……何か一生懸命にお掃除していると、ぷりぷりしてそうですねお尻。
とてもカワイイですね、お掃除してる新八くんのお尻は(いやどこに着目)


そしたら偶然通り掛かった晋助も、ん、とばかりに目を止めて、


「…………」

って、まじまじ新八くんのケツ見てんなやこんのむっつり助平がァァァァァァァ!!(お前こそな)

ほんっと普段からしてカッコつけてる分だけむっつりと言いますか、まあ晋助もいくら鬼兵隊総督とは言えども健全な18歳男子ですよ。無自覚ですが新八くんのこと好きだしね。

何かね、晋助も少し気が惹かれましたよね。男子としての性でね。もう行こう行こうと内心は思ってるのに、何か一生懸命に床磨いてる新八くんのお尻がこう、んしょっんしょっと張り切ってゴシゴシしてる新八くんのケツがこう、


「……。……」

って、だからもうさっさと立ち去れやこんのむっつり助平がァァァァァ!!(ガタタッ)
そりゃ新八くんのお尻はカワイイけどもな!

ほんっと何でしょうねコイツ、晋助ってばほんと視線ストーカーもいいところですね。新八くんが別のものに集中してると思った途端に、ちょっと安心して熱視線で見てますからね。逆に新八くんにまじまじ見られたら気恥ずかしくて目を逸らしちゃうくらいなのにね(童貞メンタル)

そしたら新八くんでもさすがにその熱視線を感じたのか、んっ?と顔を上げて、くるっと振り返り、


「あ、高杉さん。おはようございます。朝ご飯もうできてましたよ、桂さん達も待ってるんじゃないですか(ニコッ)」

朝食の催促かと思われてる晋助ですけどね。自分のケツ見られてたとか、そんなんは新八くんだから全く考えませんよ。ねえ。朝からニコニコと屈託のない笑顔です。



そりゃあ、

「あ、高杉クン。朝飯食べたら何か俺の甘味買いに行ってきて、もちろんお前のおごりで」

などとね、傍らからもムカつく声も掛かるってもんですよ(銀さんやっぱり居たんだ)


「俺新八と掃除してるからさー、凄え忙しいから」

って、片手を枕にして寝転んでる時点でアンタは明らかに何もしてねえだろ銀さんよ?って言う(本当にな)


「新八一人だとこの広さは大変だしよォ。かと言って他の連中が掃除とかする筈ねえし」

って、片手枕でゴロリと寝てるこの位置とか、明らかにアンタは新八くんのケツ見るベスポジに居るよね?って言う。それに気付いた晋助が、


「……テメェ何もしてねえだろうが」

などとカチムカで言おうものなら、


「え?いややってるよ、力の限りやってるよ?俺ァ新八のこと後ろから見守る役だから。これが俺の全力だし」

とか堂々とのたまう。清々しいほどハッキリと言う、そしてその意味は晋助にしか伝わってない。何か微妙にエロいものを含んだ意味に晋助には伝わるのに、新八くんはいつもの銀さんのだらだらモードとしか伝わってない。

新八くんには伝わらず、晋助にしか伝わらない、このトライアングルの基本形の以心伝心がここにあります。あ、今は以心銀新じゃないからね、あしからず。


ますますムカムカした晋助が銀さんの前に回り込み(おお視線遮った)、銀さんを忌々しげに見下ろし、


「それは見守りじゃねェ、テメェのは見守りたァ言わねえ。どこ見てやがんだテメェは」
「え?何それ?マジ意味不明なんですけど。どこって新八だよ?新八のことをくまなく、全体的に」


だけども銀さんは手強い。凄えしらっと言う。


「あ?別に見なくていいだろうが、コイツのケツなんざ(イライラ)」
「いや別に新八のケツ見てるとか敢えて言ってねーけど。全然言ってねーんだけど。てか何お前、やば。マジやべーなそれ、何考えてんの?ねえ分かってんのお前、お前新八のケツ見てたんだ。へえ?ふーん。見てもいいけど3分で五百円な(スチャッ)」(右手差し出し)
「どんな商売だテメェは(イライラry」


ほら〜!晋助なんて銀さんの口八丁にかかれば即座にこんなんになるよ。凄え真顔で右手パーにして差し出してる銀さんですよ。すぐあこぎな商売に結び付けるんで、何しろ生きてる土台が銀さんと晋助は桁違いに違うからねえ。




だって晋助はどんなに悪たれや悪童と言われようとも、やっぱり根はお坊ちゃん育ちなんですよ。お坊ちゃん育ちの不良なんです。ボンボン故、幼い頃には潤沢に与えられた環境があった。名門私塾も(結局お気に召さなんだが)、名家の武家の息子という立場も、どどんとだだっ広い日本家屋であろうご実家には並み居るお手伝いや家令が山をなしていただろうし、幼少期からそんな環境で過ごしていたお坊っちゃま。

まあそんな風にして己を取り巻く環境をクソ食らえと思って飛び出してるのが、晋助が晋助である所以なんだけどね。お上や親から与えられた“侍”という立場だけに固執し、しがみついてる他の連中に嫌気がさしてた訳ですもんね。

長々と築き上げられ過ぎたせいで退廃しきった“侍”を気取るそんな連中が許せなくて、生温い恩恵に浸りきってる連中に嫌悪を覚えて、
テメェらが侍の筈がねえって、なら侍とはなんだよって、俺の求め得る“侍”とはなんだよって、幼少の当時は全力で迷走しててわからなくて釈然としなくて、

だからこそ名門私塾でも大暴れしてたし(晋助)、そんで怒り狂ったお父上に木に吊るされて、その流れで当時出会ったばかりの桂さんにはツナマヨおにぎり手渡されたりしてたし(美味しい)、

でもボンボンという立場に居ながら、晋助も葛藤してたんですよ。士族の息子という肩書きがあれば親やお上に全力で寄りかかることもできたろう、その剣技の才覚があれば幕臣に取り立ててもらえる出世への道も余裕で選べただろう。でも晋助はそれをしなかった。


もう名門の息子なんて立場なんざいらねえって、同じような肩書き持って安穏と過ごしてる他の士族のガキなんざ俺と同じ筈がねえって、


 テメェらが俺と同じ筈がねえ、

 んなもんは俺が許さねえ、

 『俺が俺である為に許さねえ』ってさ。



そんな晋助の傲慢が凄えかっけえ。そしてガキの頃から晋助マインドを確立させてんなお前、と思う。心から感心する。だって凄え傲慢っしょ、家を存続させる為でも己の立場を守る為でもなく、誰の為でもなく、己の魂を護る為に剣を振るう。

凄え傲慢。なのにひとっつも間違ってねえ。剣は人を殺める武器なんだけど、己の魂を護る武器でもある。

その方向性が間違ってる時も多々あれど、晋助は牙を研ぐことをやめられんのよ。やめたら晋助は晋助でなくなるからさ。いろんなところに噛み付く事を決してやめない。そんなガキだったんスよ。

そうやって翠のカワイイお目目にギラギラと闘志燃やし、色んな制度や社会に噛み付いてさ。まだ幼いながらも、そのギラつきは大人顔負けどころか、大人にもない灼熱を孕んでやがる。


『死ねよテメェら、むしろ俺がぶっ殺してやらァ』


的なね。ほんとお前ボンボンかよ?みたいな。そのギラつく目は既に幼い獣ですよ。そんな片鱗を漲らせて、肩を怒らせて往来なんて歩いてた時分には、

『──ねえ聞いた奥さん。高杉さん家の息子さん、今日もまた塾で大暴れだったみたいよ?(ヒソヒソ)』
『ええ?またなの?晋助くんでしょ?うちの息子もあそこ行ってるのに……何が不満なのかしらね、あんなご立派なお父様がいらっしゃるのにね(ヒソヒソ)』

みたいな(ご近所さんのうわさ話)


そう、晋助だって反社会的なガキもいいとこだったの。晋助はそんなガキだったもんでね。ある意味当時から本物ですね、ええ。本物のアレですよ、でもいいの。そんな晋助が好きだよマジに。

まあだからこそ、そんな晋助だって松陽先生に出会って刮目したし、銀さんや桂さんとつるんでたんだろうけどね。気が合うっつーか、村塾三人はそれ以前に魂の共鳴があっんだろうが。
けどもじゃあ銀さんはと言うと、晋助や桂さん、先生と出会う前からね、


銀さんは死体の山の中で握り飯食らうようなガキだったもんでな?(あっ)


そうそう、銀さんは終始そんな感じだったんですよ。あの時先生と出会い、拾って貰わなかったらどうなってたんだろうね。

めっちゃ強いけどどっかが凄え欠けてるガキだったの、銀さんも。でもその欠けてるところにすら気付いてねえ。当時は気付かせてくれる人もいねえし、

『そもそも気付いたところで、その発見は俺の腹を膨れさせる訳でなし』と。

銀さんはその時点からマジ銀さんだったんですよ。悲しいほどにな。

でもどっか欠けてる銀さんも好きだが、色んなもんを抱えて踏ん張ってる銀さんも大好きだな。そうやって何かを“護る”魂を教えてくれたのは先生なんだろうしね。



 生きる為でなく人を殺める為でもなく、己の弱さを斬る。
 そして己の魂を護る。

 その為に君は剣を取れ。剣を磨け。



って銀さんに教えてくれたのはさ、先生ですよ。その教えがいい悪いでなく、幼い頃の銀さんの胸にはストンと落ちていった事だろう。その時に初めて、世界っつーもんが見えたと思うよ。銀さんは。先生と出会って世界を知りましたと。
だって今までは生きる為に剣をがむしゃらに振るってきたんですよ。当時はもっともっと治安悪かっただろうから、親もいねえガキなんざどうなるか分かんないんだもん。弱かったらどっかに売り飛ばされるかもしれないし、それこそ野垂れ死ぬかもしれない。ガキである自分が自分で身を守り、この世界を生き延びる為には強くなるしかねえ。

先生と出会うまでの銀さんの剣は、そんな剣。

出会った後の剣は、己の魂を護る為の剣。もう理屈じゃねえ、建前もクソもねえ、だけど本能の赴くままにだけでもなく、
ただ自分の大切に想うもの、大切に感じる誰かを護る為に刀を振るえるようになったんだ。



そんな晋助と銀さんは生き様こそ似通ってるもんがあろうが、土台が違うってのはコレ、もう仕方ないでしょ?かたやお坊っちゃまで、かたや孤児だしね。仕方ないんですよ、だから銀さんの口八丁や生き延びる才覚に晋助が勝てる筈がない……

てか何の話してんだ私は(本当にな)

朝から新八くんのケツ見てただけなのに、なんでこんな話を展開させてんだ。え、分からない、自分の脱線力の高さがもう分からない(何その力)



場面を元に戻す。早急で元に戻しますと、でもそんなんやって朝からギャーギャー言い争ってる銀さんと晋助をさ、別に新八くんは特にもう怒らないと思うよね。だんだん慣れてきたから放っとくと思うよ、少なくとも胸ぐら掴み合うくらいじゃまだツッコまないよ(新八くんの順応力パねえ)

しかもまたバケツで雑巾をジャーと絞った新八くん、晋助に向き直るなり、

「ああ、いいっスよ高杉さん。銀さんいつもこんなんなんで、別に掃除では戦力として捉えてないんで。もうすぐ終わりますから」

とかね、ふうと息を吐いてるくらいです。大人か!(仕方ない場面が少年を一時大人にさせる)

ならまだギャーギャーやってる銀さんと晋助は何なんだお前ら、ガキか!(ガキです)




*脱線が名物みてーになってきたな(続く)*


実写版銀魂感想(てか萌え吐き)


*今更のように銀魂実写映画の感想*

*かと言って別に詳しくあらすじを追う訳でもなく、俳優さん方に贔屓の方がいる訳でもなく、つーか自分の萌えた事しか吐き出してません(え?)*

*ぶっちゃけ感想でもないです、看板に偽り有りですさーせん(んん?)*

*てか俳優さんのお名前とかぶっちゃけOFFして語ったりするんで(詳しくないからねホラ)、分かりにくいところも多々ある*

*紅桜は原作もアニメも劇場版も当然観てるし読んでるが、実写は実写だけに絞った萌えを吐く。ゲボロシャアアアアアと容赦なく吐く、見境なく*

*CP萌えもいつものように多々あるから、三次なのにそれありえんって人は即座にお引き取り願おう。マジに*

*だけど萌えを吐き出したい、この萌えをどうにかしたい、ただそんだけです。だから限りなく時間を持て余してる方や、何でも許せるという桂浜の大海のような大きな御心をお持ちの方のみどうぞォォォォォォ*







ハイっ!
ここまでくどくどと前置きしたんで、ここから下を読む方はマジ何でも許せる☆っていう方のみだと思います。てかそうだと思ってアゲていきます、

まずはまずは、

し、し、し……

新八くんがかっけえええェェェェェェ!!!!!(拳を高らかに突き上げ)

かっけえ!マジでかっけえええ!もうやべえ!(萌えすぎて語嚢が極端に低下)

ななななな何ィィィ!?え、もう新八くんがカッコ良すぎた!マジで!
ぶっちゃけてもいい?マジぶっちゃけると、小栗さん銀さん(以下普通に銀さん)や堂本さん晋助(以下普通に晋助)よか、菅田くん新八くん(以下普通にry)がぶっちぎりカッコよかったァァァァァァ!!

きゃああああああああ!!(鼻血ダバダバダバダバ)

ヤバいヤバいヤバい、新八くんイケメン!もうイケメンすぎてね!てか別に中の人ファンでも何でもないが、中の人はあの、マジでよう知らんが(どこまでも二次に生きるなお前)、実写の新八くんはかっ……こよかったァァァ!!ありがとう俳優さん!

ふひーもう、ももももも、やっべえでしょ!?
新八くんカッコいい!のに可愛い!序盤の方、エリーが万事屋に来た時にお盆持ってソファの後ろに隠れてる姿が可愛すぎたからね。どうしようと思った。映画館の座席の上で萌えで丸焦げになった(心情)

ちょいちょい可愛いからね。全体を通しても有り余るイケメンオーラに溢れてる新八くんなんだけど、やっぱり可愛いからね。何ですかあの子は、てかモブと絡んでる新八くんが鬼かわええ!(ビシィッ)

だって実写の新八くんってボケキャラだったよね?(ん?)

だってだって、真面目にツッコミ入れてたのなんてあんまりなかったじゃん?結構ボケてたじゃん?
ユカリの好きそうな、名もなきモブ(だかしかしいいキャラ)相手にボケまくってたじゃん?変装(?)して、いかにも『元から鬼兵隊の隊士です』ヅラしてお船に乗り込もうとしてた時とか、マジで最高のボケキャラだったよね?

武市さんとラストの方で剣を交じらせる(正確には剣先は触れ合ってすらいない)シーンなんて、完全にボケてたよね?うん、ボケてた、武市さんのボケとの相乗効果を生んでた最高だった!

ハアハアハア……こんのイケメンがァァァ!!!(ガタタッ)そんな、そんななあ、ツッコミ放棄する子なんて、ツッコミ放棄するイケメンメガネなんてぇ、お前の伝家の宝刀であるツッコミ放棄までしてネタを取りに行くメガネなんて、

おま、お前銀さんとデキてんだろォォォォォオ!!??(くわっ)(どうして)

そんな子は銀さんといちゃいちゃしてればいいわっ!好きなだけいちゃいちゃしてなぁアンタらなんて!むしろいちゃつけやァァァァァァ!!(ダムダムキュッキュッ)(体育館を全力で3周)

もーね。映画でも銀新だったけども。ええ。何ですかねあのホモは、しかもイケメン同士とかね?何ですかね銀新大好き。何もうほんと、何かその上手く言えないけども、銀さんはそりゃあカッコよかったですよね。
だがしかし、新八くんがカッコ良すぎてくらっくらになったんでね、致し方ない話ですよ。


だってマジ冒頭のあのシーン、まだファミレスでバイトしてるバイト戦士の新八くんが、茶斗蘭星の大使(豹みたいな奴ら)だかに足を引っ掛けられ、店内ですっ転ぶシーン。あれ実写だと凄いよね。マジで『ぐわっしゃんんんんん!』って感じで突っ込むんだもん、椅子や机に。

なのに何も言わずにふらりと立ち上がる新八くんの美しいこと!何あの切なげでいて、何だか諦観すら漂ってる色気!なあ!これ晋助とか見てたら、

『……チッ、悪趣味なもん見せんじゃねェ。腐った天人どもが(キュン)』

って絶対にときめいてると思うけどな!新八くんの見事なすっ転び様と、そこから立ち上がる横顔の美しさにな!(どこ萌えかよ晋助お前)

もーずっと見ていたいとすら思った。新八くんがネチネチいじめられて、しまいには足を引っ掛けられてすっ転ぶ。最高でしょうよ、序盤のシーンの新八くんいびりのシーンを延々流せや、何なら新八くんの着物とかむしり取っていけや、むしろここだけで30分枠とって下さいね福田監督、みたいな(長いよ)

なのに銀さん来たかよ、みたいな(そりゃ来るよ)

早えよほんとアンタ、新八くんのピンチとなると見境ねえなアンタ、みたいな(いやそろそろ怒るよ)

ちょ、ちょちょ、銀さんさァ!?分かってんの、まだ来なくていいからァ!だって新八くんがいじめられてんだよ!?最高じゃねえかもう、まだまだ新八くんのいじめられシーンだけで全ッ然飯食えっから、萌えで丼五杯は軽いから、余裕だからァ!!
だから今少し登場シーンを、30分ばかり遅らせて……


……って、銀さんかっけえええェェェェェェ!!!???な、なんっ、何だこのイケメンは!(ブッシャアア)

ヒィィ!さーせん!銀時先輩さーせんっした、ナマ言ってさーせんっしたァァァ!(土下座)
な、な、何なの!やめてよね、銀さんったら急に煌めくのやめてよね!す、す、すげえかっけえェェェ!!キャー!指の間からしか見れねえ!(チラッチラッ)(二度見しつつ)

ひゃー、実写だから銀さんの一拳も蹴りも、攻撃の一挙手一投足が重いよね。かっけええ。そんで銀さんったら、天人のことボッコボコにしてるからね、何なら店のスチール棚とか破壊だから。全ッ然天人連中より店を破壊してるからね。マジでお前暴行罪や傷害罪もいいとこだよ銀さん、っていうね(乙です先輩)

まあ新八くんがピンチともなると、店なんざ軽く破壊するそうですよ?別に店とか知んねーらしいよ、新八くんの事となるとね。銀さんなんてね……って、それ全くいつもの銀さんですね(愛かよ)

うひゃー、も、もうもう、銀さんかっけえなあァァァ!!でも新八くんの方がかっけえけどよ!(心からの弾ける笑み)

あ、銀さんはそりゃあカッコよかったですが、さりげないシーンにとてもときめいた。
紅桜探してて、地球防衛軍(リサイクルショップ)から出て来るシーン。電柱に背を預けた沖田に何事か言われて、

「知らねえし」

と言ってやる気なく笑った銀さんに、ユカリの心臓はトゥンク……ってなった、持っていかれた(どうしてそのシーンをチョイス)普段の言動に萌えがありますなあ、実写の銀さんは。

次に、万事屋に訪ねてきた鉄子ちゃんに、

「入れや」

と言って鴨居に手を掛け、入室を促すシーン。あれね、カッコ良すぎて死ぬかと思ったわ(真顔)。いや〜自分でも何でそこ?って思ったけど、萌えたからしゃーねえ。マジカッコよかった。何でしょう、怪我してる男っていいですね、てかやめてよね、だから銀さんとかイケメンだからァ!揺るぎねえから分かってますから、銀さんが大好きだから、

でも新八くんのがかっけえけど(だから分かったから)



だって新八くんのあの破竹のかっこよさ!あれで童貞なんでしょ?もうヤバいね!マジで神ってる。
鬼兵隊の船内に神楽ちゃんを助けにきたシーンなんてカッコ良すぎて、もう神楽ちゃんのリアル王子様かと思ったもんな。神楽ちゃんは絶対コレ新八くん好きになるな!と思ったわ。だって単身乗りこんで来るんだよ、女の子を助ける為にね!もうすげえ王子だよ。神楽ちゃんもありゃあ惚れたな!と思った次第ですよ。清々しく若い二人を見守りたい、てか神新神も萌えるよね。

なのに凄えカッコよく、勇ましく乗り込んできたはいいが、新八くんってば一人で来た訳でしょ?そこを武市先輩にツッコまれて、

「…あ、……ああ、えと、(お口もごもご)」

的にね、会話ずらそうとしてる新八くんは、武市先輩に、

「ん?僕ぅ、もしかして一人?一人で来たの?お口もごもごすんのやめて?」

とかセクハラされて、もごもごもじもじしてる新八くんなんて、

か、か、かんわええええェェェェェェ!!!!

ひぎゃあァァァ!!(ピカァァァァ)
イケメンからのキュートきたコレ!凄まじいこのギャップ!この子はユカリを殺しにかかってきたよね、でも新八くんのせいで死ねるとかマジで本望!

何もう、勇ましく乗り込んで、神楽ちゃんを救出せしめんがばかりに王子様ばりにお目目をキリリと輝かせて、

『その子に手を出すなんて僕が許さないぞ!』

的な決め台詞言っておいて、一人で来たことをツッコまれたらすぐにもじもじだよ!どっちだよお前、セクシーなのキュートなのどっちが好きなの!?(名曲)
つーか新八くんならどっちも好きなんだよォォォォォォ!!!決まってんだろ!

どっちの新八くんでもまるっと美味しくいただけます、いただきますぅ!セクシーもキュートもどっちも寄越せやコルァァァ!!


ねっ、晋助(確認1)
ねっ、銀さん(確認2)


脳内で忙しかったですよね、この人たちがね(真顔)。新八くんパねえもん、何あれ。晋助なんて萌えて萌えてプルプルしてたからね、何か肩とか震えてたし、煙管うまく吸えてなかったし、ちょっともう笑い堪えすぎて涙目だったし(晋助)、

銀さんなんて、

『ちょ、お前それねーわ。マジねーわ、しまんねーなオイ。さすが新八だよ、あーカッコいいカッコいい(棒読み)』

などとムカつくこと言いながら鼻くそほじりつつ、なのに目は泳いでるからね、肩なんてふるふるしてるから、生まれたての子鹿のようにふるふるだったから、新八くん萌えで(銀さん)


つーか破竹の16歳がパねえな!
キャワイイところもしっかりありつつ、かっこよさ無限大ですもんね。ふふ。ちゃあんと岡田さんの右腕をバッサリと斬り落としたシーン、とてもカッコよかった。思い切りがいいのもカッコいい男の子の条件ですよね。



あの水も滴るいいイケメンの新八くんと、お船の船頭で三味線ひいてたアクティブな晋助がデキてんのか(いやお前の脳内だけな)。あのツッコミ放棄してたイケメンとなで肩カワイイ晋助がねえ。神楽ちゃんの王子様と三十路晋助が、か……オイ最高だそれ寄越せェェェェェェ!!!高新は持ち前のタッパーに詰めて帰るもん!(フガフガ)

デキてて欲しいねむしろね。晋助可愛かったしね。てかすっげ可愛かったよね!?何あのなで肩の子!(シッ)着物着ると丸わかりじゃん、可愛さ丸出しじゃん!(だからシッ)
晋助の可愛らしさが隠せてない、てかほんと姫メンタル!

晋助可愛い、そんでまた子ちゃん鬼かっけえ。また子ちゃんがもう晋助のナイト的ポジに見えてきたものな、晋助が可愛いオッサンすぎたしな。見れば見るほどなで肩だったし!(キュン)(おいィィィィそれくらいにしとけや)

高新だけどな(分かってた)

ふひー、まあ晋助はねえ、萌えるだろうもんと思って観てたからか、正直そこまでズガガァァァンという萌え衝撃はなかったんだけど(なかったんだ)、新八くんに九割は持っていかれたからアレだったんだけど、でもアクティブだったよね。実写晋助は。ラストとか銀さんと殴り合いしてたもんね。

あ、でも、晋助のあのセリフ。
「今夜は随分とでけえ月が出てるな。かぐや姫でも降りてきそうな〜」っていう、私の大好きなセリフですよ。あれを堂本さんがどういう風に言うのか?ってとても気になってたんで、いや気にしてたので、

だって普通の人間が放つにはちょっとあまりに厨二過ぎるでしょ(注・ユカリは晋助が大好き)、だからねえ心配してたんだけど、堂本さんのセリフ回し聞いた時に案外スッと馴染めて、無理なく入ってきて、

『ああこんな晋助は新八くんとデキてるな……』

ってユカリは安心しました(最終的に高新へと着陸)


いや〜高新萌え凄かったねえ!やっぱり紅桜いいよね。だってさ、だってさ!

新八くん&神楽ちゃんが晋助と対峙したシーン!晋助が、

「おいおい、ここは嬢ちゃん坊ちゃんが来るとこじゃねえんだよ(ふっ)」

などと言った後にですね、新八くんが、

「貴様……高杉晋助っ!」

って言ってガチャリと剣を構えたんですね。ハイここ。
ここ高新です(とても目が真剣です)

貴様だってェェェ!!新八くんが、晋助のこと、
き、貴様だってェェェェェェ!!

新八くんから放たれる『貴様』って最高やな、飯何杯でもイケる!早く写真、写真撮らな、こんな新八くんは写真に撮って思い出の一ページに残しておかなきゃ!(パシャパシャパシャパシャ)(連写)

ひゃーやばいヤバい。晋助に向けて剣構えるんですよ?新八くんがですよ?高新でしかなかったしね。ええ。

そんでね、その時は『高杉晋助』ってフルネーム呼び捨てだったのにね、桂さんがエリーの中から颯爽と出てきて、桂さんと晋助のいざこざを間近で見て何かの親しみを感じたのか、
フラと出てく晋助を追っていく桂さんに向けて、新八くんがなんて言ったと思う!?

「高杉さんとちゃんと話してきてくださいね!」

みたいな!ごめんウロなんだけど、今度は『高杉さん』って言ったの!そこだけはユカリの聴覚はキャッチしたよ!

キャー!!なになに新八くん!最初は敵対心バリバリだったのに、桂さんが絡んでる姿を見て(斬り合いですが)、それだけで、

『高杉さんっ☆』

って気さくに呼んじゃうとかァ!(そんなテンションではない)
君はもう天性のタラシですよね、全くもってね!晋助だってあれはびっくりしただろうな、何か急に高杉さん呼びだもんね。だって真選組の皆とか、そりゃ普通にフルネーム呼び捨ての『高杉晋助』だしさ。旧友である桂さんや銀さんだって、『高杉』でしょ?呼び方なんてさ。

なのに新八くんだけ……『高杉さん』って。

高杉さん、高杉さん、高杉さん……(リフレイン)

ンハァもう!ヤバいっての!新八くんがそんなんだからっ!新八くんが、そんな全方向にコミュ力を振りまくから!そりゃあ銀さんも怒っちゃうからねっっ☆(もううぜえよ死ねよ)

はひー、もう心から萌えたな、あそこの高新は。やばかったァァァ


つか話戻るけど、神楽ちゃんが晋助の前で銀さんの事を気にしてて、

「え?何アルか?銀ちゃん怪我したの?」

みたく気にしてた時ね、隣りにいる新八くんにおっきいお目目をクリクリさせて不安げに聞いてた時にね、晋助なんてね、

「その仲良しな『銀ちゃん』と地獄で眠ってな』

みたいな!そんな事抜かしてんの、何あいつ、万事屋の子供らにこんな意地悪言うとか、万事屋の子供らに敢えて意地悪を放つとか、なんなの晋助ったら、

てか晋助が銀さんに醜い嫉妬をしてますね!!醜い嫉妬のアラサー萌えっ!(ドン!!)(断言していいのだろうか)

ほんともう晋助ったら〜。分かったって、分かってるってぇ、晋助が銀さんポジに嫉妬してる事とかぁ、常に新八くんと一緒に居られるポジにイライライライラしてる事とかぁ(オイ止せや腹立つ)
お前どんだけ?と思ったもんな、あれな。晋助ったら寂しがりやもいいとこですよね。高新きゃわいい。



つーかさ、レイトショーで観たんだけどさ、ユカリの隣りの席がオッサンだったの。ユカリも一人で来てたけど、オッサンも一人で来ててね。んでそれは全く構わないし、互いに独りもん同士仲良く銀魂観ようぜ、的なノリだったんだけど(心の中で)

もうね、オッサンが逐一小声でツッコミ入れてんのね(真顔)。もう逐一、

「いちごwオレww」だの、
「ちょwシャア来たwwサンライズ利権もう使えねえだろw」
とかね、ボソボソボソボソ言っててね、もううるせえよそりゃネタは完璧に面白えけどよォ!とユカリは思ったんだけども、かと言ってユカリもオッサンにつられて笑ってたシーンが多々あるし、ある意味新八くんがツッコミ放棄してるシーンとかマジでオッサンがいい仕事してるし(オッサンありがとうよ)、

さすがにその銀魂大好きオッサンも真剣なシーンでは固唾を飲んで見守ってて、斬り合いのシーンなんて真剣そのものですしね、何ならオッサンがまず侍の目をしてますからね、
ユカリはほんと、上映終わりにはこのオッサンが普通に好きになりました(ええええ)

だって絶対ェ普通にいい奴だと思ったしなあ。新八くんの代わりにツッコんでたしなあ(そこで)


まあオッサンのみならず、どこからでも笑いが聞こえてくるようなレイトショーでしたね。皆して笑ってたね、いい事ですよね。だから今度は昼間に息子(5)と行ってみようと思いましたね。ちょうどいいでしょ、今は幼稚園も夏休みですしね。

息子(5)なんて銀魂=銀さんかっけええェェェしかよう分かってないけども、でもそんな全世代対応夏休み映画の極みかと思いました。実写版銀魂は五歳児からオッサンやバーさんジーさんまでイケる、皆が楽しめる映画ですね。でもね、最後にね、いい?

叫んでいい?


ししししし新八くん一番かっけええェェェェェェ!!!(ウルトラソウル!)








カレンダー
<< 2017年07月 >>
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
アーカイブ