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タイトルなし



触れられた髪も、綺麗に切って、それはなんて気持ちが良いことなんだろう。
ぜんぶ捨てて、ぜんぶリセットしたくて、
たぶん私はもっと歳をとってから結婚するんだろうなぁ。



タイトルなし



心の中のモヤモヤがずっと取れないんだと思う。きっと、この先もずっと。

でも、誰も祝福しない結婚なんて、私は望んでなかった。だから、これで良かったんだとも思う。ただひとつ、私ほんとに男見る目ないなぁってこと。馬鹿みたいだ。ギリギリのところまで、ずっと引っ張って。あんなに、くだらない人間だったのに。勿体無いもったいないって思って、時間を無駄にした。

私がいま、バチが当たってるように、杉沼さんにも、必ず当たる日が来る。それこそ、何人も何人も捨てて、傷付けて、振り回してきた代償が。
このまま、真っ直ぐしあわせになんて、なれるはずがない。そんなに人生って不公平じゃないから。

わざわざ、結婚するなんて報告、言わなければ良かったのにね。馬鹿な人。
そしたら、こんなにも人から恨まれることもなかったのにね。



しんどいなって、思うのはせいぜい一週間くらいなんだと思う。結局、好きじゃなかったんだなぁ。腹は立つのに、なんなのふざけんなって思うのに、惜しいとか悔しいなんて微塵も感じなかった。
あぁ、そんなのでいいの、そんなガラクタでいいの、すぐに壊れてしまうよ、だってそれはとてつもなく脆いから。


一人では生きていかれない人種。
相容れないはずだわ。
根本から違ったんだから。
生理的に受け付けなくなった人間に対して、しあわせを願うほど聖女ではないから、可哀想に、がんばってね、なんて応援はこれっぽっちもしてないけれど。



自分勝手な優越感を振りかざして、いつまでも自分が必要とされてるなんて、大切に想われているなんて、なんておめでたい頭をしているのかしらね。

その狭い空間で生きていけばいい。
ひとりと一人の世界で、いつかそのつまらなさに辟易とするのよ。
私は、前を向いて胸を張れない生き方をしない。

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