8/1

/星を見ているとたまにイカ墨を投げられる

/イカスミスカイ(今晩は一句の代わりに回文が出来た)

/空からは色が抜け落ちて、山の稜線が燃えるような朝焼けだった。

 

8/2

/鱗雲の裂け目から朝日がずいずいと押し出されています

 

8/3

/闘争本能の代わりに逃走本能を持っている。すたこらさっさ。

 

8/4

/今日は『デンデラ』を。姥捨山の逆襲と聞くとやはら面白そうだと思うし、面白かった。

/『長い散歩』も。タイトルにつられて見始める。天使の羽は新聞紙。手を伸ばすこと。手を取れなかったこと。

 

8/6

/月が目覚めて祭りの時間

 

8/7

/なにやら足がやけに痺れる。台風が近い。盆も近い。

/雲が網目状にかかっており空にも網戸があるのかとか納得したら眠くなった

/星の光が弱くなってきて、雲か、雲なのかと窓にへばりついたらどうも空全体が白んでいて、これが、これが夜明けなのか!遠くで家畜たちが鳴き始めた

 

8/8

/対象を目の前に置き描くということ自体に代え難い愛しさがあって、描くことよりも対象を撫でる時間そのものに重さがある。という気持ちが『マルメロの陽光』に詰まっていて、場面を思い出す度にニュートラルな気持ちで向かえるようになり、呼吸する映画だとしばらく反芻してから思う。

 

8/14

/ICOの2周目をすいっとクリア。2周目でも楽しめる様々な景色。最後にふふふと和んだ。行って来ますと手を振って閉じたくなる世界。

8/14

/同級生、卒業生冬/春を読み返した。久しぶりだねえ。我々はすっかりOBになってしまったけれど、あのころの空気の冷たさはよく覚えている。などと、数年ぶりに読み返して懐かしい友達に会ったような。過去に読んだ感覚と少し違う。より身近になったような。言葉に霧もかからず聞こえてくる。

/Ergo Proxyを少しずつ見ている。灰色の舞台と声の調子が気持ちよくてついゆるっと見てしまう。

 

8/15

/鈴虫が鳴いている。静かな夜だ。最近はお絵描きが楽しい。少しずつ取り戻し、積み上げていきたい。

/猫が窓辺で黄昏ている。夜だけれど黄昏ている。猫背を見守る。哲学のライオンのお話が好きだ。あのようなかんじで「てつがく」しているといい。

 

8/16

/本日のお山には雲がかかっていて、天辺は見えません。夏になっても溶けない雪が、もうもうと纏わりつくようです。

/実家から発ち、送り火の中を帰って来た。自分もまた定まった場所にはいられない身、送られているようで安らいだ。昨年、その前も同じように火が灯る道を走った。発つ者たち、どうぞみんなゆっくり帰ってね。

/猫が毎朝6時半に、肉球で?をぺたぺた叩いて起こしてくれていたので、健康的な毎日でした。

/今だって幸せなものだ。などと、魚のように海の底の方で呟きたい一日だった。

/草の原や低い木々が白い腹を見せて、夏の終わりのようにぷかぷか浮かんでいた。りんごは丸くなってきたがまだ青い。

/蛙の声が石を打つような音に変わる。儀式的な音で好きだ。手前で虫たちの電子音楽会。涼しい夜はあいまいなデフォルメも許してくれそう。

/夜は寒いし雲がシャリシャリだったので、窓に霜が付いたのかと飛び起きた明け方。そんなことはなかったし暑くなりそうだ。

 

8/17

/道路端、軽ワゴンに隠れて獅子に着替える一団を見た。急げ、急げという声が聞こえて来そうな慌てぶりで胴に人が入り伸びていく。芋虫状の長い獅子が出来がった。どんな舞を披露するんだろう。楽しそうだった。

 

8/20

/じき夜明け。今日は透明度が高くて空も田んぼもくっきりと縁取られている。この地では山の端から光が届く。

 

8/21

/この世界の片隅に、片渕監督の名につられて映画を見たのは既に8ヶ月前。長いこと経ったけれど、今も様々なシーンを思い出しては心の中で再生している。柔らかく染み通る作品。映画から入り、先日やっと原作も購入した。映画を見てからでも初めて出会うような新鮮さ。すずさんの姿を追いかける。

 

8/23

/きのこを見ていたら、そろそろサモダシや舞茸と凍み豆腐と糸こんにゃくと豚肉の煮物を作らねばならない気がしてきた。サモダシはナラ茸と呼ぶらしいと知った。

 

8/26

/エンドレスエイトな一週間だった…

/本日はLaLaLandを。夢を追いかけるお話。劇中の曲が耳に残る。

 

8/27

/今日は『ノスタルジア』を。街を舞台にした演劇を見るような映像。画面がおそろしく整っている。定規を当てて現実の風景に線を引きなおしたのではないかと釘付けになる。

/大量の茄子を卵とじにして頂く。間引かれた小茄子がごろごろと。丸々漬物にして頬張る夢を見たが何故か全て卵とじになっていた。

/休出、残業手当や有給が無いのは百歩譲って心に留めておくので暴言手当が付けばいいと夢見るディストピア

 

8/28

/肉を煮るために砂糖を出したら色々とあって少々多めに入ってしまった。気持ち甘いがそれより肉が今までにない柔らかさで明日の分まで平らげる。一緒に煮ていた人参も甘い。甘い。まだ残っている茄子は今日は焼いてチーズを乗っけて食べる。遠ざかる小茄子漬物。

 

8/31

/ニチニチソウと聞くとどうしてもツキツキソウを探したくなるし、運が付きそうだから四つ葉のクローバー感もある。この場合尽きると漢字変換してはならない