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ひつじ

ひつじを一枚。
描けるものの幅の狭さに頭を抱える日々です。動物一匹につき小物を一つ追加して描くなど、やるだけやってみても良いのでしょう。
羊が二頭いるとする。しかしそれだけで、何が起こるわけでもなく、延々と草を食んでいる。
だからなんだっていうんだ。
いつもそんな気分で落書きをします。

何を描こうかが思い浮かばず、描きたいものを見つけては忘れ、思い出し、また忘れ、記憶の中で何度も練り直されたイメージは、発酵して腐り溶け、水に流してしまいたい。トイレの水流に乗せて、下水に流してしまいたい。

何を描きたいわけでもなく、ただこうして忘れていくことは少し寂しいから、せめて残していきたい。トイレに流す前に。
矛盾。

トイレのような個室や、狭いロフト、部屋の隅、ダンボールの中、そんな場所が好きですが、同時に閉所恐怖症とも呼ばれたりもして、いいや、嫌いなのは密室だろう。窓の無い部屋、窓を開けない乗り物、窓の無いトイレ……微妙ところにラインがあり、実は矛盾してはいないのかもしれない。

そんなこんなで落書きのひつじですが、ここから世界を広げていければ良いなという、ただそれだけのお話であります。
こんなことからいつも抜け出せないのです。しようもない。
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