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待つこと14年


話題:歴史


久しぶり?に歴史記事。
吠え記事よりこっちの方が楽しいです。


伊予松山藩20万石。
家臣に河村権七と言う男が居ました。
「故あって当藩を去ります。しかし、二君に仕えず。一大事が有るならば必ず馳せ参じます」
この一通の手紙を残し出奔してしまうのです。

時の藩主は賤ヶ岳の七本槍で知られる加藤嘉明。


権七は諸国を流浪する日々。勝手気ままなその日暮らしである。そんなある日、大阪の陣が終われば、加藤、福島、黒田の三家は領地を没収されるとの噂を耳にします。
権七は江戸に急行、旧友を頼り嘉明に面会を求めました。
もちろん嘉明は権七の帰参を許します。旧禄八百石のままに…
そして、権七の前に金銀を積み上げていきます。
「これは受け取らなかった八百石の14年分だ。帰参の時の為にめておいたのだ」
権七は驚き、そして、固辞します。14年間、加藤家の為には何一つ働いていなかったのだから。
「二君に仕えず。他家に仕官もせず、加藤家の大事には駆けつけてくれたではないか」
最後に一つ付け加えました。
「待っていたぞ、権七」


加藤嘉明。豊臣恩顧でありながら徳川方についた事はあまり評価していません。
しかし、部下を心より大切にする姿勢はやはり、将たる器がなせる業なのでしょう。

簡単に決めないで欲しい


話題:ニュース全般

安倍政権の成長戦略づくりを担う産業競争力会議(議長・安倍晋三首相)が15日開かれ、民間議員が、解雇を原則自由にするよう法改正を求め、お金を払って解雇できるルールづくりを提言した。今後、欧州の例などを調査して具体化を検討する。




遂に新自由主義の一番怖い部分が頭をもたげてきました。
私は現在サラリーマンです。そして、将来的には起業して、自分達の会社を持ちたいと、40過ぎなのに夢見がちな愚か者です。
確かに起業した時を考えれば、解雇を自由に出来る事は良いのかもしれない。しかし、私はこの制度に対して疑問が絶えない。

先ず、一方的解雇を可能にしたら、当然経営サイドの都合での解雇が可能になる。解雇して他人の人生設計を狂わせて、経営サイドは減給などの血を流すのだろうか?確かに社会は実力主義だと考えてはいるが、果たして実力に応じた解雇なのか?必ずおかしな話が出てくるはずだ。

次に解雇時に支払う金額はいくらに設定するかだ。
少ないならば生活が立ち行かないだろうし、多く出せば企業にも打撃だろう。しかも、多く出るのなら解雇を望むアホが必ず出現する。
その他にも失業保険の問題も出てくるはずだ。
私も現実に仕事をこなせないアホのお陰で、苦労する事は多々ある。解雇して新しい人間を入れてくれとも思う。
だが、安易な解雇で費用がかさみ賞与などに影響が出たりしたら?
失業者が増えるかもしれないと言う事で、保険料が上昇したとしたら?
そう考えると一概に言えない部分がある。
まして解雇にあたる人間を採用してしまった人間には責任は無いのか?


難しい問題が多々ある。稚拙な議論ではなく、知識と経験、それに知恵を出し合い、出来る限り情報公開する事を望む。
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