アリババとアラジンによって解放された元奴隷・モルジアナ。

彼女にアラジンは尋ねた。

「ねぇ、何て呼べばいい」

モルジアナは「何でもいいです」と言った。
奴隷にして戦闘民族の彼女には、多分そんなことにこだわりはなかったのだろう。

「じゃあ、モッさんでいい?」

彼女は何も言わなかった。

……はずなんだけど、どういうわけかモルさんと呼ばれているのでして。

モッさんはお気に召さなかったのか。
しかし、嫌だと言っていないのにアラジンが呼び方を変えるとも思えない。

呼ばれるたびに表情で示したのかな。

謎だ。