出かけるのでこの短さです。
正体ってこの程度しか思い浮かばなかった、すまんね。
宿題、大掃除頑張りましょう!
しばらく電車に縛られます。
ユウキたちは町外れの工場に集った。とはいえ、「同志」たるべき面子は三人のみ。ベアトリーセ、マルグレーテ、そして……整備士資格を持つ老人。
行動を起こすべきだ、ティアを助けるために、と気炎を上げているところに、老人が下りてきた。
「騎士の恩讐は三倍返しなんだぞ。ねぇおじさん、あいつを貸して下さいよ。お願いします」
「あいつ」。すっかり人間のように言われているそれは、今格納庫でじっとしていた。主人が来るのを待つように。
老人は、それはいかん、と首を振った。
「警察沙汰にもなった。キンティアはあれを周囲の目に触れさせすぎた」
幾ら、多少の武装が州法で認められているとはいえ、その内に入れておくのを上が果たして許してくれるか。軍事転用も可能なMA、犯罪にも使える。
大騒ぎになると、見ていない、知らなかったでは済まされなくなってしまう。
少し調べてみた。ここは、文化的近さから、割と初期にギガノスの傘下に降った地域である。それと前後して、小さな技術者組合が新型エンジンの開発を受注し、周辺地域から装甲等の素材の提供を受け、ありあわせの人工頭脳と組み合わせて試作モデルを作ろうとしていた。そんな噂がある。成程、かつては工業で鳴らせた地帯だ。環境は整っていたといえるかもしれない。
あれの素焼きのような白い肌は、未完成さを思わせた。まるで中途で放棄されたような。