いきなりドライブが書けませんでした。リハビリというか助走というか、とりあえず、執事パロでコネタいってみたいです。(ホントもう、尻切れトンボが多いサイトですみません…!)
自分で自分におさらい(汗)
・執事阿部は「廉様」と呼ぶ。 三橋には「隆也」と呼ばそうとしている。
・坊ちゃまの三橋は執事を「阿部君」と呼んで怒られる。でも呼び捨てはまだ勇気がいる。
・同僚執事に栄口がいる。阿部と三橋を見守っている。楽しんでいる。優しい天使だけど、キチンと小悪魔栄口を持っている。
まとめ:執事栄口には小悪魔バージョンがある。
オッケ!
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オレ、阿部隆也はロイヤルミルクティ−と深紅の薔薇をこよなく愛する男だ。
この二つをテーブルに置き、そして大切な人と一緒に午後のお茶をする。
そんなささやかな幸せで、心が満ちてしまう、そういった人間だ。
こんな小さな幸せ、それを叶えるなんてカンタンなことじゃないか?
普通、すぐ、叶うよな?
…オレ、そんなに高望みなんてしてないよな?
コチコチコとアンティークな壁掛け時計が時を刻む。
その音は、オレの心とポットのなかの紅茶が冷めていくことを知らせている。
30分が経った。
遅い。
すぐくるといったのに。大丈夫だといったのに。
紅茶を作り変えてこなくちゃいけない。
そう思いつつ真っ白いポットを眺めるけど、立ち上がる元気がでてこない。
(作り直したってこないんじゃねーか?)
なんだろう。これくらいのことで。
自分でもなんでこんなにこだわっていたのかわからない。
けれど、あんまりにもすれ違うことが多いから。このお茶をしながら、お互いをみつめ直そうって思ってたんだ。
もっとお互いが相手に優しくなれるように。というか、オレがアイツに優しくなれるようにって。
部屋まで様子をみにいくか? でも、それでまたすれ違ったら…
「オレ…執事に向いてねーのかな…」
思わずヤサグレそうになったとき、居間の扉がバタンと開いた。
「お待たせっ…しました…!」
息せききって飛び込んできたのは、この屋敷のひとり息子、三橋廉。
オレたち執事が『廉様』と呼んでお世話をしている坊ちゃまだ。
彼は黄色と水色のチェック模様のパーカーにジーンズというラフな格好で、格調高いインテリアの居間に突っ込んでくると、パカッとオレにお辞儀をしてイスに座った。
この唐突なお辞儀は、最近はじめた野球部のお辞儀の仕方らしく、本人はえらく気に入っているらしい。
主人に敬礼される執事の立場になれば、かなり微妙な気分になるのだけど…
と、そんなオレの気持ちなどおかまいなしで、廉様は廉様で、お茶に遅れてきたことは気にしているらしい。
顔面が蒼白だ。
「ごっ、ごめん…なさい…。帰り道、部活の、か…叶君に、話しかけられて…」
「いえ、べつに、気にしてなどいませんから…」
嘘つけ、オレ、と内心では思ってもオレの心はだいぶ浮上してきている。
ただ、この怯えるほどに気を遣われている姿をみると、こっちのほうがダメージが大きい。
「それっ…と、屋敷のまえ、犬…連れてる人いて…こわくて…」
「廉様、やはり学校の送り迎えは私がしたほうがいいのでは?」
「だっ…ダメ! もう大きいのに……」
少し前に、学友に毎日の送り迎えをからかわれたらしく、廉様は以来、自分で登校している。
うちの廉様を遊び半分に傷つけたとあらば、文句をいってもよかったのだが、自力で登下校をするようになって廉様が前よりたくましくなってきたので、それでよしとすることにした。
(それにしたって散歩中の犬にもおびえるんじゃ…)
オレが腕を組んで考えていると、視界に信じられない光景が飛び込んでくる。
廉様が冷めたお茶の入ったポットを傾けて、自分でカップに注いでいるのだ。
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時間切れのため、次回に続く(続くのか…)
アレ、こんな感じだったかな。うー、でも、いっか。
ああ、でもミハベ書けてよかった。もう最近、頭のなか榛名さんだらけだったから。
ミハベ的妄想をキャッチする器官が退化したかと思った…。