「そうか…」
そんな隆也の言葉に、一瞬、間を置いてから運転手が笑った。
「確かに、そうそう、外部に漏らしちゃいけないか」
面白そうにしてくれる人でありがたい。
運転手の反応で、少し隆也の気持ちも緩んだ。
「…練習が面白いんです」
「え?」
「うちの監督、最初はみんなが驚くくらい無茶な目標を立ててくるんですよ。でも、いつの間にか、みんな本当にそれができるんじゃなかって思えてくる雰囲気があるんですよね。それで、練習や試合のやり方も、自分たちで考えてどんどん意見いってけるし、試していける。…僕は小さい頃から野球をやっているんですけど、今のチームが一番やってて楽しいです。大変なことも多いけど」
運転手はハンドルをクルクル回しながら、隆也の話に相づちを打ったり、妙に感心したような声を出した。
「やっぱり気持ちが大切なのかもねぇ」
最後に運転手はつぶやくようにポツリと言う。
隆也はまた後部座席に身体を沈めるように寄りかかった。
隣にいる元希の目には、満足そうな猫のように見える。
けれど、タクシーが大きく左にカーブした後に、彼は面白くなさそうに言葉を漏らした。
「今のチームが一番ねえ」
「当然、でしょう?」
「マジ可愛くねえ」
にやりと笑う隆也と、腕を組んで息を吐く元希。
「あれ? 二人とも同じところじゃないの?」
その様子に運転手が尋ねた。
2016-6-28 08:11
拍手メッセ様にお返事もせず書いてばかりです(汗)
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「なんだか最近は急に強くなるチームが多いよね。どんな練習をしているの?」
運転手は興味本位に聞いてくる。
その明るい声から、西浦校と彼の甥の接点はなかったのだろう。
元希もつられて、後部座席の自分の隣に座る隆也の顔を見た。
けれど、無表情が多い隆也の顔は、今、少し含み笑いを見せていた。
「企業秘密ってヤツですね」
「はあ!?」
運転手よりも元希の方が大きく反応する。
「あんだよ、それ」
元希にジッと大きな瞳を向けながら隆也は唇を歪ませて笑う。
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とりあえず出社します(^^;
2016-6-27 08:20
会社の原稿作成、いろいろあって今、終わったんだぜ…
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タクシーが走り出した。
夜でも明るい店が多い大通りにさしかかる。
「君たちはどこの学校なの?」
運転手の言葉に元希の口に一瞬の戸惑いがあった。
「西浦です」
そこに、急にハッキリした声が聞こえた。
眠ったように目をつぶっていた隆也が、顔色は悪いままだが運転手と元希の方を見ている。
「ああ、西浦。あそこ、できたばっかりのチームなのに強いんだってね。そうか、君、そこの部員なんだ」
運転手の声が少し弾む。
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とととりあえず会社に行ってきます。
2016-6-21 08:01
日曜日だというのに、会社の宿題やってました。英語プレゼン原稿みんな分。(難しい英語ではない)
で、自分の原稿がこれからとか(^^;
ちょっとだけ更新はしたいですー。
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2016-6-19 20:16