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皇子様と僕 続き


静かになった部屋のなかで、タカヤはトトに視線を合わせる。

あのハルナとアキマルがすんなりいうことを聞いて部屋を出ていってしまったというのは驚きだった。

ふたりは異様なまでに自分の取り扱いを用心深くおこなっていたのだから。

けれど、このトトという女性の落ち着き方をみれば、よほど彼らとなじんでいるのだろう。

タカヤは正直、自分のことをあっさり他人に任せて出ていってしまったハルナにたいして、少々割りきれない気持ちを感じた。

ハルナはそれほどまでに彼女を信じているのだろうが、なんだかそれがしゃくにさわったのだ。


(オレはなんでこんな気分なんだ?)


胸の奥の判然としない感情。

それを不思議な気持ちで感じながら、タカヤはこのトトに身を任すしかないのだと覚悟を決めた。

皇子様と僕 続き

タカヤは目の前の女性の笑顔を見返した。

耳が?

タカヤの視線の意味を悟ったのか彼女は表情をあらためて真剣な眼差しを返してきた。


その瞳の力の強さにドキリとして思わず目をそらせる。

それをみて、女性はわずかに微笑むと、ハルナとアキマルに向けて手でなにか合図を送った。

その素早い指先の動きにタカヤは眉をひそめるが、ハルナとアキマルは同時にうなずく。

「んじゃ、トトに任せるわ」

そういってハルナが立ち上がった。

アキマルは手早く食事をかたずけはじめる。

「なあ、トト。タカヤのこと、うんとキレイにしてくれよ」

ハルナがそういいながら、パパッと手を動かした。

「モ、モトキさん?」


タカヤの戸惑いをよそに、女性はクスリと笑みをこぼすと、タカヤとハルナたちのあいだに立つ位置に歩いてきた。

それと入れ代わるようにハルナとアキマルが部屋の外にでていこうとする。


「待って」

タカヤが声をだすと、二人は振り返り微笑んだ。

「大丈夫だよ、タカヤくん。トトのことは信用していい」

と、アキマル。

「タカヤー、オレが腰抜かすくらい、とびっきりの美人にならないとしょうちしねーぞー」

と、腹が立つくらい笑顔のハルナ。

「ねえ、ちょっと!!」

タカヤの声は聞き取られずに、部屋のなかにトトとふたりで取り残されてしまったのだった。

******
トトについては正直ノープランなので、どんどん勝手に動いてもらいたいです。

今日は

皇子様ものを空いた時間にできるだけ書いてみたいな…と思います(携帯から)
できるかな
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