「彼岸花の咲く夜に」

そういえば報告してなかったけれど、とらに頼んでた彼岸花、12日に届きました。ポストカードとかロゴのステッカーとかいろいろ付いてきてちょっと戸惑ったり。だってこんなの付いてくるって知らなかったから。
お昼前に届いたのですぐにプレイ開始して、日付変わったちょい後くらいにはクリアできました。

ネタバレない感想から書きます。


ひぐらし、うみねこの時にあった物語に引き寄せられる感は弱い。うみねこ以上に好き嫌いわかれると思う。

今までの作品、ひぐらし、うみねこと大きく違う点は二つ。
・ミステリー要素がない
・短編が七話収録

ひぐらし、うみねこは犯人は人間なのか、非人間なのかってやりとりがあったけど、彼岸花は妖怪がいる前提なのでそれがない。事件が起こっても「妖怪の仕業です」で終わり。トリックが〜とか言わない。
また、今回は一話完結型。そしてそれぞれで主人公が異なる。たとえるなら地獄少女、アニメの吸血姫美夕みたいな感じ。ハッピーエンドだったりバットエンドだったりと、いろいろ。

あとどの話も「いじめ」が絡んできます。
中にはかなりハードなもの(性的虐待、動物虐待含む)があるから、無理な人もいると思う。個人的には伍がきつかったです。
正直、よくもまぁこんなに思いつくな、とも思う。
今までの作品より人間の悪意を感じる作品だとおもいます。


以下、ネタバレ含む感想。

壱「めそめそさん」
めそめそさん誕生秘話。決定的なことは書いてないけど、担任から性的虐待されてる女の子が主人公。
私が気付いた漫画版との相違点は金森の今後の予定。
ゲームの金森:小学校卒業後は関係を綺麗に終わらせ、何事もなかったようにふるまう方法を模索。
漫画の金森:小学校を卒業しても毬枝との関係を続け、将来は金森と同じ血液型の男と結婚させて自分の子供を産ませる。他の男にその子供を育てさせ、自分はその子の担任として学校で待つ。入学してきたわが子に毬枝と同じことをするつもり。
ゲーム版で文章がエグくなってるのに、未来予定の屑っぷりは漫画の圧勝。あと最後の毬枝が金森に感謝する場面は漫画のほうが好き。
あと金森のデザインはゲームのほうが好きです。

弐「心霊写真機」
正義感の強いカメラ好きの男の子が主人公。
毬枝がいきなりミスリードに使われてびっくり。毬枝の母親が発狂するシーンちょっと怖かった。毬枝VS彼岸花戦は燃えた。

参「お姫様の嘘」
演劇部所属のお嬢様が主人公。
古典劇「六軒島」の内容が気になって仕方がない。教頭先生の契約は優しさなのか、ただ食い物にしているだけなのかが気になった。とりあえずアヘ顔やめてくれ。

四「鎮守神様の祠」
霊感少女が主人公。
不意打ちでさくたろうが出てきてびくっとした。あの後の桜田がどうしたのか、後日談が見たい。

伍「ハメルンのカスタネット」
いじめられっ子の秀才が主人公。
動物好きは読むのがつらい話。因果応報って言葉がぴったり。
でも最後の「雄同士で交尾〜」のあたりは意外だった。そっちもかなり辛いだろうけどさ、共食いEDだと思ったのにな。

六「とある少女の一日」
明るい女の子が主人公。
これは読み始めは「?」だけど、後半になって何の話か気付くとせつなくなる。いい子じゃん、普通の子じゃん。自業自得だけど、あれさえなければ…と、つい思う。

七「ユートピア」
いじめられっ子の女の子が主人公。
いじめに立ち向かう勇気を持つまでの話。物語をひっくり返すことに定評のある竜騎士さんは、今回も綺麗にひっくり返してくれました。読みながら「ですよねー!」という気持ちと「うわあぁぁぁぁぁぁ!!なんでえぇぇぇll!?」という気持ちと。うん、大変だった。
今回は担任含めクラス全員事故死したから逃げられたけど、そうじゃなかったら逃げられなかっただろうな…まぁあの状況自体スミレの仕業だから、人間には打開策はなかったろうけど。


毬枝が好きです。戦う毬枝がもっと見たいよう。

竜騎士作品はネットでは叩かれまくってるけど、そんな風に言われても好きだからやめられない。なんか、癖になるというか中毒になるというか…うん。
ちなみに、私はこれ次も買おうと思うくらいには好きです。 でも友達に布教しようとは思わない。