12/2
/希望も絶望も転がる暗い道の上です。灯りを頼りに冬を越そうと思います
12/5
血界戦線の漫画、一巻だけ購入してから一月ほど経ったのだが、その間手が開いてはチラチラとページをめくってしまう。どうにも大好きらしい。続きも必ず揃えようと誓う
12/7
/携帯がついにお仕事を出来るレベルではなくなり、充電器に繋いで自宅待機させる体となった。泣く泣く新しく導入した機械は傾けてスリープ解除など私に嬉しい機能が備わっており、早くも馴染んでいる。外でも携帯を使える便利さと自宅待機の機体を想って涙した。
12/10
/雪は冷たく、木々の枝に触れると温かく。庭の草、雪の下から出てくると、まだ青かった。
12/11
/猫を撫でるとき、猫もまた我々を撫でているのだ
/夕暮れ時に、積もるであろう雪が降る。町のシルエットが、猫の梅のような手型で覆い尽くされる。いくら花に埋もれようとも、冬にホーホケキョと鳥は鳴かないから、静まりかえる。夜が来る。
/どうも猫に思考を洗脳されているようで風景の端々に猫が見えるようになった。グルグルで言うところのさっぱり妖精やドサクサ妖精のように良いタイミングで、猫が茶々を入れに来る。
12/12
/外に出て、吸収したくなる時期がある。家の中で片付けたい色々があるためなかなか外に出ない。たまに街を歩くと楽しい。雑貨屋でもスーパーでも、何もかも目新しく感じる。
12/14
/雪の表面に水滴が這う、晴れた午後。束の間の晴れ間に雪は湯気となりました
12/17
/雪の街は眠らない。夜には除雪機が重い音を響かせ家を揺らしながら道路を平らにしてくれるのだ。私の下手な雪かき跡をなだらかにしておくれ。偉大なる除雪機。日が昇ると故人のちいさな除雪機が動く音が交じるようになり、本日の積雪量を知らせてくれる。
個人宅の除雪機が稼働している日は雪が多いので早めに起きて雪かきをする。そう、今日は雪が多い。
12/19
/床が切なげにきしきしと鳴る。誰の鼓動かと尋ねたい。
12/21
/冬至までと置いておかれた南瓜に今夜包丁が入る
12/26
/久しぶりに街中でホワイトアウト、風の強い一日だった。直視出来ない天候だった。吹雪的にも。地吹雪体験ツアーは間に合ってます。幸い雪は風に持って行かれて足首上ほどしか積もらなかった。
/轍が綺麗に雪を割って、どこまでも谷が伸びます。風が均した雪原は湖面のように煌めいて、つむじ風が口笛を吹けばさざ波の音がうっすら聞こえてくるのでした。草原を渡り切らなくてはならないというのに、半ばで景色に見惚れると、ぱたりと雪の上に倒れ込みます。風が鼻をくすぐり、手足を凍らせます。
12/27
/その糸は、目には見えない。
/外に出たら世界の終わりが来ていたので、人間の生活圏であることを示すための抵抗として雪かきをした。冬の一時間。
12/28
/二時間ほど雪道を散歩したら途中で具合が悪くなり、地吹雪を避けるふりして腰を折りながら帰り着く。昨日の雪かきが祟ったか、一番の寒さが堪えたか、いや、昼に食べた不穏な物が当たったか。健康よ、やって来い。私は歩く。
/どう考えても不穏な食品の仕業。腹痛抱えて切ない散歩。
/川の流れの中に浮島。雪をかぶって、誰のお家が建っているのかと思ったら、白鳥だった。ぐーんと首を伸ばして、飛んでいった。
12/31 今年も実り多き一年になりますように。