007 スカイフォール
シリーズ23作目であり、『007』シリーズの50周年記念作品でもある。
監督はサム・メンデス。99年にはアカデミー監督賞をとっており、007シリーズでのオスカー監督の起用は初なんだそう。

21作目『カジノ・ロワイヤル』から007を勤めるクレイグ・ボンド。

正直、このボンドとカジノ・ロワイヤルからの新007は、個人的にあまりピンときてなかった、その理由が”ボンドらしくない、007らしくない”
つまり、ボンドにしては堅く、神秘的すぎるといった印象で、007にしては従来にはなかった新しい試みがあったり、今まであったものからなくしたり。
新しい007を開拓しているってのが明白すぎて、それが目に付いてしまっていた。(それでもオモロいけど笑)

そんな中で、本作は50周年作品という記念的作品。
さすがイギリスとも言うべきか、50周年というのを自嘲的に示したテーマだった。
「007は古臭い」がそう。
上述したように、クレイグ・ボンドは、古臭さを払拭しようと”007の新しさ”を試みてきた。
けど、やっぱり007じゃん?半世紀前じゃん?と・・・
セリフにも「時代遅れ」やら「世代交代」やら「スパイなんて必要ない」といった、いささか007に対する批評のようなセリフがでてくる。
対して、「スマートすぎるQガジェット」「サイバーテロ」とこれまたいかにも現代的で新時代なワードもでてくる。
そしてその現代的、社会的メタファーを含んだそれに、(このままでいいのか007!といったジレンマを感じながら)劇中のボンドは振り回されていく。
そう、これは正に「007は古臭い」を浮き彫りにした(しかも自ら!)作品なんだと思う。
「新しさと古さ」を対照にした隠喩を多く感じる。

で、結果はどうなんだと・・・ボンドは、007はこれにどう答えるんだ!!と・・・
そーれーはー、劇場でお楽しみください。
もうねーラストはヤヴァイよ。これはアツく語りたくなるマジで
このテーマに関するアンサーがユーモアと皮肉でハッキリと示唆されます。

細かなところも見所。
例えば悪役の、ラウル・シルヴァ
サイバーテロリストであり、またMI6との関係ももつ・・・ふむ
演技もサイコーに変態感でてて濃い濃ゆい。チャーシューバラのコッテリバリカタだぜ!!
見た目からして、魅力のある悪役となっております。

ボンドカーも必見、3作目にでてきた「アストンマーチンDB5」が登場。
このシーンがイイ!!
ボンドが乗り込むと昔の007で聴いたことあるようなアレンジの007のテーマが流れる。あれはにくいぜ。

オープニングムービーも凝ってた。アデルいいよアデル

さあ、新007をカツモクせよ!!!

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