フランス語で「糊付け」を意味する現代絵画の技法「コラージュ」を、心理療法の一技法としてまとめたもの。
複数の日本人の心理療法士によって、日本での実践を基に体系化されている。

シュルレアリスムが実践した技法の一つで、個人的に造ってみたいこともあり参考に読んでみた。
実際、読書と並行して雑誌からの切り抜きによるコラージュを製作してみた。(製作に関しては、ハサミと糊、素材となるものがあれば誰にでも造れるものなので参考書などなくてよい)

心理療法への適用としては、被治療者が製作したコラージュを治療者が分析し二人でそれを共有するだけのことである。
しかし、この視覚的作品を言葉で再現することで被治療者の深層心理の意識的把握につながる。

この既製品から素材を切り抜き、それを手なづけ糊付けすることで自分の空間が完成するこの過程はおもしろく思う。
なぜなら、既製品には既に自身の文脈が流れており、それを分解させて独自に集合させる自我喪失の状態から、「私」の表現へと質が変化する。
ここから、ひとりの人間に複数の人間が入り込むことでひとりの人間ができるという構図がみえてきておもしろい。

製作したコラージュをUPしてみたいが写真ではキレイに写らない・・・スキャナーほしい



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